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緊急特集:EU離脱・英国国民投票まとめ。
まさかのEU離脱で世界に激震

2016年06月16日(木)22:22公開 (2016年07月04日(月)18:00更新)
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波乱の「日経平均」や「NYダウ」の下落局面も収益チャンスに! 話題の「VIX指数」も取引できる【CFD口座】を比較!

緊急特集:EU離脱・英国国民投票まとめ。まさかのEU離脱で世界に激震

EU離脱か、EU残留か──英国(イギリス)では2016年6月23日(木)にEU離脱の是非を問う国民投票が実施された。金融市場では結局はEU残留となるだろうとの見方が大勢だったが、結果はまさかの「EU離脱」

これを受け、世界の金融市場には激震が走った。英ポンドは歴史的と言える値幅で暴落。米ドル/円も暴落し、世界の株式市場も暴落した。

 ここでは、この「Brexit」(※)をかけた一大イベント、「英国国民投票」に関するザイFX!のコンテンツをまとめて紹介する。

(※「Brexit」は「ブレグジット」または「ブレキジット」と読む。「英国のEU離脱」を意味する言葉)

最終更新日: 2016年7月4日(月)


大混乱時にもスプレッドが拡大しなかったFX会社とは?

英国のEU離脱が決定した6月24日(金)は為替市場が超大荒れ。英ポンド/円を中心にFX会社各社のスプレッドは拡大した。スプレッドの拡大は週明け、6月27日(月)まで続いた。

そこで、ザイFX!がその際のスプレッドの推移を主要FX会社について徹底調査したところ、オドロキの事実が判明。SBI FXトレードは英ポンド/円の通常時スプレッドである1.19銭原則固定(1万通貨まで)をほとんどずっとキープし続けていたのだ。

●【徹底調査】EU離脱の大混乱でスプ20銭が普通の中、1.19銭をキープしたFX会社とは?
2016年07月04日(月)東京時間 18:33 公開 「ザイスポFX!」

特にヤバかったのは、午前11時から午後1時あたりの2~3時間。あらかた開票作業が済んで、離脱派勝利が決定的になった時間帯です。大きいところだと50銭あたりまで開いていますし、ほとんどのところが一時は20銭以上にまでスプレッドが拡大しています……SBI FXトレードの英ポンド/円、1万通貨までのスプレッドは、通常1.19銭原則固定。さすがに瞬間的に拡大する場面はチラホラ見かけたものの、あの大相場の渦中にあって、SBI FXトレードだけは淡々と、通常スプレッドを提供し続けていたということになります。


英国は国家崩壊への道を歩み始めた!?

ロンドン在住の松崎美子氏はEU離脱により、「イギリスは『国家崩壊』への第一歩を踏み出した」と今回の件をショッキングに表現。スコットランドの独立、北アイルランドとアイルランドの統一が起こる可能性などを懸念している。また、英国ではロンドンの独立という話まで出ている模様。英国の政治は大混乱状態にあるように見える。

●英国はEU離脱により、国家崩壊の道へ!? ポンド下落はまだ不十分でさらなる暴落も
2016年06月29日(水)東京時間 17:53 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

今すぐではないが、将来的にはロンドンを独立都市国家として扱うことが可能となるよう、活動を開始するようです……気になるのは『シティ・オブ・ロンドン』の金融街としての機能を、スコットランドの エディンバラに移そうという動き……離脱派は自分たちが勝つなんて思っていなかったため、Brexit後の青写真を十分に描けていないんです。

●英国はEU離脱で国家崩壊へ踏み出した! セリングクライマックはまだこれからか?
2016年06月28日(火)東京時間 12:53 公開  「FXほっとLINEで作戦会議」

「EU(欧州連合)を離脱するからといってイギリスや英ポンドがなくなるわけではない、神経質になりすぎでは…」という声もありますが、私はこの意見に反対。イギリスは「国家崩壊」への第一歩を踏み出したのです。スコットランドの独立、北アイルランドとアイルランドの統一が実現すれば、イギリスはイングランドとウェールズだけになる。「私たちの知っ ているイギリス」がなくなる可能性が高まっているんです。


英国人はEU離脱決定となったことを後悔している!?

