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第6章 ファンダメンタルズ

米国の金融政策を予測できる指標がある!?
個人消費の動向を表す「PCE」とは?

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■CPIよりも注目される物価指標!?

FRBが注目するPCEデフレーター

 物価の動向を見極めるために、主要国の中央銀行の多くがCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)に注目していることは、前回ご紹介しました。

【参考記事】
物価は経済の体温計。インフレ動向を知る消費者物価指数・生産者物価指数とは?

 米国にはもう1つ重要な、むしろ、CPIよりも注目度が高いと言われている物価指標があります。それが、個人消費支出(PCE)に用いられる品目を対象に算出された「PCE(個人消費支出)デフレーター」です。これは名目PCEを実質PCEで割って求められます。PCEは「個人支出」と呼ばれることもあります。

【参考記事】
GDPを見ればその国の景気がわかる! 実質・名目の違いは? 個人消費にも注目

 PCEは、米国の個人消費者が実際に使った金額にもとづいて集計されます。GDP構成比率の約7割を占める個人消費の動向を表していることから、市場参加者の関心が非常に高いデータとして知られています。

■FRBの金融政策が予測できる!?

 米国でPCEデフレーターがもっとも大事だと言われることがある理由は、ほかにあります。

 それは、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融政策を決めるときに、この指標を重視しているからです。2012年1月のFOMC(米連邦公開市場委員会)終了後に公表された「長期の目標および政策戦略」という声明の中で、FRBは「PCEデフレーターの前年比2%上昇」を、インフレの長期的な目標水準にすることを表明しています。

【参考記事】
世界中の市場参加者がもっとも注目する、米国の金融政策を決める「FOMC」って?

 FRBには半期に一度、「金融政策報告書」という報告書を米議会に提出することが義務づけられています。この報告書の中でも、インフレの見通しにPCEデフレーターを使用しているため、米国の金融政策の行方を占うためには、不可欠なデータと捉えられています。

PCEデフレーター・総合の推移

※2000年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米商務省経済分析局のデータをもとにザイFX!が作成

【PCEデフレーターの過去12カ月の数値データと過去60カ月のグラフは以下をチェック!】
経済指標/金利:米国主要経済指標の推移(PCEデフレーター・前月比コア)

 PCEデフレーターは、米商務省経済分析局が毎月下旬に、前月分のデータを公表します。公表時間は、NY時間の午前8時30分です。日本時間だと午後10時30分、米国がサマータイム(夏時間)の期間は午後9時30分になります。

PCEデフレーターの概要

■CPIとはなにがどう違うの?

 CPIとの違いとしては、調査する対象品目、指数の計算方式、品目ごとの比重の割合などが挙げられます。一般的に、PCEデフレーターはCPIに比べて、上昇方向へのブレが生じにくい特徴があると言われています。ただし、長い目で推移をたどると、PCEデフレーターとCPIは似たような動きをしています。

PCEデフレーターとCPIの推移

※2000年1月~2018年11月までの総合指数(前年比)のデータを掲載
※米労働省労働統計局・米商務省経済分析局のデータをもとにザイFX!が作成

 PCEデフレーターにも、すべての品目の動向を示す総合指数と、食料品とエネルギーを除いて算出したコア指数があります。FRBが金融政策で重視しているのは総合指数ですが、市場ではどちらかと言うと、コア指数の方が注目されているようです。

総合指数とコア指数の比較

※2000年1月~2018年11月までの前年比のデータを掲載
※米商務省経済分析局のデータをもとにザイFX!が作成

 これは、足元の物価動向を見極めるうえでは、ブレの少ないコア指数の方が有効とされていることに加えて、過去にはFRBが、コア指数が2%を超えてきたときに利上げを実施していたという実績があったからです(ただし、近年はそうではありません)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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