FOMCは4会合連続で政策金利を据え置き
みなさん、こんにちは。
今週最大のイベントともいえるFOMC(米連邦公開市場委員会)が、本日(2月1日)日本時間未明、開催されました。
今回のFOMCは4会合連続で政策金利を据え置き。
会合後に発表した声明では、利上げの可能性を示唆する文言を削除し、代わりに今後の政策の道筋に関してより偏りのない文言が採用されました。
加えて、金利引き下げにオープンな姿勢を示唆した一方、必ずしも直ちに利下げが必要なわけではないとの認識も示しています。
よって、金利先物市場では3月の利下げ織り込み度が30%へ低下しました(3月の利下げはほぼゼロになったと思っていたのですが、まだ30%程度残っています・・・)。
ともあれ、FOMCがタカ派的な印象をマーケットに与え、これは米国株にとってネガティブ要因となります。
ムーディーズ、米地銀NYCBをジャンク級に格下げも!
一方、1月末には米地銀を巡る懸念が再燃しました。
金融持ち株会社NYコミュニティ・バンコープ(NYCB)は、昨年10-12月決算が予想外の赤字となり、配当を引き下げたと報道されました。
これは当然嫌気され、同社の株価は一時46%安と上場来最大の値下がりを記録。
同社は破綻したシグネチャー・バンクから預金を買い取りましたが、これが予想以上の引当金積み増しの原因となり、貸倒引当金は5億5200万ドルと、アナリストが見込んでいた4500万ドルの10倍余りとなっています。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリストは「これは重大なネガティブサプライズだ」とコメント。
ここまでコラムを書いている間に「ムーディーズ、米地銀NYCBをジャンク級に格下げも」との報道もあり、マーケットのセンチメントはさらに悪化しています。
タカ派な印象を与えたFOMCと、米地銀を巡る懸念が再燃し米国株は反落! S&P500種指数も続落しています。
(出所:TradingView)
リスクオフで、ユーロ/円を中心としたクロス円は急落。
年初いきなり8円急騰した米ドル/円ですが、その後、後述するユーロ/円が失速。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
クロス円の支えを失った米ドル/円は、当局の介入懸念もあり、いったん下値を探る展開になっています。
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タカ派なFEDに対し、利下げが明確になってきたECB
今回タカ派な印象を残したFED(米国の中央銀行制度)ですが、利下げが徐々に明確になってきた中央銀行があります。
それはECB(欧州中央銀行)です。
欧州の経済データは、引き続き弱含んでおり、ECBの利下げの可能性が高まっています。
現在、ECBの誘導目標金利は4.00%ですが、金利先物市場では、年末の12月12日にはインプライド金利が2.37%まで下落することを織り込んでいます。
これはユーロにとってネガティブ要因になります。
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ドイツのインフレの冷え込みもあり、160円をバックにユーロ/円を戻り売り
注目はユーロ/円です。
今年のユーロ/円の戻しは1月19日に到達した161.86円。
昨年11月に到達した164.30円まで戻すことができず反落しており、ユーロ/円の上値は極めて限定的。
ドイツのインフレの冷え込みもあり、160円をバックにユーロ/円を戻り売りでしょうか。
(出所:TradingView)
タカ派な印象を与えたFOMCと、米地銀を巡る懸念が再燃し米国株は反落し、米ドル/円は失速。
148円台をどうしても支えきれず、米ドル/円はいったん下値を探る展開へ。
ユーロ/円は160円をバックに戻り売り方針とします。
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