■米ドル/円下落局面では押し目買い方針で
さて、今週(9月10日~)、日本の半導体大手ルネサスエレクトロニクスが、米国のインテグレーティッド・デバイス・テクノロジー(IDT)社を約67億ドル(日本円で約7330億円)で買収すると発表しました。
2018年は、本当に日本企業による海外企業の買収が活発です。
【参考記事】
●武田薬品の英シャイアー7兆円大型買収の行方に注目! 巨額の英ポンド買いの噂も?(4月26日、西原宏一)
●金利環境を見れば当面、米国が一人勝ち!? 本邦M&A活況で米ドル高・円安相場に!(6月15日、今井雅人)
今回の買収資金をどういう手段で調達するのかが、まだ明らかでないので、はっきりとはわかりませんが、過去の例を見れば、ある程度の円売りが出てくるでしょう。
こうした買収資金手当てのための円売りが、他にも断続的に出てきています。
そうであれば、買収資金手当てのための円売りを背景にして、円高局面ではしっかり円売りをする。つまり、米ドル/円の下落局面で押し目買いをするという基本方針でいいでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■米ドル/円は113円も視野に。雲から抜け出せば一段上昇!
最後にテクニカル的な話をすると、米ドル/円が一目均衡表の雲の中で、とても重要な局面にきています。
(出所:Bloomberg)
現在、米ドル/円は、雲の中をさまよっていますが、111円台の半ばをしっかり固めて終値で上に抜いてくると、雲の中から抜け出します。
もしそうなってくると、113円が視野に入ってきます。
トルコの金融政策の行方など不確定要素が残っているので、注意が必要ですが、こうしたリスク要因をしっかり切り抜けることができれば、米ドル/円は、一段の上昇が見込めるのではないでしょうか。
【参考記事】
●9月会合でトルコ中銀は500bp利上げ必要!? まさかの無策なら、トルコリラ/円は14円へ…(9月5日、エミン・ユルマズ)
●米長期金利に3%上抜けの勢い感じず…。短期的な上昇はあっても米ドル安は不変!(9月10日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米ドル/円、112円~113円台では売りか!対中関税と中国株の動向がカギを握る!?(9月11日、バカラ村)
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