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太田忠
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第1章 FXをはじめるには

FXとは? をわかりやすく解説。
日本は世界取引高の5割を占めるFX大国

2019年01月08日(火)12:35公開 [2021年05月10日(月)13:53更新]

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このページの概要
FXは「外国為替証拠金取引」の略称で、為替レートの変動を利用して収益を上げることを目的とした金融商品です。日本では1998年に誕生し、一時期は日本のFXの取引高が全世界の外国為替取引高の約半分を占めるなど、非常に多くの取引が行われています。

FXとは

FXとは「外国為替証拠金取引」の略称です。正式名称からもわかるように、外国為替を証拠金を使って取引します。為替レートを投資対象にして、買った値段よりも高い値段で売却するか、売った値段よりも安い値段で買い戻す取引で利益が出る金融商品です。

 FXは本来、英語の「Foreign Exchange」を略したもので、直訳すると「外国為替」になります。つまり、厳密には「FX=外国為替」となり、外国為替証拠金取引のことは海外では「Foreign Exchange Margin Trading」や「Forex Trading」と言います。

 ですが、日本では外国為替証拠金取引が資産運用の1手段として多くの方に知られていて、一般的に「FX=外国為替証拠金取引」という認識が定着しています。

外国為替とは

 FXの本来の意味となる外国為替とは、異なる通貨を売買(交換)することです。

 具体的には、自国通貨(日本なら円)とそれ以外の外貨(米ドルやユーロなど世界中の通貨)の売買や、外貨同士の売買のことで、厳密な定義としては、通貨そのものの直接的なやり取りは生じず、為替手形や送金小切手などの信用手段によって決済を行う方法を指します。

 海外との取引で発生した売上金が外貨で支払われた場合や、購入代金を外貨で支払うときに、企業が外貨を自国通貨へ、または自国通貨を外貨へ交換することが、外国為替の代表的な例として挙げられます。

 もっとも、米国の通貨である米ドルでモノを買ったりサービスを受ける必要がある地域に出かけるとき、銀行や空港などにある外貨両替サービスを利用して円を米ドルに交換することも、広い意味では外国為替と言えます。

通貨ペアと為替レート

 外国為替の世界では、交換する2つの異なる通貨の組み合わせ「通貨ペア」と呼び、対象となる2つの通貨を連続して表記することで表します。

 米ドルと円なら「米ドル/円」、ユーロ(ユーロ圏の通貨)と円なら「ユーロ/円」、ユーロと米ドルなら「ユーロ/米ドル」といった具合です。

 世界中の国や地域のほとんどが自国通貨を持っていますから、外国為替の世界には、膨大な数の通貨ペアが存在します。

 そして、異なる通貨を交換するときの交換比率(値段)を、「為替レート」(Exchange Rate)と呼びます。

通貨ペアと為替レート

 上の図のように、米ドル/円の為替レートが100円のときは、1米ドルを100円に、100円を1米ドルに換えることができます。

FXの取引の基本

 各通貨ペアの為替レートは日々、さまざまな要因で変動しています。

 FXは、この変動する為替レートを使って、為替レートが安いところで買って高いところで売る、もしくは高いところで売って安いところで買い戻す取引で収益を狙います。

 もちろん、安いところで買ったつもりがもっと安くなったり、高いところで売ったつもりがもっと高くなることもあるので、すべてがうまくいくわけではありません。

 FXでは、買ったときの為替レート(値段)と売ったときの為替レートの差を利益や損失としてやり取りします。外貨両替や外貨預金とは違い、取引のたびに実際に日本円を外貨へ交換したり、外貨を他の外貨へ交換したりする必要はありません

 また、FXは証拠金を使って取引するため、実際の取引に必要な金額の4%分の資金で取引することも可能になります。

日本はFX大国

 FXのように、対象となる価格の値動きだけを利用するしくみの取引のことを、金融市場では「差金決済取引」と言います。このような差金決済取引のしくみが用いられる金融商品は、一般的に「CFD(Contract for difference)」と呼ばれています。

 CFDには株価指数、株価指数先物、債券、商品(コモディティ)など、さまざまなものがあり、FXもCFDという金融商品の一部ということになります。

【CFDに関する参考コンテンツ】
● CFD取引会社を徹底比較! おすすめは? NYダウや金、原油など世界の相場に投資!
● 広瀬隆雄の「ウワサのCFD徹底講座」

 しかし、日本ではFXとCFDは別ジャンルに区分され、外国為替を対象とした取引がFX、それ以外の金融資産を対象とした取引がCFDと認識されている印象があります。

 これは、一時期、日本の個人投資家によるFXの取引高が、世界中の外国為替の取引高の約半分を占めるほどの大きな規模に成長するなど、FXが資産運用手段の1つとして存在感を示してきたことも理由になっているのかもしれません。

FXの誕生は1998年

 FXは株取引や投資信託などと並び、今では資産運用手段の1つとして高い認知度を誇っています。でも、その歴史は長くはありません。

FXを通じて一般投資家が外国為替の取引に参加できるようになったのは、1998年です。それまでは1949年に施行された「外国為替及び外国貿易管理法(外為法)」にもとづいて、外国為替に関する取引は一部の外国為替公認銀行しか行うことができませんでした。

