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志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

バイデン増税が長期では米ドルの重しに。
トリプルブルーは米中間選挙で崩れるか

2021年03月17日(水)18:07公開 (2021年03月17日(水)18:07更新)
志摩力男

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■1400ドルの個人給付が株式投資に回れば本末転倒

 今後のマーケットを考える上で何がポイントになるのか、2月10日(水)の当コラムにおいて、下記の2点が重要と書きました。

【参考記事】
この先、世の中はどうなる? コロナ感染は抑制されて好景気に。円安傾向強まるか(2月10日、志摩力男)

(1) ワクチン接種が進んでコロナ感染は抑えられ、人々の移動が復活。米国を中心に世界は好景気を迎える

(2) 長期的な流れでは、バイデン政権となり、従来の化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトが進む

 これに、もうひとつ加えたいと思います。

(3) 米民主党政権は、社会のインバランスの調整を目指す

 米国では、1.9兆ドル、日本円で200兆円を超える巨額の新型コロナ経済対策が実現しました。

1人あたり1400ドルもの個人給付が支給されますが、これはあくまで生活困窮者に対する支援です。これがそのまま株式市場に投資され、株価を持ち上げるだけになっては本末転倒です。

【参考記事】
バイデン経済対策は1.9兆ドル規模で実現へ。コモディティ価格上昇が豪ドルをサポート(3月3日、志摩力男)

 結果的に株式市場が持ち上がるのであれば、それはそれで良いという考えもトランプ政権にはあったでしょうが、バイデン民主党政権は違います。

 社会のインバランス拡大こそがトランプ大統領を誕生させたのであって、その根本を変えなければいけないと考えています。そうでなければ、バイデン政権を実現した民主党左派を支持する人々の支援を得られないでしょう。

バイデン政権で日本円に換算して200兆円を超える巨額の新型コロナ経済対策が実現。1人あたり1400ドルが給付されるが、この支援がそのまま株式市場に投資されることになっては本末転倒だと志摩さんは指摘する (C)Scott Olson/Getty Images News

バイデン政権で日本円に換算して200兆円を超える巨額の新型コロナ経済対策が実現。1人あたり1400ドルが給付されるが、この支援がそのまま株式市場に投資されることになっては本末転倒だと志摩さんは指摘する (C)Scott Olson/Getty Images News

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■「トリプルブルー」は次の中間選挙までの可能性も

 巨額の財政支出は、バイデン大統領の選挙公約どおり、そのうち増税によってファイナンスされます。私の記憶にある限り、巨額増税を公約して当選した大統領はバイデン氏が初めてではないでしょうか。

 ただ、新型コロナの影響で沈滞している経済状況で増税はできません。景気の回復を待たなければなりません。よって、増税といっても2~3年先、中間選挙の後ではないかと考えていましたが、予想より早く実施されそうな雰囲気です。

 なぜならば、中間選挙で民主党が勝つとは限らないからです。米国の歴史を振り返ると、政権党は、たいがい中間選挙で大敗します。

米政権党の選挙の歴史

※筆者提供の表を編集部が調整のうえ公開

 1992年11月、クリントン政権が誕生。民主党が上下両院を制し、トリプルブルー(※)が実現しましたが、1994年の中間選挙で民主党は上下両院ともに敗北し、その後の6年間、クリントン大統領は共和党支配の議会に苦しめられました。

(※「トリプルブルー」とは、大統領選挙で民主党が勝利し、上下両院とも民主党が制すること。民主党のシンボルカラーがブルーのため、トリプルブルーと呼ばれている)

 2008年のオバマ政権誕生時も、上下両院を民主党が制し、トリプルブルーが実現しましたが、2010年の中間選挙で下院を失い、2014年に上院も失い、オバマ政権は事実上のレームダックとなりました。

 オバマ大統領といえば、何もしなかった大統領というイメージが強いのですが、議会のコントロールを失った瞬間に大統領の行動には大きな制限が加わるため、致し方ない面があります。

 その意味では、バイデン政権の「トリプルブルー」状態も2022年の中間選挙までかもしれません。時間に限りがある以上、中間選挙までに次々と公約を実行していくでしょう。

バイデン政権では、増税は避けられません。

 よって、巨額の経済対策が実現したからといって、また、新型コロナウイルスが抑制され、今後、景気が力強く回復するからといって、株価が順調に伸びていくかどうかはわかりません

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■バイデン増税が米ドル上昇にブレーキをかけるか

 新型コロナウイルスで経済がストップし、沈滞していましたが、ワクチン接種が進み、米国は夏前までに集団免疫を獲得するでしょう2021年後半の米国経済の活況(7%近いGDP成長率)を先取りして、現在の株価があると思います。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:TradingView

 しかし、2022年以降の米国経済が同じような活況を維持できるかどうか、それはわかりません。また、2%台の成長に逆戻りかもしれません。今年(2021年)の途中からは、マーケットも米国での増税の織り込みを始める可能性があるかもしれないと警戒しています。

 法人税が現行の21%から28%となり、年収40万ドル以上の高所得者への所得税が上がります。そして、株式譲渡益課税も増税されることになります。これは、株価へのインパクトは大きい。イエレン財務長官も、株式譲渡益課税の件に対して前向きな発言を行っています

 2021年の米国経済の活況と、それを反映した長期金利の上昇で米ドルは堅調です。おそらく、そのトレンドは今後も続くでしょう。

米長期金利 日足
米長期金利 日足

(出所:TradingView

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 しかし、この米ドル上昇トレンドにブレーキをかけるとすれば、それはバイデン増税です。今は気にする必要はないかもしれませんが、長期ビューを考える際は考慮しなければならないと考えています。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 志摩力男のYoutubeチャンネル「志摩力男のグローバルFXトレード!チャンネル」で最新動画「月刊!志摩力男」の10月号「為替介入を狙うヘッジファンド!米ドル/円の買い場に!英ポンドにまだ下落余地があるのか?」を公開(2022年9月27日)しました!ぜひ、ご覧ください。

(出所:志摩力男Youtubeチャンネル「為替介入を狙うヘッジファンド!米ドル/円の買い場に!英ポンドにまだ下落余地があるのか? 【月刊!志摩力男10月号】」より)

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