【オンライン交流会開催のお知らせ】
田向さんのFXメルマガ『田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!』で、定例のオンライン交流会を6月6日(金)20時30分時から開催します。参加できるのは5月27日(火)までにメルマガ購読者となった方です(後日、見逃し配信を行いますので、今回参加できない方も視聴できます)。
なお、平日昼間の5月29日(木)14時から開催した前回の臨時オンライン交流会では、土日の出席が難しい方を中心に40名ほど参加され、日足レンジ転換を何度も繰り返すユーロ/米ドルや米ドル/円の解説などがありました。
次々回は、定例のオンライン交流会を6月17日(土)20時30分から開催予定です。こちらは、6月7日(水)までにメルマガ購読者となった方が参加できます。
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トランプ大統領はTACOトレードのことを聞いて激怒したそうだが、重要なのは、大統領に適切な情報が伝わっていなかったこと
マーケットではTACO(※)トレードが話題になり、これを聞いたトランプ大統領は激怒したそうです。確かに意地悪ですが、マーケットとはそうしたものです。
(※編集部注:TACOとは「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビってやめる)」の頭文字をとった言葉のこと。FT(フィナンシャル・タイムズ)のコラムニスト、ロバート・アームストロング氏が「TACO理論」として考案した)
ただ、この件で重要なのは、TACOトレードが意地悪かどうかではありません。
こうした隠語がマーケットの一部で使われていることは、ホワイトハウス関係者も当然把握していたはずなのに、大統領には伝わっていなかった点です。
おそらくトランプ大統領に伝えなかったのは、伝えると自分が怒られると思ったからでしょう。トランプ大統領の機嫌を損ねると、失職するかもしれません。トランプ政権誕生以降、各国首脳も政権スタッフも、みんな大統領の機嫌を伺っているように見えます。
もしそうだとすれば、ホワイトハウスはとても風通しの悪い組織になっている可能性がありますし、その結果、トランプ大統領には適切な情報が提示されていない可能性があります。
国でも企業でも、トップが独裁的になると、周囲はトップに睨まれることを恐れて適切な情報を上げにくくなります。日本でも企業、報道機関、行政機関など、こうした事例はいくらでもあるようです。これは組織として問題があり、トップが適切な意思決定が行いにくくなります。

TACOトレードのことを聞いたトランプ大統領は激怒したそうだが、重要なのは、トランプ大統領に適切な情報が提示されていない可能性があること。これは組織として問題があり、トップが適切な意思決定を行いにくくなる (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
ユーロ/米ドルは日足レンジ転換を何度も繰り返し、1.0732~1.1573ドルの広い週足レンジで膠着している
このコラムやメルマガで多くお伝えしているユーロ/米ドルは、先々週のコラムでも触れましたが、1.13ドルから1.10ドル台半ばまで約200pips強下げた後、方向感が失われています。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円やユーロ/米ドルは日足週足レンジ内で、本格的な動きになりそうもない。方向性が弱い序盤終盤は捨て、トレンドが出る中盤でレバレッジを使い利益を積み上げる(5月20日、田向宏行)

(出所:TradingView)
おそらく、1.1573ドルをつけた後、上昇が止まったので、利確(利益確定)決済が入って1.10ドル台半ばまで下げたものの、新規の売り手は増えなかったのだと思います。
ユーロ/米ドル日足は、1.1573ドルの高値をつけた上向きのレンジ下限1.1264ドルを下抜けて、下向きに転換し、前述の1.1065ドルまで下げました。このレンジ転換で、日足レンジ上限は1.1380ドルとなります。
ユーロ/米ドルの下落がそのまま続くなら、1.1065ドルを下抜けていかなくてはなりません。しかし実際は、下向きの日足レンジ上限1.1380ドルを上抜けて、再び上向きに転換し、1.1418ドルの日足レンジ上限ができます。このレンジ転換で、日足レンジ下限は1.1255ドルとなります。
今度は、サポートされなければならない日足レンジ下限の1.1255ドルを下抜けて、再び下向きに転換し、1.1210ドルの日足レンジ下限ができます。
もはや日足に方向感はなく、相場は売り手と買い手が勢力争いしている状態となります。
このレンジ転換で、日足レンジ上限となった1.1418ドルは、本日(6月3日)上抜けて、再び上向きに転換し、本日暫定高値の1.1454ドルまで上昇しました。現在の日足レンジ上限は1.1454ドル、下限は1.1210ドルとなっています。
このように、日足レンジの方向が上や下に変更を繰り返すということは、相場の方向性が定まっていない、つまり日足にトレンドがないことが明確になります。
このため、メルマガではそもそも、4月以降はロット数を抑えてリスクを控えることをおすすめしています。また、先週の当コラムでも、今はリスクを取る場面ではないことをお伝えしたのは、こうしたチャートが示す背景があるからです。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル売りが強烈だった1~4月は攻めの取引だったが、関税発表以降は守りの相場に。大事なのは攻守の切り替え!ダウ理論ではすべてが織り込まれる値動きを分析し考える(5月27日、田向宏行)
この動きを日足ではなく週足で見ると、週足は1.0732ドルと1.1573ドルの広いレンジで、4月のトランプ関税で急騰した後に膠着していることがわかります。

(出所:TradingView)
週足がレンジ内でもみ合うと、それより時間軸の短い日足では方向転換を繰り返すことが起こります。これは拙著『ずっと使えるFXチャート分析の基本』では、4章(PARAT4)の8項で、日足の英ポンド/米ドルを例にご説明しています。
また、こうした週足のもみ合う動きは、急騰後の時間調整の可能性があります。
相場が急激に動いた後の調整は、時間調整と値幅調整があり、詳細は拙著『相場の壁とレンジで稼ぐFX(改訂版)』の5章3項などで詳しく説明していますが、こうした値動きの仕組みがわかっていると、取引戦略を考えたり、リスク調整を考えやすくなると思います。
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トランプ大統領はより意固地になり、現実の経済に大きな影響が出るかも。個人投資家はリスクを抑え待つのが懸命
相場は、TACOトレードが続くかもしれませんが、こうしたトレードがトランプ大統領の耳に入ったので、トランプ大統領はより意固地になるかもしれません。つまり、自分がチキンではないことを示そうとするかもしれないということです。
そうなると、ディール(交渉)では引かない、時間延ばししないというようなことが起こる可能性があり、現実の経済に大きな影響が出るかもしれません。
いずれにせよ、引き続きトランプ政権は経済のルールや従来の認識を変えようとする戦略で、歴史的な世の中を変えようとする動きをしているようです。
こうした歴史的な場面で私たち個人投資家は無力です。怪我をしないようにリスクを抑え、チャンスを待つのが賢明だと思います。
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さらに、トレーダーを孤独にしたくないとの思いから、月2回、Zoomなどでオンライン交流会を実施しています! 田向さんに相場の見方を直接聞いたり、メルマガ読者同士で交流したり―――顔出しなしでもかまいませんので、お気軽なご参加をお待ちしています。
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