(「ザイFX!で2017年を振り返ろう!(5) バカラ村さんのメルマガとコラムが新登場!」からつづく)
ここまで、5回に渡ってお送りしてきた「ザイFX!で2017年を振り返ろう!」シリーズ。最後のテーマは、ビットコインをはじめとする仮想通貨です。
2017年は、ザイFX!でも「やさしいビットコイン・仮想通貨研究所」をオープンするなど、1年を通して仮想通貨関連情報の提供に力を入れてきました。
【参考記事】
●ザイFX!がビットコイン・仮想通貨の新コーナーを作ったよ! どんな内容なの?
書ききれない部分は多々ありますが、この1年のビットコイン・仮想通貨にまつわる出来事を当記事で、ざっと振り返ってみたいと思います。
■約1年で20倍超に上昇したビットコイン。一時200万円突破
なにはともあれ、2017年、いろんな意味で規格外のパフォーマンスを見せてくれたのがビットコイン(BTC)でしょう。果たして、ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトだって、ここまでの盛り上がりを想像できたでしょうか?

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 週足)
値動きを見ると、2017年の初めは対円で10万円ちょっとだったものが、11月末には、ついに100万円を突破。その余韻に浸る間もなく、その後、わずか2週間足らずで200万円の大台に乗せる大暴走を見せました。直近は急落する場面もありましたが、とにかく凄まじい動き…。
【参考記事】
●ビットコイン/円がついに200万円突破!! CMEビットコイン先物は日本で取引できる!?
●ビットコインがついに100万円を突破!! CME上場とハードフォーク期待が背景に!?
●ビットコイン/円が230万円から130万円まで暴落! 急落の要因に3つの可能性
天を衝かんばかりの上昇相場に圧倒されつつ、そろそろビットコイン投資を始めてみようかしら? と思い立った人も結構いたのでは…?
ザイFX!では、日本国内でビットコインをはじめ、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)やモナコイン(MONA)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)などの仮想通貨を取引できる取引所を紹介していますので、どこで取引するか検討中という人は、ぜひ、「ビットコイン・仮想通貨の取引所/販売所を比較。取引コストが安いのはどこ?」をご覧ください。
【参考コンテンツ】
●ビットコイン・仮想通貨の取引所/販売所を比較。取引コストが安いのはどこ?
ビットコインって何? など基本的なところから知りたいという人は、こちらのコンテンツがおすすめです。
【参考コンテンツ】
●【超初級】 ビットコイン・仮想通貨入門(1)そもそも、ビットコインとは何なんですか?
■改正資金決済法が施行されて、業者も金融庁の登録制に
ビットコインをはじめとする仮想通貨にとって、2017年はターニングポイントとなる年になりましたから、取引を検討する人が増えてきて当然と言えば当然だったかもしれません。
もちろん、ビットコインが演出した他に類を見ない上昇相場は大いに投資意欲、いや投機意欲を掻き立てたと思いますが、それだけではありません。2017年になって、一般の投資家が安心して取引できる環境が整ってきたという投資環境の変化も大きかったと言えます。
ポイントとなったのは、2017年4月の改正資金決済法施行。この法律で初めて、ビットコインを始めとする仮想通貨は、日本円などの法定通貨ではないものの「インターネットを通じてやりとりできる財産的価値」である(資金決済法2条5項 一部要約)とする法的な定義付けが行われました。
法律の施行とほぼ同時に、家電大手のビックカメラがビットコイン決済を導入したことも話題になりましたよね。
これと同時に、同法では、いわゆるビットコインや仮想通貨の取引所・販売所と呼ばれる仮想通貨の取引サービスを提供する業者(仮想通貨交換業者)を登録制にする条項も盛り込まれました。
もともと、法律施行前から営業を続けている既存の業者については、半年間の登録猶予期間が認められており、第一陣の登録完了が公表されたのは、法律の施行から、ちょうど半年が経過する直前の2017年9月末でした。
かねてからザイFX!でも注目していたマネーパートナーズをはじめ、金融系業者としては、GMOコインやSBIバーチャルカレンシーズ、さらに、以前から仮想通貨業界で大手として名を馳せていたbitFlyer(ビットフライヤー)やbitbank(ビットバンク)なども含め、合計11社が関東財務局長○○号、もしくは近畿財務局長○○号の登録番号を取得しました。
【参考記事】
●ビットコインがマネパカードにチャージ可能へ!? 認定自主規制団体の件って決着ついたの?
