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日経新聞の報道で、日銀のマイナス金利解除とYCC撤廃の可能性高まる!
現在のマーケットの関心は、3月19日(火)に日銀がマイナス金利の解除に踏み切るかどうかに集まっています。
本日(3月14日)の日経新聞には「今回の会合でマイナス金利を解除するかを議論し、合わせてイールドカーブコントロール(YCC)の撤廃も検討される」との観測記事が出ています。
日銀は連合が3月15日(金)にまとめる春季労使交渉の集計結果を見極めて判断するとの見方を示しています。
おそらく、日経新聞の報じている状況はかなり現実味の高いものであり、昨日(3月13日)の春闘の集中回答の結果も満額回答が相次いだことから、19日にマイナス金利の解除とYCC(イールド・カーブ・コントロール)撤廃の可能性はかなり高くなっています。
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岸田総理は効果的なタイミングでのデフレ脱却宣言を考えている
そんな中、昨日、岸田総理は国会で「まだデフレを脱した状況になったとは考えていない」との発言をしました。
少し不思議な感じがしましたが、これには2つの背景があると思います。ひとつは、春闘の結果がまだ出そろっていない段階でデフレ脱却宣言をすることに慎重になった。もう1つは、政府が日銀より先にデフレ脱却宣言をしてしまうと、日銀の政策決定に政治からの影響があると思われてしまうことを恐れたのではないかということです。
もしそうであれば、日銀がマイナス金利を解除した後に、どこかの段階でデフレ脱却宣言をするのではないでしょうか。
現在、岸田政権には2つの大きなイベントがあります。1つは訪米です。4月の上旬にバイデン米大統領に国賓として招待されており、これを支持率回復の足掛かりにしたいと考えているはずです。
そして、その後4月28日(日)には衆議院の補欠選挙があります。ここで3戦全敗となれば、岸田政権は更に窮地に陥ります。この2つのイベントを意識しながら、デフレ脱却宣言をする効果的なタイミングを考えているのではないかと私は考えています。
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米ドル/円は145円台から146円台で底入れ後、徐々に円売り再開のシナリオを想定
その上で今後の展開ですが、今日(3月14日)の夜中に冒頭ご紹介した日経新聞の観測記事が出ましたが、マーケットはあまり反応しませんでした。
これを見る限り、ある程度19日のマイナス金利解除は織り込んできたのかなと感じています。そのため、もし実際にマイナス金利解除が決定された場合、もちろん円買いに反応するでしょうが、それほど大きな変動にはならないのではないかと予想しています。
米ドル/円でいえば、145円台から146円台のどこかが底になるのではないかと考えています。
そして、同時にマイナス金利の解除は継続的な金融引き締めを意味するものではないことを日銀は強調するでしょうから、しばらくするとマーケットも冷静になり、円とその他通貨との金利差が今後も維持されるという観点から円売りがゆっくりと再開するというシナリオを頭に描いています。
(出所:TradingView)
基本シナリオをこのようにしておきながら、その後の動きを見ながら修正をしていきたいと思います。
また、もし19日に政策変更が行われなかったときは、かなりの円安になると思いますので、その時は積極的に円売りをしたいと考えています。
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