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西原宏一_メルマガ取材記事
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4月FOMCでのテーパリング示唆は見送りか。
GWは海外勢の仕掛け的な円買いの可能性

2021年04月27日(火)09:00公開 (2021年04月27日(火)09:00更新)
バカラ村

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■カナダの次にテーパリングをする国は?

 4月21日(水)にBOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])の金融政策会合がありましたが、そこではテーパリング(※)の開始を示唆しました。

(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)

 コロナショック以降、各国中央銀行は異次元の金融緩和を行いましたが、その出口が始まったことになります。

 利上げに関しても、2022年になる可能性を示唆したことで、カナダドルが急騰しました。

カナダドル/円 1時間足
カナダドル/円 1時間足

(出所:TradingView

 まだ、新型コロナウイルスの感染がなくなったわけではないですが、経済指標は良いものが続いており、住宅価格が高騰していることもあって、それに対応するためにテーパリングを示唆したことになります。

 市場参加者の間では、次にテーパリングをする国はどこなのか、という思惑が出てきています。

 可能性として高いのは、豪州や米国になります。

【参考記事】
テーパリングに着手したカナダ。カナダドルは全面高! 次は、米国やオセアニア?(4月22日、西原宏一)

 豪州もカナダと同じ資源国で、住宅価格も上昇しているため、テーパリングを示唆する可能性があります。

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■今週のFOMCでのテーパリング示唆は見送りか

 今週(4月26日~)は、日銀金融政策決定会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)があります。日銀は何もなく終わると思いますが、FOMCに関しては、市場ではテーパリングを示唆する時期に関して、早ければ6月になるのではないかという予想も出てきています。

【参考記事】
テーパリング開始決定で、カナダドル急騰! 米FRBも、早ければ夏ごろに示唆する可能性(4月22日、志摩力男)

 今週(4月26日~)のFOMCに関しては、まだ示唆しないとする予想が多いため、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は見送ることになると思います。

今週のFOMCで、パウエル議長はテーパリングを示唆しないとする予想が多く、バカラ村さんも見送ることになるのではないかと見ているという (C)Bloomberg/Getty Images News

今週のFOMCで、パウエル議長はテーパリングを示唆しないとする予想が多く、バカラ村さんも見送ることになるのではないかと見ているという (C)Bloomberg/Getty Images News

 テーパリングを示唆しなければ一時的に米ドル安、米国株はリスク選好になる可能性もありますが、ただ6月のFOMC、または8月のジャクソンホールなどでテーパリングを示唆するのではないか、という予想は残り続けるため、その動きも一時的で終わると思います。

■バイデン大統領の発言を受けて、米国株はどう動く?

 今週(4月26日~)は、バイデン米大統領の演説もあります。

 先週(4月19日~)、キャピタルゲイン課税を20%から39.6%へ、約2倍増税するとの報道が流れました。

 この内容についても発言するのではないかと思います。

今週のバイデン大統領の演説では、キャピタルゲイン課税を約2倍増税するという報道についての発言もありそう (C)Scott Olson/Getty Images News

今週のバイデン大統領の演説では、キャピタルゲイン課税を約2倍増税するという報道についての発言もありそう (C)Scott Olson/Getty Images News

 市場では、キャピタルゲイン課税への増税がすぐに成立しないということや、39.6%よりも低くなるのではないかと予想されており、米国株の下げは限定的ですが、ただ「セル・イン・メイ(5月の売り)」の時期も近いこともあり、上昇は止まりやすい状況だと思います。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:TradingView

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■4月は米ドル安。米長期金利は1.50%で下げ止まるか

 今月(4月)に入ってからの為替市場は、米ドル安で推移しています。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:TradingView

 米長期金利が1.77%台から1.52%台へ調整しており、それが米ドル安で推移している理由にもなります。

米長期金利 日足
米長期金利 日足

(出所:TradingView

 米長期金利は1.55%程度で止まるかと思っていましたが、そこを下抜けており、1.52%の下のサポートとしては1.50%があるため、そこでは下げが止まるのではないかと思います。

■ゴールデンウィークは海外勢から仕掛け的な円買いも

 季節性からは、セル・イン・メイや、日本ではゴールデンウィークのため海外勢からの円買いの可能性も出てくる時期になります。

 米国株は上昇トレンドが続いてきましたが、約10%程度の調整が起きる可能性があるとの金融機関の予想も出てきています。

 季節性だけでなく、キャピタルゲイン課税を材料にされる可能性もあると思います。

 米国株が下がれば、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も下がるのではないかと思います。

 米ドル/円は38.2%戻しの107.76円を下抜け、一時107.45円まで下がりました。

【参考記事】
108円近辺まで下落してきた米ドル/円。さらなる下げは限定的と考えるそのワケは?(4月21日、バカラ村)

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

 ここからすぐに上昇トレンドに戻るようにも思えず、また季節性からは下落リスクがあります。

 ゴールデンウィークの期間までは106.50~109.50円のレンジ内での推移を考えており、海外勢が円買いを仕掛けてくるようであれば、下がる可能性も考えていた方がいいのではないかと思います。

 来週はゴールデンウィークのため休載させていただき、次回のコラム公開は5月11日(火)になります。

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