 しかし、1990年代のグローバリゼーション(国際化)の中で、金融部門で欧米に遅れをとっていた日本は、金融市場を活性化させるための金融制度改革「日本版金融ビッグバン」を進め、その一環として外為法が改正されました。

 1998年4月に施行された「外国為替及び外国貿易法」、俗に「改正外為法」と呼ばれるこの法律で、外国為替を外国為替公認銀行以外の金融機関だけでなく、一般企業や個人にも開放して完全自由化することが認められ、そこで誕生したのがFXなのです。

 商品先物取引のルーツとなった「大坂堂島米会所」で、米の先物取引が正式に始まったのは1730年、東京証券取引所(東証)の前進となる東京株式取引所が設立されて、日本で株の取引ができるようになったのが1878年ですから、これらと比べてもFXの誕生はつい最近のことだというのがわかりますね。

過去には社会的に問題視されたことも

 FXができるようになった当初は取引に関する法律や規制がなく、参入の障壁も低かったので、最盛期には200を超えるFX会社があるとも言われていました。

 残念ながら、その中の一部には、執拗な電話勧誘や出金拒否、高額な売買手数料の請求、顧客の資産で無断売買を行うなど、今では考えられない不当な営業をしていた会社も存在し、業界内にとどまらず、FXが社会的に問題視された時期もあったのです。

 FXへの注目度が高まると同時に、一部の悪徳会社が顧客とトラブルを起こす事例の報告も増えてきたため、2004年12月に金融先物取引法(金先法)が改正(2005年7月施行)され、FX会社には金融先物取引業の登録を受けることが義務づけられました。登録を受けた業者でなければ、FXを取り扱うことができないようになったのです。

 また、金先法の改正によって、FXが金利先物取引や株価指数先物取引などと同じ金融先物取引に認定されたため、一般社団法人金融先物取引業協会(金先協会)が、FX会社の自主規制団体に設定されました。以降、FXに関する細かなルールの策定などを通じて、FXの健全な発展や顧客保護の徹底がはかられています。

 このような流れの中で、法律にもとづいた登録を受けることができなかった(しなかった)FX会社は、業界からの撤退を余儀なくされたのです。

FX会社の安全性と信頼性

 現在では、FX会社には自己資本規制比率を一定水準以上に保つことが求められているほか、顧客から預かった資産を自社の資産と分けて信託銀行などに保管する「信託保全」の制度も義務づけられています。業界の健全化が進んだ結果、FX会社の安全性は、昔に比べて相当、高まったといえます。

 だからといって、登録を受けて営業しているFX会社で取引していれば100%、絶対に安全とも言い切れません

 過去には、登録を受けて営業しているFX会社が破たんしたこともありました。信託保全のおかげで、もし自分が取引しているFX会社が破たんしても、預けている資産がすべてなくなってしまうことは考えにくいですが、返金が完了するまでに時間がかかってしまうこともあるでしょうし、取引以外で余計な気を揉むようなことは、できれば避けたいですよね。

【信託保全に関する参考記事】
振り込んだお金が消滅!? FX業界でも、てるみくらぶ事件は起こり得るのか?
信託保全の安全神話をぶち壊してくれた日本FX史上に燦然と輝くFX会社とは?

 どのFX会社に口座開設しようか迷っている方は、FX会社の安全性や信頼性などを基準に選ぶのも良いと思います。

資本金が多いFX会社

 FX会社の規模や体力の目安を表すとされる「資本金」の額は、安全性や信頼性を測るポイントの1つになります。

 当サイトに掲載のある中で、資本金の額が大きいFX会社トップ5は以下のとおりです。

【資本金の額が大きいFX会社トップ5】
LINE証券…200億円(2021年2月時点)
マネックス証券…122億円(2021年2月時点)
松井証券…119億4500万円(2020年3月時点)
DMM.com証券…98億円(2021年2月時点)
楽天証券…74億9500万円(2020年12月時点)

【そのほかのFX会社を含む一覧はこちら】
  FX会社徹底比較!:会社の信頼性で比べる【資本金の多い順】

自己資本規制比率が高いFX会社

 また、金融商品取引業者には、財務の健全性を表す指標となる「自己資本規制比率」を、120%以上に保つことが法律で義務づけられていますが、中にはその最低基準を大きく上回る水準のFX会社もあります。

 当サイトに掲載があり、数値を公表している中で、自己資本比率規制が高いFX会社トップ5は以下のとおりです。

【自己資本規制比率の高いFX会社トップ5】
外為どっとコム…1337.3%(2020年12月時点)
SBI FXトレード…1334.0%(2020年12月時点)
LINE証券…1045.7%(2020年12月時点)
セントラル短資FX…970.9%(2020年12月時点)
YJFX!…932.2%(2021年3月時点)

【そのほかのFX会社を含む一覧はこちら】
FX会社徹底比較!:会社の信頼性で比べる【自己資本規制比率の高い順】

 ほかにも、人気のバロメーターとなる口座数や証拠金の預かり残高、自社もしくは親会社などの関連会社が証券取引所に上場しているかなど、FX会社の信頼性や安全性をはかるのに参考になりそうな指標はいくつかあります。さまざまな観点から総合的に比較して、納得できるFX会社で取引できるようにしたいですね。

【FX会社の信頼性に関する参考コンテンツはこちら】
FX会社徹底比較!:会社の信頼性で比べる

(最終更新日:2021年5月10日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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