ユーロ/円は史上最高値、豪ドル/円は36年ぶり高値を更新したが、週末を目前に幾分調整した
西原宏一(以下、トレーダー西原) 叶内文子(以下、MC叶内) みなさん、こんにちは。
トレーダー西原 イラン関連の報道ですが、週末に悪いニュースが出て、週初に株が崩れるも、週後半は株が盛り返すというパターンが続いていますね。ヘッドラインに振り回されないようにトレードしていきたいですね。
それでは叶内さん、さっそく先週(4月13日~)の株の振り返りからお願いします。
MC叶内 4月11日(土)~12日(日)に行われた米国とイランの和平協議が不調に終わり、トランプ米大統領がホルムズ海峡の封鎖を発表したことで、週初売られて始まりました。ただ、水面下では交渉が進んでいるとの観測などから反転。イスラエルとレバノンの間でも停戦合意がなされ、4月17日(金)にはイランがホルムズ海峡を開放すると伝わり、一段高となりました。
S&P500は3日連続で最高値を更新、前週末比4.54%高で引けました。2025年5月中旬以来の高い伸び率です。13連騰中のナスダック総合指数はこの週6.8%高。NYダウは3.19%高でやや出遅れです。指数をけん引したのはAI関連・大型テック株です。ソフトウェア株も買い戻されています。銀行株から始まった米決算シーズンも順調な滑り出しでした。
日経平均は前週末比1551円(2.7%)高の5万8475円と、2週連続で大幅上昇しました。米国株の流れを引き継ぎ、指数寄与度の高いAI・半導体関連が急伸し、日経平均は木曜(4月16日)に5万9518円と最高値を更新しました。約1か月半ぶりのことです。台湾TSMCの好決算も半導体関連を押し上げました。
一方、TOPIXは0.5%高にとどまっています。物色が半導体関連に集中している点はやや過熱感を感じさせます。
為替市場はいかがでしたか。
トレーダー西原 叶内さんがご紹介してくれたように、4月17日(金)にはイランがホルムズ海峡を開放すると報道され、株が一段高となりました。
株高は「米ドル安、円安」を誘引します。先週の米ドルは主要通貨に対して軒並み値を崩しています。
ユーロ/米ドルは一時1.1827ドルまで値を上げる中、ユーロ/円は187.95円まで買われ、ユーロ導入以来の高値を更新。豪ドル/円も114.37円と36年ぶりの高値を更新し、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は軒並み値を上げています。
ただ、金曜(4月17日)に米ドル/円が値を崩したため、週末を目前にクロス円は幾分調整して週を終えています。きっかけは、片山さつき財務大臣のコメントでした。これについては今週(4月20日~)の展望でご紹介します。
それでは叶内さん、今週のイベントと株の注目点をお願いします。
米ドル/円は160円超えでショート! 日米財務相が今まで以上に緊密な連携を取るとし、160円超えは実弾投入の可能性が高い
MC叶内 市場は戦争終結方向に進むことを織り込んでいます。引き続き中東情勢のヘッドラインには注意です。
日経平均先物は4月17日(金)の夜間に一時6万円を突破しました(6万130円)が、4月18日(土)にはイランがホルムズ海峡の再封鎖を宣言しており、期待感がややそがれています。4月21日(火)に米国とイランの2週間の停戦期限が切れます。
米国上院銀行委員長はウォーシュ次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長指名公聴会を4月21日(火)に開催します。中東情勢を受けてのインフレ見通しをどう語るかなど、初めての発言に注目が集まりそうです。
米国経済指標では4月21日(火)に米3月小売売上高、米3月中古住宅販売仮契約、4月23日(木)に米4月S&Pグローバル米国製造業PMIが発表。欧州でも4月23日(木)に製造業PMI、4月24日(金)にはドイツ4月Ifo景況感指数が発表されます。
国内は4月22日(水)に3月貿易統計、4月23日(木)に製造業PMI、4月24日(金)に3月CPI(消費者物価指数)が発表されます。
決算は海外で4月21日(火)にGE、ユナイテッドヘルス、4月22日(水)に欧州ABB、米ボーイング、テスラ、テキサス・インスツルメンツ、IBM、サービスナウ、4月23日(木)にインテル、4月24日(金)に欧州SAP、米P&Gが発表予定です。
国内では4月21日(火)にオービック、4月22日(水)にディスコ、4月23日(木)にキヤノン、シマノ、4月24日(金)にキーエンス、ファナック、ルネサスエレクトロニクスが発表予定です。
翌週が中銀ウィーク、さらにマグニフィセントセブン(※)のうち5社の決算発表が集中。日本は祝日があり、忙しくなります。
(※マグニフィセントセブンとは、米株式市場を代表するテクノロジー企業であるアルファベット、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト、テスラ、エヌビディアの7社を指す)
需給面では、米国で税還付が行われ、5月中旬まで資金が流入するとの期待があります。
為替市場の見通しはいかがですか?
トレーダー西原 先週末、幾分円高が進んだきっかけは、片山さつき財務相がベッセント米財務長官と会談したと報じられたこと。
会談後に取材に応じた片山氏は、為替を議論したと明かしたうえで「必要ならば断固たる措置も取る」と述べ、改めて介入も辞さない姿勢を示しました。
注目すべきは、片山財務相が「ベッセント長官と為替について踏み込んだ協議をした」と示唆した点。これはマーケットに日米協調介入の可能性を意識させるため、市場の警戒感が高まりました。
単独介入を示唆するだけだと、円安牽制コメントもあまり効果はないのですが、日米間で緊密な連絡を取っている事を印象づけるだけで、円安牽制に十分な効果があり、米ドル/円は一時157円台半ばまで反落しています。
これまでは、円安牽制しても162円を超えるまではなにもしないのではないかという見方が多かったのですが、今まで以上に日米間で緊密な連絡を取るとしたことで160円を超えてくると、実弾が投入される可能性が高まりました。
スタンスとしてはユーロ/円を筆頭にクロス円の押し目買いですが、米ドル/円が再び160.00円を超えてくるようだと、当局を警戒していったん米ドル/円を売る予定です。

(出所:TradingView(トレーディングビュー))
トレーダー西原 MC叶内 それでは、今週も株と為替のトレードを楽しんでいきましょう!
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