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第7章 トレードスタイル

スイングトレードとは? メリット・デメリットも
解説。トレードに適したFX会社はどこ?

2019年01月08日(火)18:00公開 (2021年04月05日(月)15:11更新)
ザイFX!編集部

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このページの概要
スイングトレード(Swing Trade)は、相場に影響力のあるテーマや、テクニカル的な動きで形成された長めのトレンドを狙う取引手法です。一般的に、新規取引から決済取引までの期間は数日~数週間、目標値幅は100pips~数100pips程度と言われています。

スイングトレードのポイント

 スイングトレードの主なポイントや特徴は以下のとおりです。

【スイングトレードのポイント】
・ 長めのトレンドがターゲット
・ 1時間足から6時間足でエントリー
・ ファンダメンタルズも重要

長めのトレンドがターゲット

「スイングトレード(Swing Trade)」は、その日のうちに取引を完結させることにはこだわらず、1回の取引でデイトレードよりも大きな値幅を狙うスタイルです。スイングトレードをメインに取引しているトレーダーは、「スイングトレーダー」と呼ばれます。

 為替相場にある程度の影響力があるテーマや、テクニカル的な動きによって形成された、長めのトレンドを狙っていくスタイルです。

 「スイング(swing)」は、振り子のようにぶら下がった物が、前後・左右に弧を描くように揺れることを意味します。そこから、相場が安値圏で底打ちして上昇に転じたポイントを買う、もしくは高値圏で天井をつけて下落に転じたポイントを売る手法を指すのが一般的です。

 また、「波乗りトレード」とも呼ばれているように、トレンドを波に乗るようにフォローして、順張りで利益を最大限に伸ばしていく方法も、スイングトレードに当てはまります。

 基本的な考え方はデイトレードと同じですが、ターゲットにする値幅はデイトレードより広く、100pips(銭)~数100pips(銭)程度と言われています。ただ、トレンドの継続性を見極めながら目標値幅の最適化を図っていくことが理想なので、一概には言えません。

 そのため、ポジションの保有期間は、一般的には数日~数週間と言われているものの、結果としてデイトレードになったり、目標レートへ到達するまでに、それよりも長い期間を要してしまうこともあります。流動性が確保されていて、一度トレンドが発生すると、それが比較的長く続く傾向のある通貨ペアを選ぶことが大切です。

1時間足から6時間足でエントリー

トレンドの転換や継続性を日足や週足で判断して、1時間~6時間あたりの時間足チャートでエントリーや決済のポイントを探るのが、オーソドックスなやり方として知られています。

 ただし、通貨ペアによっても特徴は変わります。あまりこだわらず、うまくフィットしそうな時間軸を見つけることが大切です。

米ドル/円 6時間足チャート
米ドル/円 5分足チャート

(出所:サクソバンク証券)

ファンダメンタルズも重要

 スイングトレードのように、それなりに長めの値幅を狙うトレードの場合、価格が一方的に上昇や下落だけを続けて、あっという間に目標レートに到達するということは、まずありません。相場は、調整の押しや戻りを交えながらトレンドを形成するのが基本ですから、反落や反発が一時的な動きなのか、それとも相場が底や天井を打って反転するサインなのかを見極める力も必要になってきます。

 スイングトレードでは、レンジ相場からの脱却や移動平均線のクロス、オシレーター系指標の買われすぎや売られすぎなど、トレンド発生時には比較的、わかりやすいエントリーサインが点灯することが多いため、テクニカル分析との相性が良いと言われています。

 しかし、市場予想と大きくかけ離れた経済指標の結果が発表されたり、為替相場に大きな影響を与えるニュースや要人発言があったときなど、ファンダメンタルズの変化でトレンドが発生することもあります。

 そのためにも、ファンダメンタルズが原因で為替相場が動いたときに、その材料が目先の動きを形成するだけの一時的なものなのか、それとも、しばらくマーケットのテーマになりそうなものなのかを判断できると、トレードに役立ちます。チャートのチェックと同時に、最低でも1日に1回は、その日にあった出来事や為替に関係のあるニュースを、ひととおり整理することも必要ですね。

 自分のポジションにとって有利な方向へ影響する材料なら、利益を一段と伸ばせる可能性が高まりますし、そうでないならポジションをいったん決済して、次のチャンスを待つことができるようにもなります。

スイングトレードのメリット

 スイングトレードの主なメリットは以下のとおりです。

【スイングトレードのメリット】
・ 初心者が取り組みやすい
・ 高い勝率はそれほど必要ない
・ スワップポイントの恩恵

初心者が取り組みやすい

 トレンドの転換を見逃さないように相場をチェックすることは大切ですが、短期決戦のスキャルピングやデイトレードのように、ずっと相場に張り付いている必要はありません。ある程度の値幅の獲得を目指す手法なので、一時的な相場の押しや戻りをあまり気にしなくていいのも特徴の1つです。瞬時の判断力や発注スピードが、勝敗を大きく左右することも考えにくいスタイルと言えます。

 レートやチャートを1日に数回チェックして、相場の流れを確認するようなやり方でも十分に対応できますので、日中は仕事や家事で忙しいサラリーマンや主婦の方も、はじめやすいトレードスタイルです。実際、兼業の方の多くが、スイングトレーダーだとも言われています。

高い勝率はそれほど必要ない

 資金に対するレバレッジの比率を低めにしておけば、比較的ゆったり構えて取引できるのも魅力です。もちろん、許容できる損失をちゃんと把握しておくことは大前提ですが…。また、ポジションに含み益が乗ってきたら、プラスの収支で終われる水準に決済注文を移動するなど、最低限の利益を確保できるような注文スキルが身につけば、リスクを一段と抑えることができます。

