ただ、私個人的には、この問題が今後大きく波及していくとは考えていません。ギリシャでもそうでしたが、どこかで政治家も落ち着きどころを探ってくるからです。
■住宅市場の強さが目立つ、米国景気は上向きに!
一方、米国の景気状況が少しずつ上向いてきていることが象徴的です。先日発表されたS&Pケースシラー住宅価格指数12月分では、総合20の前年比が6.84%と大幅な上昇を見せています。
さらに、住宅販売保留指数は、予想2.0%に対して、結果4.5%となりました。住宅市場の強さが、いろいろなところで確認できます。
これまでも米住宅価格の推移の重要性をお伝えしてきましたが、まさにそれが好転してきていることがわかります。
【参考記事】
●市場は円安方向へ! 豪ドル/円は79.50円あたりのサポートラインをバックに買い!(10月18日、今井雅人)
●米雇用統計が好調なら追加緩和見送りか。米ドル/円、豪ドル/円は少し買ってOK!(9月6日、今井雅人)
●米ドル安・円高傾向だが、米国株は上昇。米国株が強い3つの理由とは?(8月9日、今井雅人)
●行き過ぎで戻すも、売り圧力強いユーロ!米住宅市場は回復の兆しが見え始めた?(8月2日、今井雅人)
●米景気回復のカギは雇用環境と住宅市場。住宅着工が弱く、米ドルは戻り売り継続!(2011年5月26日、今井雅人)
■米ドル/円95円、日経平均1万2000円の壁は厚いか
実体経済の支えがあれば、米国株式市場など金融市場がある程度安定を保つことが期待されます。
ただ、2012年11月以降、世界の投資家は潜在的なリスクに対して鈍感になって強気相場に乗ってきた感がありましたから、今回のイタリアの総選挙で冷や水をかけられたと思います。
そうした点も考慮すると、今後、無条件に強気相場が続くというイメージも持ちにくいです。安定するものの、積極的に上値を更新していくのではなく、当面は踊り場の相場展開になると考えています。
米ドル/円は95円、日経平均も1万2000円の壁は、かなり厚いのではないでしょうか。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
(出所:株マップ.com)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)