 こうした混乱を受けて、英国では国民投票のやり直しを求める署名運動も始まっている。そして、西原宏一氏は英国で「Bregret(BrexitとRegret(後悔)を合わせた造語)」という言葉が話題になっていることを紹介している。

英国人はEU離脱決定を後悔(=Bregret)。英中銀が公式サイトで英ポンド安を容認!?
2016年06月30日(木)東京時間 16:49 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

今週(6月27日~)英国で話題になっている言葉は「Bregret(BrexitとRegret(後悔)の造語)」。ロンドンの友人とBrexitについて話したところ、英国国民投票への大方の意見はRegret(後悔)。国民投票で離脱という結論が出るとはまったく想定しておらず、国民投票を実施したことをRegretしているという内容。この状態を「Bregret」と表現しているようです。

 ちなみに辞任を表明したキャメロン首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選挙へ、離脱派の代表格であり、次期首相の有力候補と言われたボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前ロンドン市長が出馬しないという衝撃的な事実が6月30日(金)に判明。「Borexit」という言葉も生まれている。

【参考となる「まとめ」箇所】
2016年2月の「ボリスショック」による英ポンド暴落とは?


「EU離脱ショック」の翌週、ザイFX!連載陣の見通しは?

 ここでは英国のEU離脱が決定した2016年6月24日(金)の翌週(6月27日(月)~7月1日(金)に公開されたザイFX!連載陣の見解を紹介しよう。

 陳満咲杜氏は株価が大きく下落しているドイツ銀行を問題視。EU版リーマンショックが来る可能性ありと警鐘を鳴らす。そして、英ポンド/円は戦後最安値の116円台更新も視野に入っているとみる。2016年7月1日(金)18時台現在、英ポンド/円は136円台で推移しているので、陳氏はかなりの下落を見込んでいることになる。

ドイツ銀行破綻ならEU版リーマンショックに! 英ポンド/円は史上最安値を更新する!?
2016年07月01日(金)東京時間 16:42 公開 陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

まず、ドイツ銀行の問題だ。ソロス氏が空売りを仕掛けていたとされるこの銀行、株価がどんどん下がっていき、にわか「リーマンショック前夜」の様相を呈している……仮にドイツ銀行が破綻した場合、その連鎖的インパクトは計り知れず……英国の量的緩和がすでに規定路線として浮上している以上、英ポンド安の進行は避けられず、戦後最安値の更新が視野に入っている

 今井雅人氏は中期的に英ポンドにもユーロにも下落圧力がかかるとしているが、 英ポンドは下げすぎてしまったので、ユーロ売りに妙味があるとみている。

英ポンドよりユーロを売りたい理由とは?ユーロ/米ドルはパリティ、対円では100円!?
2016年06月30日(木)東京時間 18:13 公開 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

私個人的には、中期的に英ポンド、ユーロへの下落圧力は、今後、再燃してくるのではないかと考えています……対円でも、英ポンドは、国民投票当日に、160円台から一気に133円台前半まで暴落するなど、すでにかなり下落したことを考えると、ユーロのショートを中心に考えてみたいです。

 松崎美子氏は英ポンドの実効為替レートが過去3回の大きな下落局面に比べて、今回はまだ下げたりないことを指摘。英ポンド/米ドルは1.20ドルから1.25ドルあたりまで落ちるとみている(7月1日(金)13時台の英ポンド/米ドルは1.33ドル台で推移)

英国はEU離脱により、国家崩壊の道へ!? ポンド下落はまだ不十分でさらなる暴落も
2016年06月29日(水)東京時間 17:53 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

英ポンドの実効為替レートは過去3回、大きな下落を経験しており、今回が4回目……これらの英ポンド暴落局面では実効為替レートが17%から28%ほど下落しました。ところが今回はまだ10%落ちただけ……英ポンドのセリング・クライマックスがこれからやってくるリスクは十分ある……英ポンド/米ドルは1.20ドルから1.25ドル方向へ向かう

 西原宏一氏はBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])は英ポンド安を容認していると指摘。そして、「英ポンドのセリング・クライマックスはこれから」と見ることもできるとし、英ポンド/米ドルは1.20ドル方向へ向かって下げていくとの見解を示している(7月1日(金)13時台の英ポンド/米ドルは1.33ドル台で推移)