●仮想通貨交換業者11社が金融庁登録!(1) “記者会見合戦”が行われた歴史的瞬間
冒頭でも少し触れましたが、ザイFX!の「やさしいビットコイン・仮想通貨研究所」がオープンしたのも、ちょうどこの頃。2017年9月下旬でした。
登録業者については、12月に入り、さらに4つの業者が新たに追加されましたが、2017年12月26日(火)現在、いまだにアルトコインの取扱いが豊富で人気業者の一角であるcoincheck(コインチェック)の登録は完了していません。

いつになったら登録が完了するんだろうか…。現在、審査中ということで、今のところ、いきなり営業を停止するなんてことはないようですが、ユーザーとしては、より安心して利用するためにも、1日も早く登録を完了してほしいところです。
なお、仮想通貨交換業の登録業者は、金融庁のウェブサイトで確認できるようになっています。
テレビCMも放映している大手のコインチェックが登録を完了しておらず、逆に、あまり聞いたことがないような業者が登録業者に名前を連ねていたりするので、何を基準にその信頼性を判断したら良いのか難しいところはありますが…、少なくとも、利用する業者を選ぶ際は、その業者が金融庁への登録業者であるかどうかを確認しておく方が良いでしょう。
また、業者を選ぶ際は、資本金や親会社がどこなのか? なども信頼性を計る基準になるかもしれません。以下の記事では、第一陣の登録業者の資本金などをまとめて紹介していますので、参考にしてください。
【参考記事】
●仮想通貨交換業者11社が金融庁登録!(3) 徹底比較! 資本金の多い会社はどこ?
■突然の規制で中国のビットコイン市場に急ブレーキ
そんな感じで、日本の仮想通貨を巡る法制度が整いつつあるなか、2017年9月、急速に拡大する仮想通貨市場に急ブレーキをかけたのが中国当局でした。
いきなりICO(Initial Coin Offering)の禁止を打ち出したかと思えば、それだけに留まらず、続けて中国国内の仮想通貨取引所に閉鎖を命じたと報じられたのです。

急に仮想通貨絡みの規制を強化した中国当局。規制内容は、さらに厳しくなっていくのか?
撮影:ザイFX!編集部
めちゃくちゃデカいマイニング(採掘)ファームや大手取引所の運営など、何かと先進的にビットコイン市場を開拓し、世界的シェアを堅持してきた中国ですが、突然の規制で状況は一変。BTCC(BTCチャイナ)、OKCoin(OKコイン)、Huobi(火幣)といった中国の大手仮想通貨取引所が次々と取引停止を発表しました。
今のところ、マイニングはできるみたいですが、事実上、中国国内の取引所では、仮想通貨取引が一切できない状況になってしまったようです。もっとも個人間の取引は容認されており、インターネットを通じた個人取引は活発に行われているなんてウワサは聞こえてきますけれども…。
この一件で、かなりビットコイン相場が荒れたのですが、時を同じくして、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOがビットコインをこき下ろすという小ネタも挟まったことも相まって、一時、ビットコインは急落する展開となりました。
とはいえ、その後もビットコインは上昇し続けたワケですから、影響はあくまで一時的でしたけれども…。
【参考記事】
●マイナス500万円!? ビットコイン、なぜ暴落? チャイナショック&JPモルガンショックって!?
