■日銀展望レポートで円安傾向も鮮明
さらには、10月31日(水)に、日銀が従来の物価見通しを引き下げたことで、金融緩和が長期化するとの見方が広がり、米ドル/円だけではなく、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)などでも、円安傾向が鮮明になってきています。
【参考記事】
●111円台に機関投資家の大量の買いが!? 日銀展望レポートでなぜ円高懸念は低下?(11月1日、今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
■気が付くと米ドル高に向かっている動きになりそう
今のところ、他に目新しい材料が見つからないため、不測の出来事が起きなければ、こうした環境は基本的には当面、続くと考えています。
しかし、IMM(国際通貨先物市場)のポジション動向を見る限り、円、ユーロ、英ポンド、豪ドルはどれも、米ドルに対する投機筋の売り越し(=米ドルの買い)が積み上がっています。
※CFTCのデータを基にザイFX!が作成
こうした状態では、米ドル高方向への大きなトレンドは、正直、出来づらいです。
そのため、恐らく、細かい上下動を繰り返しながら、気が付くと、米ドル高方向に向かっているという動きになってくるのではないかと予想しています。
■米ドル/円は112円台が押し目買いのゾーン
したがって、基本戦略としては、米ドルの押し目を、しっかり買うという戦略を維持することになります。
一目均衡表などを見る限り、米ドル/円は112円台が、すでに押し目買いのゾーンになってきていると見ています。
(出所:Bloomberg)
さらに、ユーロ/米ドルでは、1.15ドル台があれば、ユーロ売り・米ドル買い(ユーロ/米ドルの売り)をするチャンスでもあります。
(出所:Bloomberg)
■仮想通貨を見限った投資家がトルコリラに参入!?
最後に、最近聞いた話をご紹介します。
仮想通貨が一時、ブームになっていましたが、規制が強化されたり、仮想通貨の流出事件が起きるなどして相場が低迷し、取引も激減しています。
仮想通貨を取引していた個人投資家の多くが、トルコリラ/円の取引に参入しているそうです。
トルコリラ/円のボラティリティも、大きくなってくるかもしれません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:トルコリラ/円 日足)
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