英国人はEU離脱決定を後悔(=Bregret)。英中銀が公式サイトで英ポンド安を容認!?
2016年06月30日(木)東京時間 16:49 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

つまり、Brexitを受けての英ポンド急落について、BOEはそれを受け入れる必要があるということになります……英国の「政治的、経済的」な混乱とそれを回避する意味もある通貨安は始まったばかり…。英ポンド/米ドルは1.2000ドルへ向けて下落局面入り。

英国はEU離脱で国家崩壊へ踏み出した! セリングクライマックはまだこれからか?
2016年06月28日(火)東京時間 12:53 公開  「FXほっとLINEで作戦会議」

リーマンショックやジョージ・ソロスの仕掛けたポンド危機、サッチャー政権下での大不況では14%から27%も落ちましたから、「英ポンドのセリング・クライマックスはこれから」と見ることもできます……フィボナッチ・エクスパンションを引くと次のターゲットは1.1681ドル。さすがにそこまで落ちるとは思いませんが、1.20ドル方向へ向かって下げていくのでしょう。


「EU離脱ショック」当日のザイFX!連載陣の見通しは?

 英国のEU離脱が決定した2016年6月24日(金)は世界の金融市場が揺れに揺れ、相場は大荒れとなった。では、これ以降の相場はどうなっていくのか? 6月24日(金)の投票結果判明以降、同日のうちにザイFX!連載陣がそれぞれ見解を寄せているので、紹介しよう。

 西原宏一氏は米7月利下げ観測が浮上していることを指摘。今回、英ポンドだけでなく、米ドル/円も大きく急落したが、さらなる円高・米ドル安を想定しているようだ。

EU離脱ショックで英ポンド暴落! 米7月利下げ観測も浮上! ドル/円、次は95円へ
2016年06月24日(金)東京時間 17:50 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

「Brexitショック」で「米国株」が急落するのであれば、米国は「利上げ」ではなく、7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で「利下げ」に動くのでは…との思惑も急速に浮上しています……避難通貨としての円高相場継続で、仮に米ドル/円が100.60円を終値ベースで割り込んでくると、次は95円へ。

 米ドル/円ベア(下落)派の最右翼だった陳満咲杜氏は意外とイケイケではなく、95円手前の下値ターゲットを達成するには他の材料が必要だという。

英国のEU離脱でポンド暴落もこれ以上の下落には別材料が必要か。ドル/円も然り
2016年06月24日(金)東京時間 17:20 公開 陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

世界中で懸念されてきた英国のEU離脱問題が現実になっている。英ポンドは急落し、英ポンド/米ドルは1985年以来、すなわち31年ぶりの安値を更新……ここから英ポンド安が進むとしても、おそらく別の材料が必要になってくるだろう。

 また、今井雅人氏は英ポンドは1日で20%近く急落してしまったので、EU離脱ショックはもう織り込まれてしまったとの見方。これ以上、深追いせず、冷静に様子を見るべきとの考えだ。

20%近い下落! EU離脱ショックは1日で織り込まれた。もう深追いすべきではない
2016年06月24日(金)東京時間 18:10 公開 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

衝撃的な相場展開でした……今後、日銀を始め、G7(先進7カ国)各国の当局が連携して、激しい市場の動きに対抗してくることが予想されます。大きなイベントではありましたが、これ以上、結果に対して追いかけるような取引は、避けた方が良いと考えています。


EU離脱が確定的となり、英ポンドは暴落

 英国国民投票は、投票終了直後までは僅差ながらもEU残留派が優勢ではないかと見られていた。ところが、実際にはまさかのEU離脱派勝利が確定的なものになってきた。

 これを受け、英ポンドはとんでもなく、暴落している。英ポンド/円は160円台前半をつけていたものが、一時、133円付近まで下落した。円は全面高となっており、株も暴落。典型的なリスクオフ相場となっている。

英ポンド/円 1時間足
英ポンド/円 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 1時間足

ついに英国のEU離脱が確定的な状況に!! 英ポンド暴落、米ドル/円も100円割れ!
2016年06月24日(金)東京時間 13:29 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

……などと記事を書いているうち、12時40分台になって、英国のテレビ局、BBC(英国放送協会)が「EU離脱派勝利を予想している」といニュースが流れてきた。開票がすべて終了したわけではないものの、ついに英国のEU離脱は確定的という状況になってきた。

