目先、米ドルが上昇する局面が続きそうだ。米ドル/円は、かなり介入ポイントに近く、介入が入れば時間稼ぎができるだろうが、ファンダメンタルズの悪い日本の通貨は、いずれもっと弱くなる。1米ドル＝175円が、大きな目標となりそうだ。

金価格が高値を更新しており、テクニカル的には2540ドル前後ぐらいまで上昇しそうに見える。米金利の低下やインフレが鎮静化しないとの見通し、地政学的リスクの高まりがサポート要因だ。トランプ大統領が現実化すれば、米ドルはさらに激しく売られることになるだろう。

　本邦当局も、ついに「断固たる措置」を取ると言い始めました。過去の経験から言うと、「断固」という言葉が出ると、2－3円以内には介入がありました。今回の米ドル/円に当てはめると155円ぐらいまでには入るということでしょう。それでも、円安を是正するのは難しいとは思います。一時的に、円安を止めるのは簡単ですが、トレンドを転換させるのは、相当難しそうに見えます。一定のレベルをターゲットに介入することはしてはいけない、あくまで為替介入は市場の混乱回避が目的、と言われています。だが本邦当局が152円を死守すべきレートと考えていることは明らかでしょう。神田財務官がどのような介入で152円前後を死守するのか、注目です。

おそらく日銀は、今後、マーケットに対しては金利上昇に気をつけろと言い、国内向けには緩和的状況がずっと続くと言い続けるのでしょう。この二枚舌作戦がいつまで有効かわかりませんが、日銀は1～2回利上げしたら、もう動けないという状況に陥りそうです。その時、新しい円安相場が始まるのでしょう。

米ドル/円は目先の天井を確認したと考えている。どこまで円高となるかをテクニカルで判断するは難しいが、143.25円を破ると深い押しになりそうだ。3月19日の日銀で、目先の底入れになるかもしれないと思っているが、今回の米ドル安の全貌が見えていない。

最近、3月に米ドル/円が急落する、もしくは株価などの金融市場が暴落するのではないかという質問をよくもらう。「3月に米ドル/円は下落する傾向がある」という人もいるが、特に季節性があるようにも見えない。そこで、市場で噂される4つの暴落の原因を検証してみたい。

日経平均がついにバブル時の高値を突破したが、日本経済が良くなっているわけではない。GDPは2期連続のマイナスで、実質賃金も消費もマイナスだ。日本の金利が今後上昇していくという幻想は消えた。円のさらなる減価に注意したい。

プーチン大統領のインタビューが話題になっており、その中で米国の没落、避けがたい米ドルの凋落についても言及している。将来的に「脱米ドル化」は進むだろう。米ドル/円は、時間の経過とともに151円を抜けやすくなるが、FOMC議事要旨や米企業の決算発表がポジション調整のきっかけになる可能性には注意したい。

　2024年2月8日（木）に行われた内田副総裁講演以降、円安となっています。円安インパクトを与えたのは下記の一文と解釈されています。「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをして行くようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになると思います」　ただこれは、植田総裁もいつも言っていることです。特に目新しい内容ではありません。しかし、内田副総裁はその後にていねいにその理由を説明しています。

2月2日に発表された米雇用統計は、強い数字と解釈するのが正しいだろう。市場は年内6回程度の利下げを織り込んでいるが、かなり前のめりになっている感じがする。FOMCと雇用統計の結果を素直に考えると、米経済はやはり強いと言わざるを得ない。急激な米ドルの上昇があるとは思わないが、下がりにくい堅調な相場になりそうだ。

理由はわからないが、毎年、旧正月（春節）の前後にその年の方向性を決定づける大きな出来事が起こっている。今年もそれを見てから、その先の1年を考える方が間違いなさそうだ。その意味において、1月31日のFOMC、2月2日に発表される米雇用統計は注目される。特に、FOMC後にパウエル議長が利下げに関してどのように発言するかが、注目されるだろう。

為替市場でアクティブに動いているのは「円」だけで、その要因はやはり「新NISA」だろう。米ドル/円は意外と早く150円に乗せ、160円を試すかもしれない。また、こうした動きに呼応したのか、GPIFが2024年度から為替フォワード取引を開始するというニュースが流れた。10％ヘッジでも11兆円の円買い・米ドル売りで、2022年の介入総額よりも巨額だ。

台湾総選挙の結果を受けた台湾ドル安の、持続性はあまりないかもしれない。しかし、米ドル高・台湾ドル安は、米ドル/円のサポート要因とも言えそうだ。新NISAがスタートし、「オルカン」には1日で1000億円もの資金が新規流入していると報じられた。特に、月の第3営業日に大きな流入があるため、米ドル高を期待する買いが市場に入ることになるだろう。

　米長期金利上昇は、債務問題を引き起こすので、避けなければならないとの認識が背景にあるならば、米金利は、もうそれほど上昇しない可能性が高い。そうであるなら、米ドル安は意外と息が長いのかもしれません。

では、2％利下げをしたとき、米ドル/円はどのあたりで取引されるのが適切でしょうか。140円では止まらず、おそらく130円台前半ぐらいまでオーバーランするのではないでしょうか。パウエル議長の会見後に上記のように考えました。あまりにも突然のことなので、参考にできる予測等もなかったのですが、最終的に130円台前半まで下がるのであれば、140円台は戻りがあれば売りのマーケットになるでしょう。

安倍派の衰退は、単に一つの派閥が衰退するという問題ではありません。2012年秋に政権を奪取して以来、日本の政治を動かしてきたのが安倍晋三氏であり、安倍派です。政治のみならず「アベノミクス」が日本の金融政策を動かしてきました。現在の円安の本当の理由、それはいまだに「アベノミクスをやっている」からです。

CMEのFedWatchでは、市場参加者は2024年に5回の利下げを想定している。一方、9月のFOMCでは、2024年は1回の利下げしか予想されていない。この差が12月13日のFOMCで、どのように表現されるのか注目だ。米景気が本当に後退するのか、個々の指標を見ながら判断していかなければならない。今週末から来週にかけての重量級の経済指標に注意したい。

ドルインデックスが低下している間は、クロス円（米ドル以外の通貨と円との通貨ペア）中心に円安が進み、ドルインデックスが上昇に転じれば、今度はドル円中心に円安が進みそうです。ユーロ/円はいずれ170円を突破するでしょう。米ドル/円も、しばらくもみ合いかもしれませんが、いずれ152円を突破していくものと思います。

問題は米ドル/円です。ドルインデックスが天井を打ったとしても、米ドル/円が天井を打つとは言い切れません。私個人としては、それでも緩和的な日本の金融政策が続くので、米ドル/円の上昇トレンドは変わらないと考えています。 その意味では、ユーロ/円等のクロス円（米ドル以外の通貨と円との通貨ペア）に妙味があると言えるでしょう。ただ、もしドルインデックスが本当に天井であれば、なにがしかの影響が米ドル/円に及ぶとは思います。それが軽微なのか、それとも昨年（2022）の秋に見られたような大きな調整になるか、そこは見極めたいところです。あまり影響は大きくないと思ってはいますが、相場は何が起こるかわかりません。

米ドル/円はこの先、相当にすごい材料が出ても、米ドル高・円安相場の転換は難しいだろう。「リスクオフの円買い」まで消えた以上、ポートフォリオのヘッジとしても円は無意味と判断されたのではないか。米ドル/円は上昇トレンド継続で、経済指標やチャートポイントなどは、あまり意味がないように感じる。