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米経済指標は弱い発表相次ぐ!金融不安・信用収縮の
影響が出てくればさらに弱くなるか。景気後退がはっきり
すれば、金利低下で米ドル/円は円高圧力が強くなる

2023年04月06日(木)17:00公開 (2023年04月06日(木)17:00更新)
志摩力男

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週刊!志摩力男


米経済指標は予想を下回る発表が相次ぐ

 今週(4月3日~)、予想を下回る米経済指標の発表が相次いでいます。

4月3日(月)

ISM製造業景況指数:46.3(予想47.5、前回47.7)

4月4日(火)

JOLTS雇用動態調査求人件数:993.1万件(予想1040.0万件、前回1082.4万件)

4月5日(水)

ADP雇用統計:14.5万人(予想20.0万人、前回24.2万人)

ISM非製造業景況指数:51.2(予想54.5、前回55.1)

 翻ってみれば、先週金曜日(3月31日)に発表されたPCEデフレーターも予想より低く、ミシガン大学消費者信頼感指数も確報値とはいえ、予想を下回りました。

3月31日(金)

PCEデフレーター:対前年比 5.0%(予想5.1% 前回5.4%)
PCEデフレーター:対前月比 0.3%(予想0.4% 前回0.6%)
ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値:62.0(予想63.2 前回63.4 速報値では67.0)

 ミシガン大学消費者信頼感指数ですが、サーベイのコメントに“Overall, our data revealed multiple signs that consumers increasingly expect a recession ahead.”(全体的に、消費者が景気後退を予想する傾向が強まっていることを示す複数の兆候が明らかになりました)とありました。

 また、“This month’s turmoil in the banking sector had limited impact on consumer sentiment”(今月の銀行セクターの混乱は、消費者心理への影響は限定的であった)ともあります。つまり、SVB(シリコンバレー銀行)破綻の影響なしに、単に信頼感が落ちたということです。

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金融不安・信用収縮の影響が出てくれば、経済指標はさらに弱くなる可能性

前回のコラムでは、金融不安は目先後退し、「信用収縮」の影響が顕在化するまでは数カ月時間かかるため、この先は「米国経済次第」と書きましたが、早速驚くほど弱い経済指標が続きました。2月に連発した強い数字とは正反対です。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は、129円~135円前後でもみ合う局面へ。その後は米国の経済次第、深刻な景気後退入りなら125円割れ、インフレ抑制が最重要なら140円超えへ(2023年3月30日、志摩力男)

 ISM製造業景況指数の数字は、2021年3月をピークに低下を続けています。ISM非製造業景況指数の数字が比較的堅調であることと比べるとコントラストがはっきりしています。

 コロナのロックダウン(都市封鎖)中に、リモートワークが広がり、家の中にいる時間が増えたために「モノ」への需要が高まったことが製造業の数字を押し上げ、今は、旅行や食事への支出が増えているので、製造業の数字が低下したのでしょう。また、半導体不足で生産が遅れていることも、製造業のセンチメントを押し下げているのだと思います。

 しかし今後、金融不安・信用収縮の影響が出てくることを考えると、この弱い経済指標がさらに弱くなる可能性があるということになります。

 タイミング的に早すぎる気もしますが、この先のリセッション(景気後退)入りが見えてきたと言えるでしょう。

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米国経済のリセッションがはっきりすれば、米ドル/円に円高圧力がかかる

 4月7日(金)の米雇用統計がどのような数字になるかわかりませんが、SVB(シリコンバレー銀行)破綻のニュースがあったのが3月10日(金)でしたので、今回の米雇用統計から銀行破綻の影響が少し反映され始めると考えられます。

 結論を出すには早すぎますが、米国経済のリセッション入りがはっきりしてくると、米金利は低下するので、米ドル/円には円高圧力がかかることになります。米国経済の動向を注視したいと思います。

米10年債利回り 週足
米10年債利回り 週足

(出所:TradingView)

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView)


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