FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長は6月7日(火)の講演で、アメリカ経済は予想していたよりも回復のペースが遅いという見方を示しました。
また、雇用環境については、回復のペースが「frustratingly slow」(いらだつぐらいゆっくり)だと発言しています。
その上で、今のゼロ金利政策を当面維持することが示され、6月末までに6000億ドルの国債買い入れは終了するものの、現在保有している債券については満期が来たら再購入するという方針が確認されました。
つまり、追加の量的緩和策はやらないけれど、今までの量的緩和については継続するということです。
■米ドルの戻り売りの方針を今週も継続!
これで、年内の「出口戦略」の可能性がかなり遠のきました。
少なくとも、ここ数カ月は金利が低迷する公算が濃厚で、そうなると、米ドルの上値はこれからますます重くなってくると思います。
ただ、先週のコラムでもお話しているとおり、市場のポジションがあまりたまっていません。ですから、これまでに見られたような急激な「米ドル安」にはならないと思います(「米国は住宅市場の低迷に加え、景況感も低下傾向に。米ドルは戻り売りスタンスで!」を参照)。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
イメージとしては、緩やかな「米ドル安」方向でバンドを形成し、細かい上下動を繰り返しながら、少しずつ米ドルが下落していくと考えています。
米ドルの戻り売りの方針は、今週も維持しておきたいと思います。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)