■「ICO」って何ですか? 詐欺注意みたいな話も…
ちなみに、中国の規制の話で少し出てきたICOについては、日本国内でも仮想通貨取引のzaif(ザイフ)を運営するテックビューロがICOソリューション「COMSA(コムサ)」を発表するなど、2017年中は何かと話題に上りましたね。
【参考記事】
●「ICO」とは? 「IPO」と何がどう違うの? テックビューロ発、「COMSA」のしくみは?

ICOとは、株式市場におけるIPO(Inicial Public Offering)の仮想通貨版のようなもの。企業などが新しいトークン(※)を発行し、それを不特定多数の投資家に取得させることで対価を得て資金調達することを言います。
(※「トークン」とは、ビットコインやイーサリアムなどのブロックチェーンを使って発行される独自の仮想通貨のこと)
実施する側からすると、IPOに比べると敷居が低く、ベンチャー企業などから新たな資金調達手段として注目を集める反面、ICOそのものを規制する法律は整備されていませんので、投資判断する投資家側からすると、正直、なかなか手を出しづらい代物という印象。
開示される情報を元にICO案件の良し悪しを判断するのも、一般の投資家には簡単なことではありません。
何より、ICOを語る詐欺のようなものも少なくないと聞きますし、ビットコイン・仮想通貨初心者の人が、いきなりICOに手を出すのは考えた方が良いと思われます。
以前、ザイFX!編集長・井口に「息してる~?」とブログ上で呼びかけたブロガーのイケハヤことイケダハヤト氏は、このところ仮想通貨やICOへの投資に熱心に取り組んでいるようですが、そのイケダ氏も注目のICO案件を取り上げつつ、読者に対して以下のような注意を呼び掛けていました。
再三の注記ですが、ICO投資はハイリスクなのでおすすめしません。というか、99%ドブに流れると思った方がいいですw
まずは主要な仮想通貨を購入して、いろいろと勉強するところからはじめましょう!
【参考記事】
●熱狂のビットコイン相場。イケダハヤト氏は再び「靴磨きの少年」となるのか?
今後もICOでは、いろいろ案件が出てきそうな気がしますが、うっかり詐欺などに引っかからないように! どこまでも慎重に投資判断を。
また、仮想通貨自体、新しいモノで、法律が施行されたといっても、まだまだマーケット全体が黎明期の域を出ていません。ICOに限らず、仮想通貨を絡めた詐欺事件は頻発しているようですので、甘い話に乗せられないよう注意してくださいね。
ザイFX!では、こうした状況を受け、2017年春に、消費者トラブルに詳しい弁護士さんへの取材を実施しましたので、ぜひ、記事を読んでみてください。
【参考記事】
●ソレ詐欺かも…仮想通貨絡みの相談急増!「1日1%の配当」など甘い言葉にご注意を
●相場過熱と共に増える仮想通貨トラブル。その法律上の問題点を弁護士に聞いた!
●「1日1%の配当」とかいうHYIPも詐欺?相手が海外業者の場合に訴える方法は?
●仮想通貨の売り方は法的規制の対象外!?年利30%のようなウマい儲け話はない!
■ビットコインが分裂する!? 真夏の分裂騒動の果てに…
話は変わりますが、このあたりで、2017年夏に一般メディアまで巻き込んで世論をザワつかせたビットコイン分裂騒動について触れておきたいと思います。
記者自身、NHKを筆頭に、大手テレビ局がこぞって報道番組などで取上げていたのを覚えています。詳しいことは、以下の【参考記事】をご覧いただくということで、ここでは簡単にその内容を振り返っておきましょう。
【参考記事】
●ビットコインは、8/1のハードフォーク後に最高値更新! ビットコインキャッシュとは?
