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第1章 FXをはじめるには

最大25倍!? FXのレバレッジってなに?
管理できればリスクはもっと抑えられる!?

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■FXのレバレッジは最大25倍。資金効率の良さが魅力

レバレッジ(テコの原理)とは

 FXの大きな特徴と言える「レバレッジ(leverage)」は、「テコの原理」という意味。小学校と中学校の理科で習った、支点・力点・作用点の3点を使って、小さな力で大きなものを動かすしくみです。

 FXでは、損益の受け渡しに必要となる証拠金を担保にすることで、必要証拠金額の何倍もの規模の取引を行えます。つまり、テコの原理を利用して、実際の資金よりも大きな規模の取引ができるのです。こうしたしくみの取引はレバレッジ取引と呼ばれ、資金効率の良さは「レバレッジ効果」と称されます。

 2019年現在の、個人のFX口座のレバレッジは、最大で25倍(総代金の4%)までに制限されています。レバレッジが25倍なら、100万円分の取引をするときに必要な資金(必要証拠金)は、100万円の4%に当たる4万円以上ならOKということです。

 米ドル/円が1米ドル=100円のときに1万通貨の取引を行う場合、外貨預金なら総代金の100万円が必要ですが、FXなら最低で100万円の4%(25分の1)にあたる、4万円の必要証拠金があれば取引できます。


【参考記事】
100万円分の取引がたった4万円で可能!? 少ない資金で取引できるFXの秘密とは…?

■レバレッジ100倍や200倍で取引できた時代もあった

200倍の時代も!?

 かつては今のようにレバレッジに関する規制がなく、多くのFX会社で100倍や200倍といった高いレバレッジで取引できた時代もありました。レバレッジが200倍なら、米ドル/円が1米ドル=100円のとき、1万通貨の取引に必要な証拠金は、5000円以上であれば良かったのです。

 米ドル/円やクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)で1万通貨の取引をした場合、為替レートがポジションを建てた値段から50銭(0.5円)変動すれば、5000円の損益が発生します。これは必要証拠金の金額がいくらであっても、同じ1万通貨の取引なら変わりません。

 しかし、レバレッジが高ければその分、投機的な要素が強くなります。仮にレバレッジが200倍なら、5000円の必要証拠金額に対して5000円の損益が発生したということです。トレードがうまくいけば収益率は100%ですが、失敗すれば必要証拠金額のすべてを失うのです。

 現行の上限となる25倍なら、4万円の必要証拠金額に対する損益の割合は25%と控えめになります。5000円の損失が確定しても、3万5000円の資金が手元に残ります

 レバレッジが高ければ、必要証拠金の金額は比例して安くなるのが普通ですから、同じ資産で保有できるポジションの量も多くなります。そのため、ポジションを持ちすぎてしまい、少しの為替レートの変動で損が大きく膨らんで、FXから去る人もかつては少なくありませんでした。

 そこで、金融庁は投機的な取引を抑制するため、2010年にFX会社が個人の口座に提供しても良いレバレッジの比率を、最大で50倍にする規制を導入しました。さらに翌年の2011年には、現行の25倍までに引き下げて、極端に投機的な取引ができないよう規制をかけたのです。

■25倍でも取り返しのつかない事態になる可能性が…

 とはいえ、現在の最大25倍でも、場合によっては1度の取引で取り返しのつかない事態に陥る可能性が絶対にないとは言い切れません

 米ドル/円が1米ドル=100円のとき、外貨預金で100万円を使って、1万ドル分の米ドルを買ったとします。米ドル/円が96円まで下がってしまったところで米ドルを円に戻すと、4万円の損失になりますが、手元には96万円が残ります(手数料は考慮していません)

 まったく同じように、FXで1万通貨の取引をすると、必要な資金は4万円の必要証拠金で済みますが、為替レートが96円まで下がったら、必要証拠金と同額の4万円が損失となり、元手資金がすべてなくなります。

FXと外貨預金の比較

 実際には資産がゼロになる前に、FX会社が強制的にポジションを決済するしくみが存在するため(詳しいことは以下の【参考記事】で解説しています)、よほどのことがなければ資産がゼロになることはありません。しかし、ダメージは大きいですよね…。

【参考記事】
含み損の拡大を自動的に回避!? 投資家の資産を守る最後の砦「ロスカット」とは?

レバレッジを利用して取引できるということは、高い利益率を期待できる反面、損失の割合も大きくなる可能性があるということです。取引するときは常に、実際は必要証拠金額の最大25倍の規模の取引を行っているという自覚を持つことが大切です。

■自分でレバレッジを管理できるようになろう

 国内すべてのFX会社の個人向け口座は、最大25倍のレバレッジ規制に従って、通貨ペアごとに必要証拠金の金額を設定しています。FX会社の中には、レバレッジの倍率を25倍以内で数段階に分けて設定して、投資家がその中から選択できるようにしているところもあります。

 レバレッジの設定が低ければ、その分、必要証拠金の額は高くなりますが、低いレバレッジ設定を導入しているFX会社を選んで、最初はリスクを抑えた取引からはじめてみることも、検討する価値はあると思います。

【参考記事】
100万円分の取引がたった4万円で可能!? 少ない資金で取引できるFXの秘密とは…?

 でも、すべてのFX会社がレバレッジを選択できるしくみを導入しているわけではありません。自分でしっかりと、レバレッジを管理することが重要になってきます。

 資金に余裕をもってポジションの量をうまく調節すれば、相対的なレバレッジは管理できます。総資産とポジションのレバレッジ比率でバランスをとるのです。

 1米ドル=100円のときに、4万円の必要証拠金で米ドル/円を1万通貨、買う取引を行うとします。

 FX会社の口座へ取引に必要な4万円だけを入金した場合、預かり証拠金(総資産)と必要証拠金の額は同じになりますから、資産に対するポジションのレバレッジは25倍です。

レバレッジの計算方法1

預かり証拠金が10万円あれば、資産に対するポジションのレバレッジは10倍へ低下します。

レバレッジの計算方法2

 極端ですが、預かり証拠金として100万円を入金して、同じ条件で取引すれば、資産に対するポジションのレバレッジは1倍です。外貨預金と同じような感覚で、取引していることになります。FXのメリットは低減するかもしれませんが、FXは外貨預金に比べて格段にコストも抑えられますから、こういったやり方もアリかもしれません。

【参考記事】
激安! FXの取引コストはわずか0.3銭!? 1つの通貨ペアになぜ2つのレートが…?

 資産に対するレバレッジが10倍でも最大の25倍でも、同じ取引で生じる損益額は変わりません。資金に余裕をもって取引すれば、相対的なレバレッジは抑えられるという話にすぎませんが、預かり証拠金を基準に、建てるポジションの絶対金額を意識しながらトレードすることが非常に大切だということは、わかっていただけるのではないでしょうか?

 資産に対するレバレッジをどう設定すれば良いのか? 言い換えれば、いくら入金して、どれぐらいのポジション量で取引すれば良いのかは、トレードスタイルや許容できるリスクの度合いで変わります。

どの程度の損失を許容できるのか、この部分をしっかり考えて、あまりレバレッジが高くなりすぎないよう、無理のない範囲で設定しながら探っていくことが鉄則です。

【参考記事】
自分も勝てるとは限らない!? 成功への近道は自分に適したスタイルを探すこと!

(最終更新日:2019年8月2日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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