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第7章 トレードスタイル

スワップトレードとは? メリット・デメリットも
解説。トレードに適したFX会社はどこ?

2019年01月08日(火)18:10公開 (2021年04月05日(月)15:20更新)
ザイFX!編集部

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このページの概要
スワップトレード(Swap Trade)は、スワップポイントの継続的な受け取りで資産を増やすことを目的とした取引手法です。スワップポイントの水準ができるだけ有利なFX会社で、レバレッジを低く設定し、為替変動リスクを最小限に抑えながら取り組むことが大切です。

スワップトレードのポイント

 スワップトレードの主なポイントや特徴は以下のとおりです。

【スワップトレードのポイント】
・ スワップ収益がメイン
・ 買いポジションで支払いになることも

スワップ収益がメイン

「スワップトレード(Swap Trade)」は、ポジションを長期間保有して、スワップポイント(スワップ金利)の継続的な受け取りによって収益を増やしていくスタイルです。

 保有期間の点からはポジショントレードと同じ分類になりますが、ポジショントレードが相場変動による為替差益を狙ったトレードなのに対して、スワップトレードはあくまでスワップ収益に主眼を置いています。したがって、スワップポイントを受け取れる方向のポジションを保有するスタイルになります。

 にわかに信じがたいかもしれませんが、FXができるようになった1990年代後半から2000年代前半にかけては、米ドル/円の買いポジションを1万通貨保有するだけで、1日に200円近いスワップポイントを受け取れたこともありました。現在(2021年)は、世界的に低金利の環境が続いていることもあって、かつてのように通貨間の金利差が大きく開いていて、高い水準のスワップポイントを受け取れる通貨ペアは、少なくなっているのが実情です。

 スワップ収益を長期的に稼いでいくためには、とにかくレバレッジを低く設定して、リスクを最小限に抑えることが大切です。極端にいえばレバレッジをかけず、外貨預金感覚で取引するぐらいの心構えがベストです。

買いポジションで支払いになることも

 今の日本の金利はほぼゼロと、極端に低い状況ですが、日本とあまり変わらない低い水準だったり、日本よりも金利の低い国があったりするため、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の一部には買いポジションを保有すると、スワップポイントを支払わなくてはいけない通貨ペアもあります。ポジションを建てるときは注意しましょう。

 円が絡まない外貨同士の通貨ペアの中から、スワップポイントの水準が高いものを見つけて取引する方法もあります。でも、そうした通貨ペアは取り扱うFX会社の数がそれほど多くなく、そもそも通貨ペア自体があまり身近でないものがほとんどです。情報量が乏しかったり、通貨ペアの特徴がよくわからなかったりする部分もあるので、積極的にはおすすめできません。

スワップトレードのメリット

 スワップトレードの主なメリットは以下のとおりです。

【スワップトレードのメリット】
・ 外貨預金よりも高金利
・ 為替差損を相殺できる

外貨預金よりも高金利

 外貨を購入して受け取る金利的なものという点では、スワップポイントは外貨預金の金利と同じようなものだと考えることができますが、FXのスワップポイントは一般的に、外貨預金の金利よりも魅力的な水準であることが多いといえます。

 しかも、銀行の外貨定期預金はFXに比べて手数料が高く、途中解約ができなかったり、できても違約金がかかるといった制限が、ほとんどのところにあります。FXなら、コストはスプレッド分しかかからないのが主流ですし、好きなときにポジションを決済できるので、外貨を活用した資産運用を考えているなら、外貨預金よりもスワップトレードのほうが絶対におすすめです。

 ただし、金利面だけにとらわれず、ポジションを建てるときは、相場のトレンドを確認することも大切です。

 買いポジションを保有することでスワップポイントを受け取ることができる通貨ペアなら、相場が上昇トレンドにあるときか、もしくはそろそろ上昇トレンドに転換しそうだと思ったときに、少しずつエントリーするようにしたほうが良いでしょう。スワップポイントだけに目を奪われて、下降トレンド真っ只中にエントリーするのは、できれば避けるべきです。

 それでも、下降トレンドの途中に買いでエントリーするなら、一段の下落は覚悟したうえで、外貨定期預金のように毎月とか何カ月に一度といったペースで、ポジションを少しずつ積み上げていくような方法がおすすめです。

 もしくは、方向感が乏しく、レンジ相場が続いている通貨ペアを選択するのも良いと思います。相場がレンジで推移している間は、含み益や含み損が一方的に膨らんでいく可能性は低くなります。その間に、スワップ収益を日々、コツコツと増やしていくことができます。