ビットコインのスケーラビリティ問題(※)を解決すべく考案されたハードフォークに端を発した2017年夏のビットコイン分裂騒動。結局、よろしくないブロックチェーンの分岐が起きることはなく、マイナー(※)間の合意形成がされない状況でビットコインが真っ二つに割れて混乱が生じるという最悪の事態は回避されました。
(※「スケーラビリティ問題」とは、トランザクション(取引量)の増加によって取引の承認処理が追いつかず、ビットコインの送付に遅延が生じている問題のこと)
(※「マイナー」とは、ビットコインの取引承認作業(マイニング)を行い、インセンティブとして新規発行のビットコインを得ている人たちのこと)
しかし、元の話とはまた別の勢力が、同じような時期に、いきなりビットコインのハードフォークを宣言する事態となり、この勢力は2017年8月1日(火)に、宣言どおりハードフォークを実行するに至りました。
この時、誕生したのが、ビットコインキャッシュ(BCH)です。
大きな混乱は起こらないだろうとの前評判どおり、粛々とハードフォークが実行に移された印象でしたね。
誕生後、ビットコインキャッシュは、日本国内の業者でも、基本、ハードフォーク前からビットコインを保有していた人に付与される格好となり、従来のビットコイン保有者は、労せず「たなぼた方式」でビットコインキャッシュを手にすることになったのです。
■「たなぼた」に味をしめて、ハードフォーク中毒に?
こうして誕生したビットコインキャッシュは、2017年12月現在、ビットフライヤーやGMOコインをはじめ、国内の多くの業者でも取引することができます。
ためしに2017年12月25日(月)現在のGMOコインでのビットコインキャッシュの価格を見てみると、1ビットコインキャッシュ=30万円台で推移しており、結構な価格がついています。

(出所:GMOコイン)
12月19日(火)頃からは、とてつもない勢いで急上昇したり、失速したりと、目が離せない激しい動きが続いたビットコインキャッシュ。一部では、ビットコインよりビットコインキャッシュでしょう? と、ビットコインに取って代わる日がくるのでは? との見方もあるようで、今後、さらに期待値は高まるかも。ビットコインキャッシュは、2018年注目の仮想通貨の1つかもしれません。
【参考記事】
●ビットコイン/円が230万円から130万円まで暴落! 急落の要因に3つの可能性
●ビットコインキャッシュの特徴とは? 神様も推奨!? ビットコインを超えるかも!
本来であればハードフォークは、元となる仮想通貨の価値を二分することになり、ビットコイン価格の急落につながってもおかしくはなかったのですが、2017年8月のハードフォークの際にはそれも起こらず。ご存じのとおり、ビットコイン価格は、その後も上昇の一途を辿りました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 日足)
さらに、労せず「たなぼた」で手に入れたビットコインキャッシュも上昇したワケですから、ハードフォークっておいしいイベントだと認識する人がたくさんいても不思議はない…。
実際、そう思った人が多かったのか、ビットコインキャッシュ誕生以降、ビットコインのハードフォークの話が出るたびに、ハードフォークへの期待感という不思議な材料が持ち込まれて、ビットコインの価格は跳ね上がる状況が作り出されることになりました。
ハードフォークを仕掛ける人たちも、売却益を目的としてなのか? 2017年の秋から冬にかけて、半ば中毒のような状態でビットコインのハードフォークを宣言する勢力が乱立したのは、記憶に新しいところ。
以下は、実際にブロックチェーンが分岐し、新たなアルトコインが誕生したものも含め、ここのところネット界隈でウワサされていたハードフォーク一覧です。真偽が定かでないものやこれから予定されているらしいものも含んでいます。スゴい数ですが、本当に実施されるのか…? ウワサばかりで実際にハードフォークされるものはあまりない印象もありますが…。
<ウワサを含むビットコインのハードフォーク一覧(予定含む)>
・ ビットコインキャッシュ(2017年8月ハードフォーク実施済み)
・ ビットコインゴールド(2017年10月ハードフォーク実施済み)
・ ビットコインダイヤモンド(2017年11月ハードフォーク実施済み)
・ ビットコインシルバー
・ ビットコインプラチナム
・ ビットコインホット
・ スーパービットコイン(2017年12月ハードフォーク実施済み)
・ ライトニングビットコイン
・ ビットコインゴッド
・ ビットコインウラニウム
・ ビットコインキャッシュプラス
本来、ハードフォークというのは、ブロックチェーンのアップグレードを目的として行われるもののようですが、直近は、もはやハードフォークそのものが主目的になっちゃってる印象です。
【参考記事】
●70万円目前! ビットコインが大暴騰中!! 原因はビットコインゴールド誕生予定にあり!?
