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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

100円割れも視野の米ドル/円は戻り売りの
繰り返しで! まずは米上院決選投票に注目

2021年01月05日(火)11:03公開 (2021年01月05日(火)11:03更新)
バカラ村

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 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 今年(2021年)のお正月は、土曜日と日曜日が重なっていたため、完全な3連休となり、ゆっくりできたお正月でした。

■大きな流れの米ドル安が継続

 昨年(2020年)12月28日(月)に、トランプ大統領が追加のコロナ対策歳出法案に署名したとの報道もあり、米国株は堅調に推移しました。

NYダウ 日足
NYダウの日足チャート

(出所:TradingView

 為替市場では米ドル安へ推移し、米ドル/円は102.71円まで下落、ユーロ/米ドルは1.2309ドルまで上昇しました。

米ドル/円 日足
米ドル/円の日足チャート

(出所:TradingView

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

大きな流れの米ドル安は、継続しています。

■まずはジョージア州の米上院選決選投票に注目!

 今年(2021年)最初の重要なイベントは、1月5日(火)に行われるジョージア州での米上院選の決選投票になります。

 現在、100議席中、48議席が民主党、50議席が共和党となっており、残り2議席を争っている状況です。

 共和党が1議席でも取れば過半数となり、そうなると、ねじれ議会となります。現在の市場予想は「1議席は共和党が取る」となっており、そうなると、ねじれ議会となります。

【参考記事】
【2021年の見通し】米ドル/円、目先は97円。その後、年末に向けて110円へ上昇の可能性(2020年12月22日、バカラ村)

 もし、そのようになれば、緩やかなリスク選好が続き、為替市場もゆっくりとした米ドル安が続くのではないいかと考えています。

 ただ、調査会社の中には、民主党が2議席ともリードしているとの見解もあり、どちらが勝利しても不思議ではない状況となってきています。

■トリプルブルーなら米ドルは調整局面へ

もし、民主党が2議席とも勝利すると、実質的なトリプルブルー(※)となって、短期的には米国株は下がり、為替市場は米ドル高へ推移することになると思います。

(※編集部注:「トリプルブルー」とは、米大統領が民主党で、さらに上院・下院の両方で、民主党が過半数の議席を占めている状態のこと。民主党が残りの2議席を獲得しても過半数の51議席には達しないが、採決などで賛否が50対50になった場合、副大統領の一票で最終決定することから、実質的に民主党が有利になると考えられる)

 コロナ対策の給付金や、FRB(米連邦準備制度理事会)による緩和的な金融政策があるため、米国株の下げが続くようには考えていませんが、短期的には利食い売りも出やすくなるため、軟調な推移になるとは思います。

 為替市場もそのときは、しばらくは米ドル高への調整局面となりそうです。

ドルインデックス 日足
ドルインデックスの日足チャート

(出所:TradingView

■“ねじれ”ならユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルの買い

 年初ということもあり、安全にいくのであれば、結果が判明するまで様子見するという考えもあるかと思います。

 今回のジョージア州の結果は重要で、まだ今は無理をする必要もないかと思います。

 結果が判明するまでに、数日間かかる可能性も指摘されていますが、日本時間1月6日(水)に、ある程度は判明していると思います。

共和党が1議席でも取れば、米ドル安は続くと考えていることもあり、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルなどでの米ドル売りで考えています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

豪ドル/米ドル 日足
豪ドル/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

 ユーロ/米ドルは、ユーロ高へのけん制発言が出てきているため、上昇が鈍いですが、下がれば買いも出てきているようです。

 そのため、押し目があれば買ってみて、上がれば利食いをしっかりと入れていくような形がいいのではないかと考えています。

【参考記事】
ドルインデックスの89台までの低下を予想。ユーロや豪ドルの押し目買いを継続!(2020年12月15日、バカラ村)
オセアニア通貨の押し目買いが良さそう。イエレン財務長官で2021年の市場は安定か(2020年12月1日、バカラ村)

■米ドル/円は戻り売りの繰り返しで!

米ドル/円は、菅首相が100円以下への水準を懸念していることから、低いところで売っていくのはリスクが高いと思いますが、チャートからは上値が切り下がり、下値も切り下がっている動きが続いていることもあって、戻りがあれば売ってみて、下がれば利食いを入れる、そのようなトレードがいいのではないかと思います。

米ドル/円 日足
米ドル/円の日足チャート

(出所:TradingView

中長期的には、100円も割れる局面が来ると考えていますが、戻り売りを繰り返す方が、上手くいくように思います。

 昨年(2020年)から引き続き、大きな動きは米ドル安だと思っているため、米ドルの戻りがあれば売ってみてもいいと考えています。

 ただ、昨年末に、すでに米ドル安に推移したことや、ジョージア州での決選投票が控えていることもあって、まだ、様子見をしていてもいいのではないかと考えています。

【参考記事】
【2021年の見通し】米ドル/円、目先は97円。その後、年末に向けて110円へ上昇の可能性(2020年12月22日、バカラ村)
2021年の米ドル/円は、少し円高方向か。95~105円程度がコアのレンジと想定(2020年12月23日、志摩力男)
2021年、ポストコロナの注目通貨は豪ドル! コロナ変異種の感染拡大は懸念されるが…(2020年12月24日、西原宏一)
2021年こそ「新たな円安時代」の幕開けか。米ドル/円をめぐる2つのシナリオとは?(2020年12月25日、陳満咲杜)
ライブセミナーで西原宏一×大橋ひろこが赤裸々トーク! 2021年は豪ドルがアツい!?

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