■EUが大規模基金で合意!
今週(7月20日~)は、金融市場に影響を及ぼす、1つの大きなニュースがありました。
先週末の7月17日(金)から、ベルギーのブリュッセルでEU(欧州連合)首脳会議が行われていましたが、議論がなかなかまとまらず、大幅に日程を延長。その結果、最終的には7月21日(火)に、新型コロナウイルス感染拡大による経済的打撃に対して7500憶ユーロ、日本円で約92兆円規模の基金を設立する案で合意しました。
過去に例を見ない規模の基金です。
EUの首脳たちは21日、#新型コロナウイルス 危機からの経済再生を図る7,500億ユーロ規模の #復興基金 と、2021年~2027年のEU長期予算について、併せて総額1.82兆ユーロを超える包括的な施策に合意した#COVID19 #EUinJapan #EUCO #NextGenerationEU #EUbudgethttps://t.co/3CFATTrw6q pic.twitter.com/QYx9lrzNiH
— 駐日欧州連合代表部(@EUinJapan) July 22, 2020
■トランプ大統領が大型の追加経済対策を準備か
また、金融市場では、米国のトランプ大統領も、11月に行われる米大統領選挙に向けて、さらなる大型の経済対策を準備しているとの観測も流れています。
トランプ米大統領は、米国で、世界最大の新型コロナ感染拡大をさせてしまっていることに対する批判が国内で高まり、支持率の低迷に苦しんでいます。

(出所:RealClearPolitics)
直近の一部世論調査によれば、民主党の候補指名を確実にしているバイデン氏に対して、15ポイントものリードを許しています。
トランプ米大統領は、これまで、コロナ対策に対して強気のコメントを続けてきましたが、調査の数字は嘘をつきません。このままでは、再選が非常に困難になってきているのは、トランプ米大統領自身も、わかっているはずです。
それを打開するために、大型の追加経済対策を発表する――。いかにも、トランプ米大統領がやりそうな手口であるため、信憑性は、ある程度はあります。

民主党のバイデン候補に支持率でリードを許しているトランプ大統領。打開に向けて大型の追加経済対策を発表するのは、いかにもトランプ米大統領がやりそうな手口だと、今井氏は指摘している (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
■楽観論が広がり、株高・債券高・商品高に
さらには、新型コロナウイルスに対するワクチンの開発で、かなり良い治験結果が出ているというニュースが、英国、米国、中国などから相次いで出てきています。
EUの復興基金の設立に加えて、このような観測や報道が出ていることで、市場にかなりの楽観論が広がりました。
その結果、株式市場に投資資金が流れ込んだだけではなく、債券市場や金市場などにも資金が流入しています。株高、債券高、商品(コモディティ)高という、流れになっているということです。

(出所:TradingView)

(出所:TradingView)

(出所:TradingView)
■為替市場では米ドル安が加速
そこで、外国為替市場はどうかということですが、結論を言えば、米ドル安の流れが加速しているということです。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 4時間足)
EUの巨額基金の設立は、ユーロだけではなく、英ポンドでも上昇要因となっています。
また、商品市場が上昇していることで、豪ドルなどの資源国通貨も上昇しています。
さらに、これまで危機に備えて米ドルを確保していた投資家が、リスクが減少したということで、米ドルを手放しているために、米ドル安になっていると説明している専門家もいます。
【参考記事】
●緩やかに米ドル安。米ドル高より米ドル安材料の方が多く、大きな流れに変化なし!(7月21日、バカラ村)
●ついに、本格的に米ドル安相場始まるか! 中国がドル離れ!? 基軸通貨の地位が危うい(7月15日、志摩力男)
■米ドル安は欧州通貨が強くなった結果か
確かに、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルのチャートを見る限り、上に抜けているようにも見えます。

(出所:TradingView)

(出所:TradingView)
しかし、私は正直、まだ懐疑的です。そもそも、投資家がそんなに米ドルを手元に置いていたのか、確証もありません。
また、米国の金融市場が堅調なときに、米ドルだけが安くなるというのが、どうも解せません。
ただ、欧州通貨が強くなって、その結果、ユーロや英ポンドに対して米ドルが弱くなるということはあり得ます。
【参考記事】
●今の米ドル安は理由が不明なまま進行か。ならばやはり、レンジトレードを続けたい!(7月16日、今井雅人)
●短期スパンではしばらく米ドル安が続くが、長期スパンでは米ドル安の最終段階に!(7月17日、陳満咲杜)
■一番安全なのは米ドル/円の買い!
そうだとすれば、一番安全なのは、米ドル/円が下がったところをしっかり買っていくことではないでしょうか。
大きくは取れないかもしれませんが、106円台の半ばから下は、しっかり買って、ロング(=買い)ポジションを作りたい水準だと思っています。

(出所:TradingView)
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