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今回は、酒田五法の三山と三法をご紹介します。
三山
「三山(さんざん)」は、一定の時間をかけた複数足のパターンで、その名のとおり、3つの山を形成します。相場が天井をつけて、反落に転じていく形と捉えられています。

もっとも典型的なのは、上の図のように「山」と呼ばれる3つの高値があり、そのうちの中央の山がもっとも高い「三尊」と呼ばれる形です。真ん中の一番高い山を釈迦、それよりも低い左右の山を普賢(左)、文殊(右)の菩薩に見立てて、仏像が3体並んでいるように見えることから、この名前がつけられています。1つ目と2つ目の山、2つ目と3つ目の山の間に、それぞれいったん下落してつけた安値の箇所は「谷」と称されます。
実際には、視覚的に非常にわかりやすい形になることは、それほど多いとは言えませんが、別名「三尊天井」と呼ばれることからもわかるとおり、相場が高値圏と思われる付近で出現すると、きわめて高い確率で下落に転じていく可能性があるパターンとして知られています。
海外ではこのような形を、中央の山を人の頭、左右の山を両肩に見立てて「ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ」と呼んでいます。こちらの呼び方になじみがある方もいると思います。
三尊と逆の形が「逆三尊」です。これは、酒田五法の三川の、もう1つの解釈としても捉えられています。相場が安値圏と思われる付近で出現すると、きわめて高い確率で上昇に転じていく可能性があるパターンとして知られています。

パターン完成の条件
三尊は2つの谷と谷、逆三尊は2つの山と山を結んだ「ネックライン」と呼ばれる線を、相場が下に抜けるか上に超えていったときに、そこではじめてパターンが完成したと判断されます。

また、三尊と逆三尊は、ダブルボトムやダブルトップ、ヘッド・アンド・ショルダーズと同じように、パターンが完成すると、相場が転換したその先、どのあたりまで下落や上昇をしていくのか、ある程度、推測することもできます。推測の方法は、以下の解説記事の中でご紹介しています。
3つの山が同じぐらいの高さとなって形成される「トリプルトップ」、3つの谷が同じぐらいの安さとなって形成される「トリプルボトム」も、三山や三川のパターンと考えられます。こちらも、ネックライン超えていくことでパターンが完成したと見なされます。

トリプルトップでは、谷の深さが異なる場合があります。そのときは、深い谷の方の水準から水平に引いた線を、ネックラインとするのが一般的です。トリプルボトムで山の高さが異なる場合は、高い山の方の水準から水平に引いた線がネックラインになります。
このように、一定期間を費やして形成されるチャートの形状で相場の先行きを予測する手法のことを、現代では「フォーメーション分析」と呼びます。
三尊や逆三尊のように、相場が高値圏や安値圏と思われる付近で出現して、トレンドが反転するフォーメーションは「リバーサルフォーメーション」と言います。反対に、トレンドの保ち合い期間中に出現して、その後、再び以前のトレンドを継続させていくフォーメーションは「コンティニュエーションフォーメーション」と呼びます。あわせて覚えておきましょう。
三法
「三法(さんぽう)」は、相場には「買う」、「売る」、「休む」の3つの局面があることを説いたものです。
相場は大局(大きな流れ)で見ると、上昇するか下落するかのどちらかに分類されますが、判断がつきにくいときや自信がないときも出てきます。もみ合い相場のときに、やみくもにトレードし続けても、悪い結果につながりやすくなります。
そういうときは、あえてポジションを持たず、冷静に相場を見つめることも重要だという考えが三法です。「休むも相場」や「売り買い休みの三筋道」という相場格言も、この考えからきています。
上げ三法・下げ三法
三法の考え方の延長線上に、上昇相場の途中で大陽線が出現し、その大陽線の中に収まる格好で翌日から陰線が3本連続で出現する「上げ三法」、下落相場の途中で大陰線が出現し、その大陰線の中に収まる格好で翌日から陽線が3本連続で出現する「下げ三法」と言われるパターンがあります。

どちらも、トレンドがいったん小休止したものの、その後、再び元のトレンドに戻っていて、トレンド途中の「休み期間」になっていたことがわかります。もっとも、3連続陽線や3連続陰線は、出現するタイミングによっては三兵と捉えられる可能性があります。相場がどのような推移をたどってきたのかを、しっかり確認する必要があります。
酒田五法にはこれ以外にも、「波高き足のはらみ足」、「上値遊びの放れ」などといった、相場が重要な転機を迎えるときに出現することがあると言われている特徴的なパターンが存在します。
(最終更新日:2021年4月6日)
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