英国のEU離脱観測が高まる中、英ポンドは暴落。英ポンド/円は一時、134円台後半まで急落し、2012年12月以来の安値をつけた……米ドル/円は……急反落するとあっという間に100円の大台を割り込み、瞬間的に98円台まで突っ込んだ。

EU離脱票が多く、英ポンド相場はものすごい乱高下

 英国国民投票の投票締切り直後はEU残留ムードが漂い、英ポンドも上昇していたが、その後は開票が進むにつれ、EU離脱票が多いことが目立ってきた。予断を許さぬ状態だ。英ポンド相場は下馬評どおりのものすごい乱高下になっている。

英ポンドは一気に10円急落後は8円反発! サンダーランドでEU離脱支持派が勝利!
2016年06月24日(金)東京時間 09:47 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

注目地域だったひとつ、イギリスの北東部、サンダーランドの開票結果がEU(欧州連合)残留38.7%、離脱61.3%となったことで、英ポンドが大暴落している……157円台から一気に147円台まで約10円も暴落。その後、155円近辺まで約8円反発するといったように、短時間でものすごい値動き


投票締切り直後に発表された世論調査では残留52%

 英国国民投票の投票締切り直後に発表された、投票を済ませた人を対象にした世論調査では残留52%、離脱48%と僅差ながら残留優勢。英ポンドは急上昇したが、残留はかなり織り込み済みだったからか、調査結果が僅差であったためか、グングン上昇し続けるという状況にはなっていない。

英国民投票締切り直後の調査会社発表でEU残留が52%と僅差優勢。ポンド急騰!
2016年06月24日(金)東京時間 07:03 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

調査会社のYouGov(ユーガブ)が投票を済ませた人を対象にした世論調査を実施した。そして、その結果が投票締め切り直後に残留52%、離脱48%と……かなりの僅差ではあるが、EU残留が優勢となっている……英ポンド/円は158.00円近辺から一時、160円の大台を回復し、国民投票締め切りから10分程度で2円超上昇している。


英国直送生情報を含めリアルタイムの最新情報を知るには

 英国国民投票の最中や投票締切り後には現地英国からの生情報を含め、いくつもの主要FX会社が特別セミナー、特別放送を予定しており、日本FX史上、最大級のお祭り状態となっている。

朝まで生ライブってFX界の田原総一朗か!? 6月24日午前0時から朝までずっと生放送!
2016年06月23日(木)東京時間 15:25 公開 「ザイスポFX!」

ヒロセ通商の海外拠点であるHirose Financial UK Ltd.と中継をつなぎ、英国ロンドンから現地の生情報を届けてくれるそう!……「じゃ、朝までやろうやないか!」となりました。私、年齢的にも60歳を超えまして、これが人生で最初で最後のチャレンジとなると覚悟しております

英国国民投票前後でFXセミナー祭り!? 投票真っ最中のロンドンから生情報も!
2016年06月18日(土)東京時間 12:00 公開 「ザイスポFX!」

そんな「ヨシヒコTV」では、【緊急スペシャルLIVE!】として、2016年6月20日(月)20時~21時に、小林芳彦社長と松崎美子さんが出演する「第1弾!! 英国民投票直前LIVE!~ロンドンより中継~」を放送予定とのこと。

どうなるEU離脱!? 英国国民投票締切り直後にロンドンから松崎美子氏が生中継!
2016年06月10日(金)東京時間 14:12 公開 「ザイスポFX!」

それにしても、投票締切直後からの生中継現地レポートとは、驚きですよね! 国民投票締切り直後の現地の空気感や、英国メディアの報道内容、論調などをリアルタイムでレポートする予定となっており、視聴者から松崎さんへチャットを使って質問することもできるそうですよ!


