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米ドルは再度上昇トレンドに入るのか？

 2024年4月10日（水）に発表された米3月CPI（消費者物価指数）は、「ゲームチェンジャー」だったのかもしれません。

 対前月比+0.4％（予想+0.3％）、対前年比+3.5％（予想+3.4％）、コアCPIは対前月比+0.4％（予想+0.3％）、対前年比+3.8％（予想+3.7％）と市場予想を上回る数字でした。

 この結果を受けて米金利は急騰、米ドルは急上昇しました。

米2・10・30年金利の動向

（※筆者提供・TradingView）

 そして、米ドル/円はついに152円を突破。

米ドル/円 日足

（※筆者提供・TradingView）

 ドルインデックスも下降トレンドラインを突破し、上昇トレンドに入ったように見えます。

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中東情勢も気になるが、重要なのは日米のファンダメンタルズ

 中東情勢も気になります。4月14日（日）、イランはイスラエルに対して在シリア大使館を爆破された報復として、ミサイルやドローンを使って攻撃しました。

 ほとんどの攻撃は米英の戦闘機や防空システムにより破壊され、イスラエル側の被害はほとんどありませんでした。マーケットはこれで報復合戦が終わったと解釈し、リスクオン的反応となりましたが、イスラエルはイランへの反攻をまだ計画しているようです。

 こうした状況は大変気になります。しかし、為替市場分析において重要なのは、やはり日米のファンダメンタルズです。

 特に米国経済がこのところ突出して強く、米金利は低下する余地がなく、資金を世界中から吸収している感じです。

 ドルインデックスがどの方向にブレイクするのか、注目されましたが、4月14日、上方ブレイクしました。目先、米ドルが上昇する局面が続きそうです。

ドルインデックス 週足

（※筆者提供・TradingView）

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米ドル/円のターゲットは175円か。為替介入が入れば時間稼ぎにはなるが、いずれもっと円は弱くなる！

 では、米ドル/円はどこまで上昇するのか？

 鈴木財務相は、「断固たる措置をとる」と発言されました。通常、「断固たる」という言葉を聞くと、2－3円以内では介入が入った記憶があります。かなり介入ポイントに近いところにいるというシグナルです。

 介入が入れば、かなり時間稼ぎ（米ドル/円の上昇をしばらく抑える事）ができると思います。

 日本は外貨準備を潤沢に持っているので、手持ちの米ドルを少し売れば円安をしばらく止めることはできます。しかし、ファンダメンタルズの悪い日本の通貨は、いずれもっと弱くなるでしょう。

 米ドル円は週足で見ると大きな三角持ち合いです。三角形の幅がだいたい25円程度あるので、それを150円から加えると175円。大きな目標となります。

（※筆者提供・TradingView）

 三角持ち合いのターゲットが175円ですが、米ドル/円のチャートは巨大なヘッドアンドショルダーを形成しているようにも見えます。その場合でも、ターゲットは175円となります。

（※筆者提供・TradingView）

 長期、超長期、2つのチャートが指し示すターゲットが同じということは、そこに向かう誘引が強いということでしょう。神田財務官が介入し、米ドル/円を大きく押し下げてもらいたいのですが、ちょっと難しいのかもしれません。

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