先週の為替市場は、日銀新総裁人事で振らされる展開に
先週(2月6日~)の為替市場は、日銀新総裁人事で振らされる展開でした。
方向性が出たわけではないですが、米ドル/円やクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は上下動に激しく乱高下した動きとなりました。
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2月10日に「植田氏起用方針」報道で円高になるも、植田氏の「緩和の継続が必要」発言で円安へ
本日(2月14日)、国会に新総裁が提示される見通しですが、経済学者の植田和男氏が有力となっています。
市場参加者の予想は雨宮氏でしたが、雨宮氏が固辞したため、2月10日(金)は円高に推移していました。
ただ、植田氏はデータ重視型で、タカ派でもなくハト派でもないバランスの取れた考え方のようで、それもあり円高は続いていません。
2月10日(金)に「政府は植田氏を起用する方針を固める」との報道で、米ドル/円は129.80円まで円高になっていましたが、18時ごろに植田氏が「現在の日銀の金融政策は適切。緩和の継続が必要」と発言すると、円安へ推移しています。
(出所:TradingView)
4月の日銀総裁就任までは無難な発言しか出てこなさそう。日銀との共同声明アコード変更も、まだ先になりそう
今後は、来週金曜日(2月24日)に所信聴取が行われる見通しです。
ただ、そこで不用意な発言をすると、総裁に就くまで市場はその方向へアタックを仕掛けてくることになります。
そのため、4月の就任までは無難な発言しか出てこないと思います。
日銀との共同声明アコードが変更されるとの思惑もあり、それが変更されるようであれば円高になると思いますが、これもまだ先になると思います。
米CPIで反応しやすいのは高い数字の方。多くのドルストレートの日足は米ドル高に推移しやすい形
目先の注目としては、本日発表される米CPI(消費者物価指数)だと思います。
最近の為替市場は、米雇用統計よりも米CPIの方が大きく動くため、今回も米CPIの発表のときは、為替市場は大きく動くと思います。
その米CPIの内容を見てから、今後の判断したいところです。
高い数字が出れば米ドル高に、低ければ米ドル安に推移すると思いますが、多くのドルストレート(米ドルが絡んだ通貨ペア)の日足は米ドル高に推移しやすい形になっているため、米CPIで反応しやすいのは高い数字の方だと思います。
先週のコラムでも書きましたが、ドルインディックスも105へ向けて上昇するように考えているため、米ドル高方向で考えています。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は買いでいい! 昨年10月からの下降トレンドが変わったと考えてもいい動き。英ポンド/米ドルも売り方向。英リセッション懸念やドルインデックスの上昇で(2月7日、バカラ村)
(出所:TradingView)
米ドル/円はまず、134.50円付近までの上昇を期待できる
個別にみると、米ドル/円では先週に129.80円まで下がりましたが、その水準は21日移動平均線にサポートされた形となっています。
10月からの下降トレンドラインは上に抜けており、21日移動平均線も先月(1月)まではレジスタンスでしたが、今はサポートに変わっています。
10月からの下降トレンドは転換していることもあり、まずは134.50円付近までの上昇は期待できるのではないかと思います。
(出所:TradingView)
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ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルも戻り売り方向。米CPIが高い数字か予想値とほぼ変わらなければ、米ドル買いのままでいい
ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルなども、21日移動平均線がレジスタンスになっているような形で、戻り売り方向ではないかと考えています。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
ただ、本日は米CPIの発表があるため、この数字によって方向が変わる可能性もあります。
高い数字や予想値とほぼ変わらないようであれば、米ドル買いのままでいいのではないかと考えています。
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