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第4章 チャートの見方

「ダブルボトム」と「ダブルトップ」は
相場の大底や天井を示すサインかも…

2019年01月08日(火)15:50公開 (2021年04月07日(水)14:49更新)
ザイFX!編集部

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このページの概要
ダブルボトムは相場が安値圏と思われる付近、ダブルトップは相場が高値圏と思われる付近で出現すると、トレンドが反転していくと考えられているチャートの形状です。パターンが完成したあとに、相場がどのあたりまで上昇(下落)するのかを予測することもできます。

リバーサルフォーメーション

 酒田五法の三山のように、一定の期間を費やして形成されるチャートの形状から相場の先行きを予測する手法を「フォーメーション分析」と言います。フォーメーションは2つのパターンに大別されますが、そのうちの1つが相場が高値圏や安値圏と思われる付近で出現して、トレンドが反転していく「リバーサルフォーメーション」です。

 リバーサルフォーメーションは、その形状からさらに5つのパターンに分類されます。そのなかでも汎用性が高く、多くのトレーダーに支持されているのが、「ダブルボトム」と「ダブルトップ」のダブルフォーメーションです。

ダブルボトム

ダブルボトムは、下落トレンドが続いたあとに、相場が安値圏と思われる付近でアルファベットの「W」に似た形状を描いて反発に転じるパターンです。

ダブルボトムのイメージ

 3が直近安値1の水準を下回らずに下げ止まり、その後、直近高値2を超えていくとパターンが完成します。2の山の水準を起点に引いた平行線は「ネックライン」と言います。

 一般的には、3の安値は1とほぼ同水準か、1を下回らないことがダブルボトムの条件とされていますが、1と3を結んだ線が右肩上がりの「安値切り上げ型」、右肩下がりの「安値切り下げ型」も、ネックラインを明確に上回ってフォーメーションが完成すれば、ダブルボトムと解釈されることが多いようです。

ダブルボトムの種類

 下のチャートは、ダブルボトムの例です。

ダブルボトムの例

(出所:サクソバンク証券)

ダブルトップ

ダブルトップは、上昇トレンドが続いたあとに、相場が高値圏と思われる付近でアルファベットの「M」に似た形状を描いて反落に転じるパターンです。

ダブルトップのイメージ

 見方はダブルボトムの逆です。2の谷の水準を起点に平行に引いたネックラインを下回った時点で、ダブルトップが完成したと判断します。

 1と3を結んだ線が右肩上がりの「高値切り上げ型」、右肩下がりの「高値切り下げ型」も、ネックラインを明確に下回ってフォーメーションが完成すれば、ダブルトップと解釈されることが多いようです。

ダブルトップの種類

 下のチャートは、ダブルトップの例です。

ダブルトップの例

(出所:サクソバンク証券)

リターンムーブ

 ダブルボトムやダブルトップでは、ネックラインをブレイクしてパターンが完成したあとに、「リターンムーブ」と呼ばれる、相場がいったんネックライン付近まで戻る動きをすることがあります。

 リターンムーブで価格がネックラインを明確に下抜けたり上抜けたりしてしまうと、パターンは完結せず、ダブルボトムやダブルトップを形成しはじめる前のトレンドへ逆戻りする可能性があります。

リターンムーブの例

(出所:サクソバンク証券)

 上のチャートのように、リターンムーブのときにネックラインがサポートとして機能すると、上昇トレンドへつながっていく可能性が高くなります。この考え方は、ダブルトップも同じです。

到達価格の予測方法

 ダブルボトムやダブルトップは、パターンが完成すると、新たなトレンドが発生した方向へ、どこまでトレンドが継続するかをある程度、推測することができます。要するに、どのぐらいまで上昇するか下落するかを予測できるのです。

 ダブルボトムの場合は下の図のように、ネックラインを上回る直前の谷からネックラインまでの上昇幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準がメドとなります。あくまで最低目標水準という位置づけなので、相場の状況によっては、それ以上の上昇も期待できると考えられています。

到達価格の予想のしかた

 最初の谷とネックラインまでの上昇幅を上乗せした水準をメドにするのが良いとの意見もあります。どちらを活用した方が良いかに明確な決まりはありませんが、安値切り上げ型や安値切り下げ型では、どちらを活用するかで到達価格のメドに大きな差が出ることも考えられます。

出来高も重要な要素

 日本古来の罫線分析では、ダブルボトムは「二番底(二点底)」や「毛抜き底」、ダブルトップは「二番天井(二点天井)」や「毛抜き天井」と呼ばれて活用されてきました。考え方に違いはありませんが、罫線分析は短い期間を対象としている一方、現代のチャート分析では数週間~数カ月の長めの期間を対象にしているとも言われています。

 フォーメーション分析はもともと、株価の値動きを分析対象にしたもので、売買が成立した量を表す出来高(できだか)も考慮する必要があると定義されています。出来高の増え方や減り方が、最終的にフォーメーションが完成するのか、前のトレンドへ逆戻りするのかを左右すると考えられています。

 FXの場合、外国為替市場の出来高を正確に把握することは不可能です。でも、パターンの条件や定義をしっかり覚えておけば、トレンドの転換や新たなトレンドの発生を見極める手段として、有効に活用できると思います。

ダブルボトムとダブルトップに関するQ&A

・ Q: ダブルトップは、どのようなパターンですか?

 A: ダブルボトムは、上昇トレンドが続いたあとに、相場が高値圏と思われる付近でアルファベットの「M」に似た形状を描いて反落に転じるパターンです。

・ Q: ダブルボトムとダブルトップの完成条件は?

 A: 「ネックライン」と呼ばれる水準をブレイクすると、パターンが完成したと考えるのが一般的です。ダブルボトムなら直近高値、ダブルトップなら直近安値を基準に引いた平行線が、ネックラインに相当します。

・ Q: リターンムーブとは、どのようなものですか?

 A: ネックラインをブレイクたあと、相場がいったんネックライン付近まで戻ることをリターンムーブと言います。そのとき、価格がネックラインを明確に下抜けたり上抜けたりしてしまうと、ダブルボトムやダブルトップを形成しはじめる前のトレンドへ相場が逆戻りする可能性があります。

・ Q: パターンが完成したあと、どこまで上昇(下落)するかわかりますか?

 A: ダブルボトムでは、ネックラインをブレイクする直前の安値(谷)からネックラインまでの上昇幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準がメドになります。ダブルトップでは、ネックラインをブレイクする直前の高値(山)からネックラインまでの下落幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準がメドとなります。

(最終更新日:2021年4月7日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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