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不安定な相場展開の原因はもちろんトランプ米大統領！ 鉄鋼・アルミに25％追加関税発動し、カナダとEUが報復

 それにしても、不安定な相場展開になってきました。原因はもちろんトランプ米大統領です。

 ウクライナとロシアの紛争に関しては、ゼレンスキー大統領との口論の後、双方が歩み寄りを見せて、アメリカの停戦案にウクライナが同意しました。

 ロシアの態度が分からないのでまだ不透明ですが、一応の前進を見せたということで、ユーロ買いになっています。

ユーロ/米ドル 日足

（出所：TradingView）

 一方、関税戦争に関しては、世界経済全体を不安に陥れています。

 トランプ政権は3月12日（水）、鉄鋼・アルミニウム関連の輸入品に課す25%の追加関税を発動しました。これに対して、さっそくEU（欧州連合）とカナダが報復に動いています。

 EUは、総額260億ユーロ（約4兆1000億円）相当の米国からの輸入品に報復関税を課すと発表しました。今回、対象になるとした品目は、肉や野菜、豆類、酒類などの食品に加え、電子たばこ、草刈り機、工具、オートバイ、女性用下着など日用品を中心に多岐にわたっています。

 また、カナダは3月12日（水）、米国からの輸入品298億カナダドル（約3兆円）相当を対象に、3月13日（木）から報復関税を発動すると発表しました。

 これに先立って3月11日（火）、カナダのオンタリオ州が米国向けに供給する電力価格に上乗せしたことへの報復として、カナダに対する鉄鋼・アルミ関税を50％に引き上げる方針を発表し、その後、オンタリオ州のフォード首相が上乗せ分の停止を表明したことで、一転して50％への引き上げを撤回したということも起きています。

 この先、どういった展開になるのかまったく読めない状況にあります。

 先日は武藤経済産業大臣が訪米して、日本の自動車、鉄鋼、アルミニウムなどへの関税をかけないよう協議をしてきましたが、物別れに終わっているようです。こちらも先行き不透明です。

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米ドル/円の149円近辺はしっかり売る！ 円ロングの巻き戻しで、米ドル/円やユーロ/円が上にはねたときにカウンターで売り

 こうした状況に、マーケットは乱高下をしています。

 ただ、トランプ米大統領の経済政策は世界経済全体にはいい影響は与えないと思いますので、最終的には米ドル安に向かう可能性が高いという見方は変えていません。

 IMM（国際通貨先物市場）のポジションを見ても円ロングが積み上がっていて、巻き戻しで昨日（3月12日）のように円売りが一気に加速する局面がこれからもあると思います。

シカゴIMM通貨先物ポジション推移（日本円）

（詳しくはこちら → 経済指標/金利：シカゴIMM通貨先物ポジションの推移）

 ただ、そういうときこそチャンスととらえ、米ドル/円やユーロ/円が上にはねたときに、カウンターで売りに入る戦略でいきたいと考えています。

 米ドル/円の149円近辺はしっかり売るつもりで構えています。

米ドル/円 4時間足

（出所：TradingView）

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