●ビットコインがついに100万円を突破!! CME上場とハードフォーク期待が背景に!?
■ハードフォークはいつも「たなぼた」とは限らないと知るべし
お祭り状態で乱発されるハードフォークですが、この件について、投資家側の認識として最低限、知っておきたいのは、ハードフォークだからって、いつも確実にオイシイ状況になるとは限らないということ。
状況によっては、本家ビットコインの価格が暴落してしまう可能性だってあるでしょうし、何の問題もなさそうなハードフォークであったとしても、ビットコインを持っていさえすれば、必ず新たに誕生したアルトコインをゲットできるというものでもありません。
現在、日本国内ではハードフォークによって新たに誕生したアルトコインを付与するかどうか、また、それを継続的に取り扱うかどうかの判断は、各業者に委ねられています。ハードフォークのたびに業者間でその判断が異なるということも珍しくありません。
取り扱う業者が少なければ、新たに誕生したアルトコインの価格の上昇は見込みづらいですし、取引所などで他の仮想通貨に替えることもできないかもしれません。そうなると、ただ、価値のないデジタルデータを持っているだけになる可能性だってありますよね…。
反射的に、柳の下には2匹目、3匹目のドジョウがいるかも? なんて思ってしまいますが、盲目的にハードフォークという言葉に食いつくのではなく、都度、情報収集をしっかりと行いながら冷静に投資判断をしていきたいところです。
なお、ハードフォークが起こると予想される場合は、事前に各業者からSNSなどを通じて、新たに誕生したアルトコインの取り扱いに対するスタンスや一時的に入出金を停止するなどの注意事項が告知されます。
取引中は、利用している取引所を運営する業者から発信されるさまざまな告知を見落とさないように注意してくださいね。
■米国のCMEでビットコイン先物が上場! 次はETFか?
2017年も残りわずかと迫り、乱発されるハードフォークがビットコイン相場を賑わせていた同じ頃、仮想通貨業界だけでなく、金融業界の目が一気にビットコインに向けられる重大ニュースが飛び込んできました。
それが、ビットコインが100万円、200万円の大台を一気呵成に突き抜ける原動力となったもう1つの材料、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)へのビットコイン先物上場です。

(出所:CMEグループ)
【参考記事】
●ビットコイン/円がついに200万円突破!! CMEビットコイン先物は日本で取引できる!?
