■NYダウは史上最高値を更新し続けている
また、2月27日(水)~28日(木)に行われた、バーナンキFRB議長の発言を見ると、「低水準の長期金利は住宅市場の回復や自動車・耐久財などの販売を支援した」と金融緩和が景気の回復に寄与しているとの見方を示しています。
そして、「入手可能な情報は、米国経済が今年に入り再び加速したことを示唆している」と景気が回復基調にあることに自信を示しています。
ただ、その一方で、「早急な利上げは経済成長を損なう恐れがある」と早急な金融緩和からの出口戦略に対しては、慎重な見方を示しています。
こうした住宅市場中心に景気回復が堅調となってきたことと、FRBの金融緩和継続の方向性を受けて、米国株式の代表的指標であるNYダウは、史上最高値を更新し続けています。
(出所:米国FXCM)
■市場環境はかなり良好! マーケットは当面堅調を維持
米国の景気が堅調なことを受けて、イタリア総選挙に関する混乱で一時動揺した市場も、すぐに冷静さを取り戻すことになりました。
また、FRBも、米国政府も現在、日本が実施している大胆な金融緩和を支持していることも大きいと思います。
筆者は、米ドル/円が90円を超える円安になったときに米国サイドからの牽制があることを懸念していたのですが、ここまでは、そういう動きはまったく見られません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
FRB自身が大胆な金融緩和を実施しているので、日銀を批判しづらいという側面もあるのかもしれません。また、日本経済の回復が自国の経済発展にはプラスに働くと分析しているとも考えられます。
現状を見る限り、世界および日本の金融市場を取り巻く環境はかなり良好であると言えるでしょう。米国の財政の崖問題など課題も残っていますが、これも乗り切っていくと思います。
当面は、金融市場が堅調さを維持しそうです。
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