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フィボナッチ分析とは
「フィボナッチ分析」とは、相場も自然現象の一部であると捉え、フィボナッチ数列を応用した分析手法です。
フィボナッチ数列は、イタリアの数学者レオナルド・ダ・ピサが、「黄金分割(黄金分割比率)」を表現するものとして考察し、のちに彼の名前にちなんで名付けられた、ある規則にしたがって並んでいる数の列(数列)です。フィボナッチは「ボナッチの息子」という意味で、彼の父親の愛称がボナッチだったことから、こう呼ばれるようになったんだそうです。
黄金分割は、人類が見た目上、もっとも美しく心地よいと感じる比率のことで、自然界のすべてを支配していると言われています。
フィボナッチ数列
フィボナッチ数列は「0.1.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89.144.233.377…」と続く数列で、この数列の中に出てくる数字のことは「フィボナッチ数」と呼びます。すべてのフィボナッチ数は最初に登場するゼロと1を除き、前の2つの数字を足した値と等しくなります。
また、フィボナッチ数の値が大きくなるにつれて、前の数字に対する増加率は限りなく1.618に、次の数字に対する減少率は限りなく0.618に近づくという特徴があります。
この1.618と0.618をもとに導き出された数値(比率)を「フィボナッチ比率」と言い、フィボナッチ比率を相場に当てはめるのが、フィボナッチ分析のオーソドックスな手法になります。
一般的に使われるフィボナッチ比率には、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%などがあります。その中でも特によく使われるのは、38.2%、50.0%、61.8%と言われています。
フィボナッチ・リトレースメント
相場は一方的に上昇だけや下落だけを続けることはなく、一定の押し(反落)や戻り(反発)を繰り返しながらトレンドを形成します。その押しや戻りがどのぐらいの値幅になるのかを推測するのが、「フィボナッチ・リトレースメント」と言われる手法です。単純にリトレースメントと呼ばれることもあります。
チャート上の重要な高値と安値の値幅をフィボナッチ比率で分割して、押しや戻りの目安を推測します。

(出所:サクソバンク証券)
チャートを実際に確認してみると、重要なフィボナッチ比率が当てはまる水準で、押しや戻りが完了していることがよくあります。上昇トレンドのときは高値からの38.2%押し、50.0%押し、61.8%押しが押し目買いの参考水準、下降トレンドのときは安値からの38.2%戻し、50.0%戻し、61.8%戻しが戻り売りの参考水準として特に活用されます。
フィボナッチ・エクスパンション
同じようにフィボナッチ比率を使って、上昇トレンド中に押しを形成したあと、そこからどのぐらいまで上昇するか、または下降トレンド中に戻りを形成したあと、そこからどのぐらいまで下落するかを推測する、「フィボナッチ・エクスパンション」という手法もよく知られています。単純に「エクスパンション」と呼ばれることもあります。

(出所:サクソバンク証券)
起点となる安値と高値をつけたあとの、押しや戻りの値幅から、価格の到達メドを推測するやり方です。相場のトレンドが弱いときは38.2%、強いときは100%が目安にされることが多いようです。
フィボナッチ分析の有効性
黄金分割比率が、本当に相場へ応用できるのかはわかりません。でも、フィボナッチ比率で分割された価格の水準を、多くのトレーダーが意識してトレードに取り入れることで、結果的に相場が下げ止まったり、上げ止まったりする事実は否定できません。
フィボナッチ分析はもともと、米国の会計士だったラルフ・ネルソン・エリオットが、相場から秩序だった動きを見出そうと取り入れたものです。エリオットが説いたエリオット波動理論は、相場のパターン分析に適した理論として、非常に多くの市場参加者に支持されています。エリオット波動理論では、今の相場の波動が何波目かによって、参照すべきフィボナッチ比率が変わってくると考えられています。
フィボナッチの応用系
フィボナッチ分析には、フィボナッチ・リトレースメントの応用として、扇形のようなラインで構成される「フィボナッチ・ファン」や、ピボットにフィボナッチ数列を用いた「フィボナッチ・ピボット」などもあります。あまりメジャーではありませんが、チャートツールに表示させることができるFX会社もいくつかあります。

(出所:サクソバンク証券)
時間軸にスポットを当てた、「タイムプロジェクション」や「タイムエクスパンション」と呼ばれるものもあります。しかし、フィボナッチ分析は価格に対する分析の方が信頼性が高く、時間軸に用いる手法は、そこまで信頼度が高くないとも言われています。
(最終更新日:2021年4月7日)
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