ザイFX!編集部の超オススメ記事

 離脱か? 残留か? 以下の記事では、ザイFX!編集部が市場関係者に行った緊急アンケートの結果を紹介。また、英国での世論調査結果の推移、ブックメーカーのオッズ、テレビ東京系「ニュースモーニングサテライト」が発表したオドロキのアンケート結果なども紹介している。

EU残留予想はモーサテ100%、ザイFX83%。驚きの英国国民投票・緊急アンケート結果
2016年06月22日(水)東京時間 12:30 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

アンケートに回答した市場関係者33人すべてがEU残留を予想しているというものだったのだ。つまり、EU残留予想100%というわけだ……市場関係者の「EU残留予想100%」という調査結果にはやや不気味なものも感じる。ここまで予想が偏っているとなると、EU離脱のケースへの準備が不十分になっていることも考えられ……

ロンドン在住の元・為替ディーラー・松崎美子氏に取材した以下の記事では、世論調査、ブックメーカー、テレビ討論会の動向や、投票日当日の出口調査、結果判明のタイムスケジュールといった情報が網羅されている。

英国がEU離脱なら英ポンドは20%暴落か。7500万円払えば、いち早く結果がわかる!?
2016年06月15日(水)東京時間 19:12 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

今回、メディアによる出口調査は行なわれないようです……ところが、一部のヘッジファンドや大手銀行は出口調査を行なうそうです……顧客の投資顧問などだけに公開されるようです。一説には50万ポンドを支払えば、見られるとも聞きます。50万ポンドって1英ポンド=150円換算で7500万円!

 その後、再び松崎美子氏に取材した以下の記事では、EU残留派のジョー・コックス下院議員が殺害された事件により、EU残留派が巻き返していることを解説。松崎さんが注目する賭け屋のオヤジを紹介したり、英国国民投票後の予想される相場展開なども掲載している。

議員殺人事件の衝撃が流れを変えた! 英国民投票で核兵器並みの為替介入も!?
2016年06月21日(火)東京時間 16:27 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

16日(木)以降に行なわれた世論調査では再び、残留支持が優勢となっています。コックスさんへの同情票もあるのでしょうね。……投票2日前、『スコットランドは79%の確率で残留する』と予測したのが大手ブックメーカー・ベットフェアーの社長のオヤジ。この発言をきっかけに英ポンドが買われたんです。

ジョー・コックス議員への献花

EU残留派のジョー・コックス議員殺害事件は英国民投票の流れを大きく変えた

(C)Dan Kitwood/Getty Images

コックス事件前と後のEU残留・離脱調査結果

EU離脱か? 残留か? ザイFX!読者の見方は?

ザイFX!公式ツイッターでは、EU残留派が勝つと思うか、EU離脱派が勝つと思うか、ツイッター上での読者の「投票」を複数回行っている。


英ポンド絡みの為替チャート

ザイFX!では英ポンドについて、対円対米ドル対ユーロ対豪ドル対NZドルのチャートを掲載。1分足から月足まで10種類の時間軸のチャートが表示可能。

英ポンド/円 日足1分足 5分足 10分足 15分足 1時間足 4時間足 週足 月足
英ポンド/米ドル 日足1分足 5分足 10分足 15分足 1時間足 4時間足 週足 月足
ユーロ/英ポンド 日足1分足 5分足 10分足 15分足 1時間足 4時間足 週足 月足

英ポンド/円 日足(2016年6月16日(木) 21時現在)
英ポンド/円 日足(2016年6月16日現在)

英ポンド/豪ドル 日足1分足 5分足 10分足 15分足 1時間足 4時間足 週足 月足
英ポンド/NZドル 日足1分足 5分足 10分足 15分足 1時間足 4時間足 週足 月足


スプレッド拡大など、各FX会社が注意喚起

 以下の記事のとおり、英国国民投票の最中や投票締切り後には、スプレッドが原則固定表示の対象外となり、スプレッドが拡大する可能性があること、大きなスリッページが発生する可能性があることなどを各FX会社が発表している。資金・ポジション管理には十分ご注意を。

最悪のシナリオを織り込み警戒する動き。 英国国民投票を前にFX会社が注意喚起!
2016年06月14日(火)東京時間 14:39 公開 「ザイスポFX!」

注意喚起のアナウンスに、あえてスプレッド拡大に関する注意を盛り込まなかったのは、SBI FXトレードならマーケット急変時でも通常時から大きくかい離しないスプレッドを提示し続けることができる! という自信の表れなのかも?なんて思っていましたが…

 また、バイナリーオプションについては、英国国民投票前後は取引できなくなるケースが多いが、中には取引できる可能性があるバイナリーオプション取扱い会社もあり、トレードチャンスがあるかも…。

バイナリーは英国民投票で取引停止となる会社が多いが取引の可能性があるのは?
2016年06月23日(木)東京時間 13:51 公開 「ザイスポFX!」

特に親会社が英国にあるIG証券は自信があるのか、午前8時終了の英ポンド/米ドル、英ポンド/円のみ取引停止と発表しており、他社に比べて、ずいぶん取引可能な時間帯が長い。これは“穴場”と言えるのかも?