豪ドル/円 週足チャート
豪ドル/円 週足チャート

(出所:サクソバンク証券)

為替差損を相殺できる

 スワップ収益は為替レートの変動による保有ポジションの評価損を軽減させる役割もあります。

 たとえば、2020年の1年間で、米ドル/円1万通貨の買いポジションで受け取ることができた1日あたりのスワップポイントの平均金額がもっとも高かったのは、くりっく365の28円でした(小数点以下切り捨て)。もし、この金額がまったく変動しないと仮定すると、1万通貨の買いポジション保有で受け取ることのできるスワップ収益は、1年で1万220円になります。

 1万通貨のポジションで1万220円の為替差損益が発生する為替レートの水準は、ポジションを建てた値段から約1円動いたところです。つまり、1万220円のスワップ収益は、為替レートが約1円分、余計にマイナス方向へ動いても、損失額を相殺してくれるだけの金額になるということです。

 仮に米ドル/円のポジションを建てた値段が100円なら、1年後に99円、2年後に98円、3年後に97円…、10年後に90円を下回っていなければ、トータルの収支はプラスを維持しているということです。

 もちろん、為替レートが保有しているポジションに対してプラス方向に動けば、スワップ収益と為替差益の両方の恩恵を受けることができます。

スワップトレードのデメリット

 スワップトレードの主なデメリットは以下のとおりです。

【スワップトレードのデメリット】
・ 安定収益が絶対に期待できるわけではない
・ 高金利通貨には高いリスク

安定収益が絶対に期待できるわけではない

 スワップポイントを受け取れる方向へポジションを保有していれば、何年、何十年にわたってポジションを放ったらかしにしているだけで簡単に資産が増えるなんて、そんな甘い話はありません

 スワップ収益以上の為替差損が発生すれば、トータルの収支はマイナスになります。ポジションがロスカットされる可能性も、絶対にないとは言えません。ポジション量を増やしたり、レバレッジを高く設定すれば、受け取るスワップポイントも多くなりますが、それに比例して、為替レートの変動によるリスクが高まることは覚えておきましょう。

高金利通貨には高いリスク

 スワップポイントは2国間の金利差に変化がなくても、為替レートの水準によって変わります。また、基本的にスワップポイントの額は日々、変動するものなので、毎日、同じ金額を受け取れるとは限りません。そこに2国間の金利差が変われば、スワップポイントは一段と変化します。長期的なスワップ収益を予測することは難しいのです。

 近年では南アフリカの南アフリカランド、トルコのトルコリラ、メキシコのメキシコペソなどの新興国通貨が、金利水準が比較的高く、魅力的なスワップ収益が期待できる通貨として、日本のFXトレーダーから注目を集めています。

 しかし、これらの新興国通貨は、その国の経済状況が悪化したり、政治的なリスクが高まるような不安要素が伝わると、為替レートが急落する可能性があります。

 市場の流動性も低いため、必要以上の値動きに発展することも少なくありません。こうしたリスクが常にあることは、忘れてはいけません。

スワップトレードに適したFX会社

 スワップトレードは、スワップトレードに適したFX口座でトレードを行うのが効果的です。

 スワップトレードに適したFX口座とは、当然のことながら、スワップポイントの金額がなるべく有利なFX口座になります。

 スワップポイントの水準は、そのときの金利市場の状況によって日々変動しますが、FX口座によってもその水準は大きく異ることがあります。

 ある一定期間の平均で、スワップポイントの水準が他よりも有利なFX口座を選択すれば、効率よくスワップ収益を得ることができるでしょう。

まとめ

 スワップトレードはスワップポイントの水準に収益が大きく左右されるスタイルです。平均的に他社より有利なスワップポイントを付与しているFX会社を見つけることが大切になってくるでしょう。

 ただ、スワップポイントの水準の高さだけに魅了されて、しっかり計画を立てずに軽い気持ちで取引することは、あまりおすすめできません。FXの基本は、為替レートの動きを使った取引です。スワップトレードをするときも、スワップ収益は副次的なものだというぐらいの感覚で取り組むことが大切だと思います。

(最終更新日:2021年4月5日)

FX初心者のための基礎知識入門目次

第1章 FXをはじめるには
第2章 FXの基礎知識を身に付ける
第3章 FXをはじめよう
第4章 チャートの見方
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