■ユーロ/米ドルは1.10ドルが下値のメド
ユーロ/米ドルですが、これまでなかなか抜けなかった1.1300ドルを下に抜けたことで、一時売りが殺到し、1.12ドル台前半まで緩む局面がありました。
(出所:Bloomberg)
しかし、マーケットがかなりショート(=売り)になってしまった感じがあり、その後は下値を固めて、ジリジリ戻っている状態となっています。
大きな基調は下方向、つまり、米ドル高方向ではないかと考えてはいるものの、ポジションが偏ってしまうと、どうしても調整が入ってしまいます。ショートポジションの調整があったあと、再び下落するという流れになってくるのではないでしょうか。
【参考記事】
●イタリア予算案リスクは織り込み済みでも、ユーロ/米ドルに1.11ドル台ヘの下落余地!(11月13日、バカラ村)
ここから下は、大きなポイントがないですが、1.10ドル程度がメドとなってくるのではないかと思っています。
(出所:Bloomberg)
■米ドル/円には気になる材料が…
最後に米ドル/円ですが、これは113円台を中心に、あまり動かなくなってきました。
(出所:Bloomberg)
特段、目立った材料がないこともあり、投資家の動きも非常に鈍くなってきています。これは、なかなか動かないかもしれません。
【参考記事】
●米ドル/円は、また114円台で伸び悩むのか? 何か起こる…!? 原油急落は炭鉱のカナリア?(11月12日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米中間選挙後の米国株は下落トレンドに。米ドル/円の上値は115円レベルで限定的か(11月15日、西原宏一)
ただ、1つだけ気になることがあります。
日銀の金融研究所が、マイナス金利の撤廃を提言した論文を発表したことです。
この論文は、同研究所が定期的に個人の見解として示す議論の材料という位置付けではあるものの、こうした論調が日銀の関係者から出てきたことが注目に値します。この反応が、今後どう出てくるのか、少し気にしておく必要があるかもしれません。
中期的な米ドル高傾向という見通しは維持しており、米ドル/円、あるいはユーロ/米ドルなどで、米ドルの押し目があれば、しっかり買っていく方針です。
【参考記事】
●米ドル/円の112円台は押し目買いゾーン! 仮想通貨低迷で投資家はトルコリラに殺到!?(11月8日、今井雅人)
●111円台に機関投資家の大量の買いが!? 日銀展望レポートでなぜ円高懸念は低下?(11月1日、今井雅人)
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