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志摩力男_グローバルFXトレード
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第1章 FXをはじめるには

FXは土日を除いて24時間取引できる!
外国為替の取引所は、どこにある?

2019年01月08日(火)12:50公開 (2021年05月10日(月)13:55更新)
ザイFX!編集部

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このページの概要
FXは土日を除き、原則として24時間取引が可能です。日本が祝日の場合も、通常どおりに取引が行えます。外国為替の市場では、売りたい人と買いたい人が個別に取引する相対取引が基本で、FXでは個人投資家の取引相手はFX会社になります。

外国為替の取引所はどこにある?

 新聞やニュースで「今日の東京市場の米ドル/円は~」とか、「NY(ニューヨーク)市場の米ドル/円の終値は~」なんていう言葉を、見たり聞いたりしたことがある方は多いと思います。外国為替は東京やNYに取引所があって、そこで取引されているんだな~、と想像してしまいますよね。

 ところが、外国為替には投資家や金融機関の注文が一同に集まって、その場で価格が決定される取引所のような物理的な場所はありません

 その代わりに、「インターバンク市場(銀行間取引市場)」と呼ばれるものがあります。これは、インターネットや電話回線を使って、中央銀行や世界中の金融機関、為替ブローカーなどの限られた市場参加者が、お互いに資金の調達や運用を行う集合体のような存在です。

インターバンク市場のイメージ

外国為替は、このインターバンク市場を中心に、原則として土曜日と日曜日を除いた平日は24時間、常に取引が行われています。株式のように取引時間が決まっていて、基本的にその時間でなければ取引できないといったことはありません。外国為替のマーケットが「眠らない市場」と言われているのはそのためです。

 為替レートが動いている以上、為替レートの値動きを使って取引するFXも、基本的には24時間、いつでも取引できます。生活スタイルなどにあわせて、好きな時間に手軽に取引できるのも、FXの魅力の1つです。

東京市場やNY市場ってなに?

 では、新聞やニュースで聞くことがある、「東京市場」や「NY市場」というのは、どういった意味なのでしょう?

 インターバンク市場は、時間帯によって取引が活発になる地域が異なります。たとえば、日本の金融機関が顧客向けを含めた通常業務を行っている時間帯は、日本の金融機関による取引は活発になりますが、欧州や米国は夜や明け方のため、欧米の金融機関による取引はそれほど多くありません。

 もちろん、大きな金融機関は世界の主要都市に支店を持っていて、そこから外国為替を行っています。しかし、主戦場というわけではありません。そうなると、時間帯によって必然的に取引量が活発になる地域が決まります。これを便宜的に「○○市場」と呼んでいるのです。

 一応、現在では日本の東京市場・英国のロンドン市場・米国のNY市場が、世界の三大外国為替市場と言われていますが、ほかにもニュージーランドのウェリントン市場、オーストラリアのシドニー市場、ドイツのフランクフルト市場、香港市場、シンガポール市場なども、外国為替における主要な市場として知られています。

 時差の関係から、取引が活発になる順番は、

ウェリントン → シドニー → 東京 → 香港およびシンガポール → フランクフルト → ロンドン → ニューヨーク

 となるのが一般的です。ちなみに、各市場の取引時間が一覧になった表などを目にしたことがある方もいると思いますが、それらはおそらく、金融機関の営業時間などをもとに作成したものではないかと推測されます。本来は、各市場に何時から何時までといった明確な取引時間が設けられているわけではなく、たくさんの市場が互いに連携して、外国為替市場が成り立っているのです。

 ただ、一般的には日本時間の朝7時(米サマータイム中は6時)が、その日の取引が終わる時間とされます。「NYクローズ」と呼ばれ、このタイミングをまたぐと、営業日が翌日に切り替わります。FXでは、この時間に、未決済ポジションの損益計算、スワップポイントの算出、日時処理などが行われます。

相対取引とは

 インターバンク市場では、参加者同士が1対1で取引を行います。米ドル/円を買いたい参加者は、米ドル/円を売ってくれる参加者を見つけて、お互いが納得いく価格であれば、取引が成立します。つまり、円を米ドルに交換したいと思っている人と、米ドルを円に交換したいと思っている人が1対1でやり取りするということです。

 こうした取引の形態は「相対取引(あいたいとりひき)」や「OTC(over the counter)」と呼ばれ、取引所を介して取引する株式や先物のように、ある一定の時点で統一された価格は存在しません