上場は2017年12月18日(月)ということで、発表から2週間程度の猶予があったのですが、いよいよ公的に認められた取引所へ上場するということで、期待感がビットコイン価格を押し上げたようです。
もっとも、この上場前後を頂点に、ビットコインは頭打ちっぽい動きになっていますが…。このあたりのお話は、12月23日(土)に公開した以下の記事でどうぞ。
【参考記事】
●ビットコイン/円が230万円から130万円まで暴落! 急落の要因に3つの可能性

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 日足)
上場といえば、CME同様、ビットコイン先物の上場を仕込んでいた米最大の株式オプション取引所、CBOE(シカゴ・オプション取引所)も、ビットコイン先物の取引を12月10日(日)からスタートすることを発表。CMEもCBOEもその後、予定通りビットコイン先物を上場し、取引をスタートさせています。
さらに、米新興市場のナスダックも、2018年前半にビットコイン先物を上場するための準備を進めていると報じられており、こちらも注目を集めました。
以前、別の記事でもお伝えしたとおり、一部のヘッジファンドなどは売りのチャンスを求めて、虎視眈々とビットコイン先物が上場されるのを待っていたなんて話も聞きます。
ヘッジファンドのような大量のポジションを動かす機関投資家を顧客に持つCMEなどの取引所がビットコイン先物の取扱いを開始したことによって、もしかすると、ここまでおおむね上昇一辺倒だったビットコイン相場の流れに大きな変化が起きるかも? 実際、先ほどチラりとお伝えしたとおり、上場前後を頂点に、ビットコインが頭打ちっぽい動きになっているのは事実ですし…。
なお、CMEやCBOEへのビットコイン先物上場に関しては、米国在住の広瀬隆雄さんが寄稿してくれた以下の【参考記事】も、ご覧ください。
記事の中で広瀬さんは、今回のビットコイン先物上場の次は、ビットコインのETF(上場投資信託)が上場するのでは? と期待を寄せているようでした。実現すれば、大量の機関投資家マネーが仮想通貨市場に持ち込まれ、マーケットの様相は一変…? 実現すれば、先物上場の時よりもインパクトは大きいのかもしれません。
【参考記事】
●ビットコイン先物上場! ビットコインETF上場なら大量の機関投資家マネーが流れ込む!?
広瀬さんといえば、2017年は仮想通貨業界の大御所・大石哲之さんとの「トラストレス」を巡る激論でザイFX!を賑わせてくれましたね。
ツイッター上での議論が始まりでしたが、リングをそっくりそのままザイFX!に移設し、筋書きなしで急遽始まったこの企画。本当に筋書きなしだったので、結果的にわずか3回で打ち止めとなってしまいましたが、立場が異なる2人の意見の食い違いっぷりが、ものすごく際立つ結果になったなぁ…という印象でした。
2018年も、何かおもしろくて読者のみなさんに役立つ企画を(もちろん、また筋書きなしで)、考えてみたいところです。
【参考記事】
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(0) 大物2人がツイッター上でにわかに激突!
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(1) トラストレスを巡る筋書きのない議論開始!
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(2) 本当にトラストレスの意味を理解してます?
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(3) マイニングという重労働を忘れてはならない
■大暴騰を見せたビットコイン…。確定申告の準備も忘れずに
さて、駆け足で振り返ってきましたが、2017年、200万円を超えるところまでの大暴騰を見せたビットコイン。ここだけの話、めちゃくちゃ儲かった人もいるのではないでしょうか…?
詳しくは別の記事で書きますが、ビットコインをはじめとする仮想通貨取引で得た一定以上の利益には税金がかかります。一定以上儲かったのに黙っていたら当たり前ですけど、脱税になりますから…年度末の確定申告は忘れずに。
ちなみに、仮想通貨の利益は雑所得に分類され、総合課税方式が適用されます。
総合課税方式では、他の所得と合算で所得税として5%~45%(※)と7段階の税率が課せられることになり、一律の申告分離課税が適用されるFXや日経225先物などとは扱いが異なりますので注意してください。
(※平成25年から平成49年の期間は、2.1%の復興特別所得税が加算される。別途、住民税10%も課されることになる)
確定申告が必要そうな人は、今の内から情報収集し、準備しておいた方が良さそうです。
ビットコインの快進撃は、2018年も続くのか…? それともビットコインキャッシュなどのアルトコインが主役に躍り出るのか? ザイFX!でも引き続き、仮想通貨に関する話題に注目していきたいと思います。
【参考記事】
●ビットコインキャッシュの特徴とは?神様も推奨!? ビットコインを超えるかも!
もちろん、FXに関する情報も、これまでと変わらずお届けしていきますので、2018年もザイFX!を、どうぞごひいきに!
(ザイFX!編集部・向井友代)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)