ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

志摩スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

【2025年予想】プラザ合意2.0で日米協調なら米ドル/円
130円到達も見えるか。目先はトランプ大統領の円安懸念
警戒しながら、夏に向けては米ドル高・円安を想定したい

2025年01月31日(金)11:38公開 (2025年01月31日(金)11:38更新)
志摩力男

【GMOクリック証券】圧倒的人気で100万口座達成!最短即日で取引可能!

【※関連記事はこちら!】
【参加費無料】FXプロトレーダー・志摩力男の会場セミナーを東京・原宿ダイヤモンド社で開催!~トランプ2.0始動でマーケットはどう動くのか?~

2025年米ドル/円相場は前半と後半でガラリと変わるか

 2025年1月20日(月)、トランプ氏が米国の47代大統領に就任しました。

 トランプ大統領の就任演説は、少し宗教色の強かった第1期目の就任演説と違い、実現したい政治目標を具体的に数多く並べたものでした。それだけ、やる気がみなぎっているのでしょう。

1月20日就任式の演説はやる気がみなぎっていた (C)Mark Wilson/Getty Images

 

1月20日就任式の演説はやる気がみなぎっていた (C)Mark Wilson/Getty Images

 大統領就任から数日が経過し、就任前に市場が想定したトランプ政権と、実際にスタートしたトランプ政権には、少しズレがあるように思えます。そのあたりを考慮し、あらためて2025年の為替相場を考えてみたいと思います。

 2025年の相場予測を聞かれたとき、米ドル/円に関しては下記のチャートを「イメージ」として出しています。これはトランプ大統領就任前からのイメージですが、基本的にこのままで良いのかなと考えています。

(※筆者提供)

夏ごろに向けて、円安が進むと想定しています。米国経済が強くFRB(米連邦準備制度理事会)利下げ姿勢を撤回しました。トランプ大統領の政策は、不法移民の送還、関税、そして減税と、米ドル高になる要素が多く含まれているので、夏に向けては米ドル高です。

 その一方、2月から3月にかけて、一時的に円高・米ドル安局面が来るとも想定しています。石破首相とトランプ大統領の会談が2月頃と聞こえていたからです(実際、2月7日に日米首脳会談が行われる予定)。トランプ大統領から、おそらく、円安に対する不満が聞こえてくるでしょう。第1期トランプ政権のときには米ドル/円相場は100~110円位でした。ところが現状、150~160円位です。あまりにも円が安いと大統領は思うでしょう。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

出所TradingiView

トランプ大統領はおいそれと米ドル安政策は取れない!目先はインフレ抑制が急務

 しかし、トランプ大統領はおいそれと米ドル安政策を取るわけにはいきません。それは、インフレ抑制を米国民に対して約束しているからです。まずはバイデン大統領が引き起こしたインフレ(バイデンフレーション)を抑制し、その次に米ドル安です。

 都合よく夏までにインフレを抑制できるかどうか、それはわかりませんが、2025年後半にかけて米ドル安政策を実行できる状況になるのではないかと思います。

 トランプ大統領は、ダボス会議にオンラインで参加し、その時どのようにインフレを抑制していくか発言しました。原油を「掘って、掘って、掘りまくれ(Drill,Baby,Drill)」、そうすれば、ロシアもウクライナ戦争を継続することができなくなり、戦争が終われば、資源価格が低下する。そうなるとFRBも金利を下げることができる、と言う論法でした。

 言葉どおりにうまくいくと思えないのですが、原油価格が下がることは円にとって良いことです。資源価格が低下すれば、日本の貿易収支も赤字から黒字に転換する可能性があり、円高要因です。

WTI原油 日足
WTI原油 日足

出所:TradingiView

 FRBは今年(2025年)2回の利下げを予定していますが、インフレが収束すれば、2回にとどまらず、4~5回利下げすることが可能になります。
【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は年末年始を越えた頃に160円台シナリオも十分あり得る。2024年最後のFOMCと日銀金融政策決定会合で一体何が起こっていたのか?(2024年12月27日、志摩力男)

 その一方、日銀は中立金利と想定する「1.0%~2.5%」に向けて利上げを継続します。そうすれば、日米金利差も意外なほど縮小し、米ドル安・円高の余地が生まれます。

 最近「プラザ2.0」という言葉も聞かれるようになりました。1985年に行われたプラザ合意同様のことが40年後の今、行われるかどうかハードルはかなり高いと思われますが、挑戦するのは良いことです。

 通常、金融政策というのは、各国に委ねられます。しかし、1985年のプラザ合意では、ベーカー財務長官の下、金融政策の協調が図られ、米ドルが押し下げられました。

 もし、FRBが利下げするタイミングに合わせて日銀が利上げし、今後も協調して行く姿勢がはっきりすれば、米ドル/円は大きく下がることになると思います。その時の目標は130円でしょう。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ゴールドマン・サックス証券、ドイツ証券など外資系金融機関を中心にプロップディーラーとして活躍した、業界では知らない人がいないほどの伝説のトレーダー志摩力男の有料メルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!(月額:4,950円[税込み])」がザイ投資戦略メルマガで好評配信中!

志摩力男のメルマガグローバルFXトレード!

 世界情勢の解説に定評がある志摩氏。その分析に基づいたポジションや、実践的な売買アドバイスのメールがほぼ毎日届きます。スウィングトレードが中心なので、日中は仕事をしている人にも向いているメルマガです。

 また、志摩氏が購読者の質問にメールで直接答えてくれるため、FX初心者やFXの理解を深めたい人に最適です。

登録後10日間は無料なので、ぜひ 「志摩力男のグローバルFXトレード!」を一度体験してみよう!

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
キャンペーンおすすめ10 ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング
キャンペーンおすすめ10 ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る