 そのため、A銀行とB銀行が取引したのとまったく同じ時間に、C銀行とD銀行が同じ通貨ペアを同じ数量だけ取引していたとしても、それぞれの取引で成立した価格は同じではなく、異なることの方が多いのです。

 でも、A銀行とB銀行が行った取引と、C銀行とD銀行が行った取引で、成立した価格に大きな差は生じません。なぜなら、買う方はできるだけ安く買いたいし、売る方はできるだけ高く売りたいですから、取引で成立する価格は必然的に、そのときのインターバンク市場で取引されている平均的な価格に均衡するからです。

 周りが米ドル/円を1米ドル=100円ぐらいで取引しあっているときに、90円で1米ドルと交換してくれと持ちかけても、「そんな安い値段じゃムリ!」となりますよね。もちろん、ほかに掛け合ったところで、応じてくれるところは見つからないでしょう。

FXトレーダーの取引相手は?

FXも、取引は相対で成立します。投資家(トレーダー)の取引相手はFX会社です。FX会社に米ドル/円の買い注文を出して、その注文が成立したということは、FX会社が米ドル/円を売ってくれたということです。

 FX会社は、為替レートの変動リスクをできるだけ回避するため、投資家との相対取引で保有したポジション(持ち高)を持ちっぱなしにはせず、インターバンク市場に参加している金融機関との相対取引で決済します(やり方はFX会社によって異なります)。

 FXは証拠金を使った差金決済取引ですから、トレーダーが直接、通貨の購入や売却をしている概念はありません。しかし、実際にはFX会社がトレーダーとインターバンク市場との仲介役のような存在となって、トレーダーの売買をインターバンク市場へつないでいるのです。

FX会社が相対取引を行うために提携している金融機関は「カバー先」と呼ばれます。カバー先の金融機関は、インターバンク市場で他の参加者と相対取引を行って、FX会社との取引で保有したポジションを決済します。これが、投資家がFX会社に注文を出して取引が成立してからの、一連の大ざっぱな流れです。

FXの取引のイメージ

 FX会社は投資家との相対取引でできるだけ損をすることがないよう、カバー先の金融機関が提示するレートを参考にしながら、投資家に提供するレートを決定します。そのため、FX会社が投資家に提供するレートは、FX会社によって異なります

 カバー先の数が多ければ、FX会社にとっては選択肢が広がることになります。投資家との相対取引も成立させやすくなりますし、複数のカバー先から有利なレートを提示してくれるところが見つかれば、その分、投資家に提示するレートも有利になる可能性があります。

 為替市場が落ち着いていて、為替レートの動きが穏やかなときでも、FX会社の間でレートが異なることは、珍しくありません。カバー先が多く、できるだけ有利なレートで取引できそうなFX会社を選ぶことも、大切かもしれませんね。

日本には為替の取引所がある

 外国為替には、金融機関や投資家の注文が集まる取引所のような場所がないということをご紹介しました。ところが、矛盾するようですが、日本にはFXの公設取引所、つまり国が認めた外国為替取引の取引所が存在します。それが、東京金融取引所が運営する、取引所取引の「くりっく365」です。

くりっく365

 くりっく365では、投資家の最終的な取引相手は取引所になります。くりっく365で取引する場合は、取引参加者と呼ばれるくりっく365を取り扱っているFX会社や証券会社などに専用口座を開設して、そこから注文を出します。取引参加者は投資家からの注文を取引所に取り次いで、取引所で売買が成立するしくみになっています。証券会社と証券取引所のような関係です。

 2021年5月現在、くりっく365の取引参加者には、外為オンライン岡三オンライン証券GMOクリック証券FXブロードネットなど、15社が名を連ねています。そのほかに、注文執行を取引参加者に委託する取次業者などを含めると、あわせて25社が直接的もしくは間接的に、くりっく365を取り扱っています。

 くりっく365の場合は、どこに専用口座を開設しても、スプレッドやスワップポイントの水準は同じですし、、同じタイミングの取引で成立する価格は原則として変わりません。取引手数料や取引ツールなどの、スペック的な部分で優位な口座を選びたいところです。

 取引所取引のくりっく365に対して、投資家と一般的なFX会社が相対取引で取引を行う形態は「店頭FX」と呼ばれます。

 くりっく365について詳しく知りたい方は、以下のコンテンツも参考にしてください。

【くりっく365に関する参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較: 特集「くりっく365」

(最終更新日:2021年5月10日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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