■英国に振り回された1週間
この1週間は、英国に振り回された1週間でした。
英国の大手新聞などが、英国は今年(2020年)末に迫っているEU(欧州連合)との貿易協定などの合意について、期限までにまとまらないとの、英政府関係者の見方を報じました。また、EU側の関係者からも、同様の発言が出てきました。
このブレグジット(英国のEU離脱)問題は、これまでも、何度も市場を動揺させてきましたが、そのたびに、結局は結論が先送りされ、騒ぎが収まるということを繰り返してきました。
【参考コンテンツ】
●ブレグジット=英国のEU離脱とは? 欧州連合離脱の経緯、離脱までの過程を解説
しかし、しょせん、先送りですので、またこうして騒ぎが再燃してしまうということです。私もまた、こういう混乱はいつか起きるということは、再三、話をしてきました。
【参考記事】
●強気予測増えたユーロ/米ドル、なぜ下落? ポジション動向からは、さらなる下落に注意(9月10日、今井雅人)
●2020年の注目材料とトレード戦略はコレ! オリンピック後の景気後退は都市伝説!?(1月9日、今井雅人)
●2019年の為替市場を総まとめ! 米中貿易摩擦とブレグジット問題は、2020年も続く!?(2019年12月27日、今井雅人)
■英国はEUと合意した離脱取り決めを一部反故にする方向へ
さて、報道以降、徐々にこの問題の全容が明らかになってきました。つまり、報道は、ほぼ正確であったということです。
そして、9月14日(月)に英国では、EUと合意した離脱の取り決めの一部を反故にする英政府の法案について、下院議会で採決の結果、法案審議の開始が賛成多数で了承されました。
英下院議会は9月14日、離脱協定の一部を無効化する「国内市場法案」の基本方針について採決を行い、細部について4日間審議することを賛成多数で承認した。写真は英国のボリス・ジョンソン首相 (C)Justin Sullivan/Getty Images
まだ、EU側と内容を修正する可能性は残っていないわけではありませんが、なかなか難しいと思います。かなり深刻な状況となってきました。
【参考記事】
●ポンドを戻り売り! 合意なき離脱での下落余地大きいが、ボリスのウルトラCには注意(9月14日、西原宏一&大橋ひろこ)
■為替市場では英ポンドが急落!
こうした状況を受けて、外国為替市場では、英ポンドが急落しました。
英ポンド/米ドル、英ポンド/円、そしてユーロ/英ポンドなど、主要な通貨ペアで英ポンドは激しく下落しました。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
そういう中で、たとえば、ユーロ/米ドル、ユーロ/円、豪ドル/円などは…
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