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第1章 FXをはじめるには

「円高」と「円安」の意味を理解しよう。
米ドル/円が上昇したら円高? 円安?

2019年01月08日(火)12:40公開 [2021年03月19日(金)13:44更新]

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このページの概要
日本円の価値が相対的に高くなった状態を「円高」、相対的に安くなった状態を「円安」と言います。もし、1米ドル=100円だった米ドル/円が1カ月後に90円になったら「円高」、反対に110円になったら「円安」が進んだということです。

米ドル/円の上昇は円高? 円安?

 ニュースや新聞などで為替レートの動きを表すときに、よく使われる言葉があります。「円高」・「円安」です。

 これは、円の外貨に対する価値を、過去のある一定の地点と比較するときに使うものですが、つまずきがちなのが、この高いと安いに対する理解です。たとえば、米ドル/円のレートが上昇したら円高なのか、それとも円安なのか、答えにつまる方もいるのではないでしょうか。

 具体的な例を挙げて、円高と円安の判断のしかたを紹介します。

 米ドル/円のレートが、1週間前は1米ドル=100円、今が1米ドル=110円だとします。1週間前に比べて、米ドル/円のレートが10円、上昇している状態です。この状態の米ドル/円は、1週間前と比べて円高?それとも円安でしょうか?

 レートが100円から110円に上がったのですから、高くなって円高と思うかもしれませんが、正解は「円安」です。

米ドル/円が上昇=円安

 米国へ旅行に行くために、10万円を米ドルに交換(両替)するときをイメージしてみましょう。1週間前の1米ドル=100円のときは、10万円で1000ドルを受け取ることができました。ところが1米ドル=110円になった今は、約909ドルしか受け取ることができません。同じ10万円でも、為替レートが100円から110円になると、受け取れる米ドルは約91ドルも減ってしまいます。

 これは、米ドルに対して円の価値が相対的に安く(低く)なったということです。米ドル/円のレートが100円から110円へ上昇したら、「10円の円安」ということになります。

 では、反対に、1週間前に1米ドル=100円だった米ドル/円が、今は1米ドル=90円になっていたらどうでしょう? 1週間前なら10万円で1000ドルを受け取れましたが、今なら約1111ドルも受け取ることができます。同じ10万円でも、為替レートが100円から90円になると、受け取れる米ドルは約111ドルも増えます。これは、米ドルに対して円の価値が相対的に高くなったということで、この場合は「10円の円高」です。

米ドル/円が下落=円高

 このように、異なる2つの通貨を比べたときに、どちらの通貨の価値の方が相対的に高くなったか低くなったかを考えると、判断がしやすくなります。

米ドル側から見ると逆に

 先ほどの例を米ドルの側から見ると、まったく逆になります。

 今度は、米国の方が日本へ旅行に行くために、1000ドルを日本円に交換するときをイメージしてみましょう。米ドル/円のレートが100円のときは、1000ドルで10万円を受け取れましたが、110円に上昇したら11万円を受け取ることができます。米ドルの価値が円に対して相対的に高くなったので、この場合は「米ドル高」です。

 反対に、米ドル/円のレートが100円から90円に下落したら、1週間前なら1000ドルで10万円を受け取れたのに、90円になったら9万円しか受け取ることができません。米ドルの価値が円に対して相対的に低くなったので、この場合は「米ドル安」です。

 このような通貨間の強弱は、組み合わせて表現されることがあります。米ドル/円のレートが上昇したら「米ドル高・円安」、下落したら「米ドル安・円高」です。

「米ドル/円が上昇=米ドル高・円安」「米ドル/円が下落=米ドル安・円高」

通貨ペアの並び順から判断する方法

 通貨ペアでは、先(左側)に表記された通貨の方が基準となり、その基準となる通貨がどちらの方向へ動いたかで、2つの通貨間の強弱を判断することもできます。

 米ドル/円の場合は、米ドルの方が先(左側)、円があと(右側)に表記されるので、米ドルが基準になります。米ドル/円の上昇は基準となる米ドルの価値が高くなった(上昇した)ので「米ドル高・円安」米ドル/円の下落は基準となる米ドルの価値が低くなった(下落した)ので「米ドル安・円高」です。

通貨ペアの並び順から判断する方法

 この考え方はすべての通貨ペアで共通です。もう1つ、ユーロ圏の通貨ユーロと、米ドルの組み合わせの「ユーロ/米ドル」で具体的に見てみます。

 ユーロ/米ドルではユーロが基準になります。したがって、ユーロ/米ドルの上昇は基準となるユーロの価値が高くなったので「ユーロ高・米ドル安」、ユーロ/米ドルの下落は基準となるユーロの価値が低くなったので「ユーロ安・米ドル高」です。

「ユーロ/米ドルが上昇=ユーロ高・米ドル安」「ユーロ/米ドルが下落=ユーロ安・米ドル高」

変動相場制・固定相場制・管理変動相場制

 通貨間の交換比率である為替レートは、原則として日々、変動します。為替レートが変動する理由はたくさんありますが、最終的には需要と供給のバランスで決定します。つまり、人気が高い方の通貨が買われ、人気が低い方の通貨が売られることで、為替レートは動きます。

 この、為替レートの変動を市場の需要と供給のバランスに任せる通貨制度を「変動相場制」と言います。

 それ以外に、自国通貨を特定の外貨に対して一定の為替レートで固定する「固定相場制」と呼ばれる通貨制度もあります。為替レートが固定されているということは、値動きがないということです。その通貨ペアをFXで取引する意味はありませんから、FX会社も取り扱っていません。

 また、基本的に為替レートの変動を市場の需要と供給のバランスに任せているものの、為替レートの変動幅が一定の範囲内に収まるよう、その国の政府や中央銀行が操作する「管理変動相場制」という通貨制度もあります。

 IMF(国際通貨基金)が世界191の国や地域の通貨制度を調査したところ、2013年時点でもっとも多かったのは管理変動相場制で、全体の43%を占めていたそうです。次に多かったのは変動相場制の34%で、固定相場制は13%となっていました。IMFは同様の調査を数年ごとに行っていますが、調査のたびに通貨制度が変わっている国や地域もあるんだそうです。

 日本を含む先進各国も、かつては固定相場制を導入していました。日本では1949年4月から米ドル/円が1米ドル=360円、1971年8月から1973年4月までは1米ドル=306円で固定されていました。実に24年間も、固定相場制の時代があったのです。

(最終更新日:2021年3月19日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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