先週の米ドル/円は132.02円まで下げたが、金曜日から反発し、週明けに134円台まで上昇
先週(4月10日~)は米国のCPI(消費者物価指数)やPPI(卸売物価指数)の発表があり、インフレは鈍化しているのが確認されたことで、米ドル安に推移しました。
そして、4月12日(水)に公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨では、マイルドリセッションが2023年後半に起きる可能性があり、公式でもリセッションの可能性が示された形です。
これも米ドル売り材料となり、米ドル/円は132.02円まで下がりました。
(出所:TradingView)
ただ、金曜日(4月14日)に発表されたミシガン大学の1年先の期待インフレ率が、前月3.6%でしたが、4.6%と上昇していたことで米ドルが反発。
月曜日(4月17日)の東京市場では、米ドル円は134.21円まで上昇し、NY市場でもさらに上昇してきています。
(出所:TradingView)
ドルインデックスは100.80で再度サポートされたため、今週前半はまだ、米ドル高に推移しやすそう
先週前半に米ドル売りに推移していたこともあり、その反動もあって米ドル高に反応したことになりますが、テクニカル的に、ドルインデックスが2月2日(木)の安値と同じ水準だったことも、米ドル高に反発したことになります。
ドルインデックスは100.80で再度サポートされたため、今週前半はまだ、米ドル高に推移しやすいように思います。
(出所:TradingView)
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米長期金利はもみ合いが継続。今週の米ドル/円も、まだもみ合いで、132.00~135.50円のレンジを想定
ただ、先月(3月)から続いている米ドル安トレンドが、反転したと考えるのは早いように思います。
新しい材料が出て米ドル高になっているわけではないため、今の米ドル高は、米ドル売りトレンドの戻りにしかならないと思います。
米ドル/円は米金利との相関性も高く、米長期金利(米10年債利回り)は昨年(2022年)12月から、下限は3.2~3.3%のサポートゾーンで何度も反発しています。
上は3.6%台がレジスタンスとなり、その間でもみ合いが継続しています。
(出所:TradingView)
そのため、米ドル円ももみ合いが継続しており、まだしばらくはもみ合いは続くように思います。
来週金曜日(4月28日)は、植田新総裁の初めての日銀会合(日銀金融政策決定会合)になるため、動きが出てくると思いますが、今週(4月17日~)はまだ、米ドル円はもみ合い。
想定レンジとしては、132.00~135.50円での推移ではないかと考えています。
(出所:TradingView)
金融機関の米ドル/円の年末予想は、今の水準よりも下方向の予想がほとんど。考えを固定せず臨機応変に考えたい
ちなみに、金融機関の米ドル円の年末予想は120円や125円など、今の水準よりも下方向の予想がほとんどです。
市場予想が偏ったときは、反対に推移するか(上昇するか)、もしくは、かなり早い段階ですぐにターゲットに到達することが多いです。
私も、FRB(米連邦準備制度理事会)と日銀の金融政策を考えると、米ドル/円は下がる可能性があると思いますが、ただ、半年以上先になるため、まだどのような材料が出てくるか分からないこともあり、考えを固定せず臨機応変に考えたいと思います。
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ユーロ/米ドルは上昇トレンドだが、週前半は下がる可能性も。1.0800ドルを下限と考えて、基本は押し目買い
ユーロ/米ドルの日足は上昇トレンドになっているため、買い方向で考えたいところですが、前述したように、ドルインデックスは以前の安値で反発しているため、週前半は米ドル買いになる可能性があると考えており、ユーロ/米ドルでは週前半は下がる可能性があることになります。
大きくは1.0500~1.1080ドルのレンジにも見えますが、21日移動平均線など、トレンド系が上昇となっていることもあり、1.0800ドルのサポートゾーンが下限と考え、基本は押し目買いで考えています。
(出所:TradingView)
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