 利益を伸ばして損を少なくする、「損小利大」の取引を心がけることができれば、それほど勝率が高くなくても、トータルの収益がプラスになる可能性が高い手法です。たとえば、損切り幅を20pips、利食い幅を100pipsに設定したトレードを行った場合、0.3銭のスプレッドを取引コストとして考慮しても、2勝8敗でトータルの収支はプラスになります。スキャルピングやデイトレードのように、常に高めの勝率を維持し続けなくても大丈夫なのです。

スワップポイントの恩恵

 ポジションを持っている間は、営業日をまたぐごとにスワップポイント(スワップ金利)の受け払いが発生することも、頭の片隅に入れておきましょう。スワップポイントを受け取ることができる方向へポジションを持っていれば、保有期間が長くなればなるほど、スワップ収入にも期待できます。

 ただし、スワップポイントはあくまでも、オマケ的な要素にすぎないと思っていてください。あまりスワップポイントを気にしすぎると、スワップポイントを支払わなくてはならない方向へ相場のトレンドが発生したときに、ポジションを建てづらい心理が生まれることにもなりかねません。スイングトレードはあくまで、トレンドをフォローする手法ですから、こだわりすぎないようにすることが大切です。

スイングトレードのデメリット

 スイングトレードの主なデメリットは以下のとおりです。

【スイングトレードのデメリット】
・ 相場の急変に対応しにくい
・ チャンスが少なく資金効率は良くない
・ ナンピンに陥りがち

相場の急変に対応しにくい

 ポジションを保有している期間が長くなるほど、為替レートが急変するリスクに直面する可能性は高くなります。常に相場に張り付いているスタイルではないため、為替レートの急変に即座に対応できないという弱点があります。そのため、うまい具合に含み益が増えていたのに、何かの材料でいきなり相場が急変して、気がつけばポジションが含み損を抱えていた…なんてことも、絶対にないとは言い切れません。

 レバレッジを低くしていても、1回の取引で大きな損失を出してしまえば、それを取り戻すのは大変な作業です。不用意にレバレッジを引き上げたり、損失を取り返そうと無理なトレードを繰り返した結果、マーケットから撤退しなければならなくなるのは絶対にNGです。ポジションを建てたときに、損失を限定的にするための逆指値注文を必ずいっしょに出すよう、常に心がけておきましょう。

チャンスが少なく資金効率は良くない

 ポジションを持つ期間が長くなるため、超短期のトレードスタイルと比べると、その分、資金効率は劣ります。複数の通貨ペアで並行してスイングトレードを行おうとすれば、それなりの資金も必要になってきます。

 また、毎日のように取引チャンスが訪れるわけでもありません。ポジションを持たない時間帯が長くなることも考えられます。短期間で資金を何倍にも増やせるようなスタイルではありませんから、早く成果を出したいと考える方には、あまり向いていないと言えるでしょう。

ナンピンに陥りがち

 長めの値幅を狙うスイングトレードの場合、エントリーしたあと、思ったような値動きにならないことは必ずあります。そんなとき、特に予測と反対方向に動いた局面で、買い下がりや売り上がりでポジション量を増やしていく行為に陥りがちです。

 こういったやり方はナンピン(難平)と言いますが、だいたい、うまくいかずドツボにはまります。

 資金量によっては、1回とか2回までのナンピンはOKと言う人もいますが、ナンピンをするということは、最初の時点で自分の予測が間違っていたということです。

 やみくもにナンピンを繰り返せば、含み損を抱えたポジションだけが増えていくことにもなりかねません。最悪の場合、取り返しのつかない事態に陥ることもあります。相場を読み誤ったときは、いったんポジションを決済して、次のトレードへ気持ちを切り替えるようにしましょう。

スイングトレードに適したFX会社

 スイングトレードは、スイングトレードに適したFX口座でトレードを行うのが効果的です。主なポイントは、以下の2つです。

【スイングトレードに適したFX口座】
・ 信頼性がある
・ 為替ニュースが充実している

信頼性がある

 スイングトレードでは、スプレッドの幅や多少のスリッページには、それほど神経質になる必要はありません。むしろ、ポジションを保有する期間が長くなる可能性もあることから、信頼性のあるFX会社で取引することが大切になってくると思います。

 FX会社の規模や体力の目安を表すとされる「資本金」の額や、財務の健全性を表す指標となる「自己資本規制比率」などを参考に、FX会社を選ぶのも良いと思います。

為替ニュースが充実している

 ファンダメンタルズを把握することも必要ですから、為替ニュースの充実しているFX会社を選んで取引すれば、トレードに必要な情報を多く入手することができますので、有利に働くことも考えられます。

【参考コンテンツ】
・ 為替ニュースが充実しているFX会社

 また、相場解説のレポートや動画など、独自の情報コンテンツが豊富なFX会社にも口座を持っていると、相場の動向を予測するうえで心強い味方になってくれるはずです。

まとめ

 スイングトレードは、比較的、相場の動きを捉えやすく、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の両方を身につけるきっかけにもなります。

これからFXをはじめようと思っている方や、はじめてはみたものの、どんなトレードスタイルで取引したらいいのか迷っている方は、まずはこのスイングトレードを入り口にしてみるのが良いと思います。

 慣れてくれば、複数回に分けてポジションを建てるやり方もできます。相場が天井や底を形成したと思ったら、まずは少額でポジションを建て、思った方向に相場が推移して含み益が出てきたらポジションを追加する。そして、ある程度の利益が乗ったあと、まだまだトレンドが続くと思えば、さらに一段とポジションを追加して、トータルで利益を確保できる水準まで決済注文を移動するような方法です。

 これが身につけば、最初の時点で相場が予測と反対方向に動いても損失は少なくなりますし、安定的に資産を増やしていくことができると思います。

(最終更新日:2021年4月5日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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