【参考コンテンツ】
人気のバイナリーオプションを徹底比較! 最短1分前まで購入できる商品も登場!


EU離脱、EU残留で英ポンド相場はどれだけ動く?

 英国がEU離脱となれば、あるいはEU残留となれば、為替相場はどれだけ動くのか? スイスショック級の可能性というレポートもあるほどで、大きく動くことは覚悟しておきたい。10%動く、20%動く、30%動くといった数字が出ているが、共通しているのはEU離脱となった方が相場への影響は大きいだろうということ。

 そして、あまりにも極端なリスクオフ相場となった場合は、各国金融当局による為替介入に注意。

英国国民投票でスイスショック級の変動!? 各社渾身の特別レポートをチェックせよ!
2016年06月19日(日)東京時間 12:00 公開 「ザイスポFX!」

インヴァスト証券では、ウェブサイトのトップページにドデカく「緊急レポート 残留か離脱か!? 6月23日(木)英国国民投票実施! スイスショック時の再来も懸念されるポンド」の文字が!……スイスショックの時は、ユーロ/スイスフランで3000pips以上、スイスフラン/円でも20円だか30円だか、とにかく一瞬でとんでもない暴落となりました。

ドル/円は105円決壊で100.60円へ下落中! 英ポンド/円は1カ月以内に30%乱高下!?
2016年06月16日(木)東京時間 18:01 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

このボラティリティは、1カ月以内に英ポンド/円が上下に30%乱高下することを意味します。これを踏まえて、某大手米銀が試算したところによると、英国のEU残留で163円、離脱で137円という強烈な予想。

英国がEU離脱なら英ポンドは20%暴落か。7500万円払えば、いち早く結果がわかる!?
2016年06月15日(水)東京時間 19:12 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

より影響が大きいのは離脱となった場合。英ポンドは15%から20%程度は下げるでしょう……1英ポンド=150円なら15%の下落で127.50円、20%の下落で120円です。1日でそこまで動くかはわかりませんが、初動で10%は落ちるでしょう……では残留となった場合は?……基本的にマーケットは残留を前提に動いているため……上昇幅は10%以内にとどまるのかなというイメージ

議員殺人事件の衝撃が流れを変えた! 英国民投票で核兵器並みの為替介入も!?
2016年06月21日(火)東京時間 16:27 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ」

残留の場合、大手米銀の予想は1.48ドル。ある英系銀行は1.50ドル、または1.53ドル……大きく動くのは、EU離脱となった場合だ。同じ大手米銀の予想だと、初動で1.38ドル台、いちばん下で1.27ドル台ミドル。同じく英系銀行は、極端な場合には1.20ドル~1.25ドルも……ひと晩で一気に1.20ドルまで暴落するのであれば話は別。BOE単独、あるいは日米英欧の協調介入もあるかもしれません。そのときはバズーカどころではない、核兵器並みの介入になるはずです。


中にはEU離脱はすでに相場に織り込まれたとの見方も…

 EU離脱なら、かなりのリスクオフ相場となる見方が大勢の中、陳満咲杜氏はすでにそのことは織り込み済みであり、EU離脱でも英ポンドや欧州株は思ったほど下げないのではないか…という見解を披露している。

織り込み済みか。英国がEUを離脱しても英ポンド暴落、欧州株暴落はない!?
2016年06月17日(金)東京時間 17:27 公開 陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

「『Brexit』があった場合は英ポンド暴落、欧州株暴落」といった予測とは、少なくとも距離を置いたほうがよいかと思われる……何しろ、毎日……「Brexit」、「Brexit」と聞かされるほど、猫も杓子もこの話題を口にしているから、英ポンドや欧州株のショート筋はすでにマーケットでポジションを作っているはずだ……結果の大半はすでに市況に織り込まれた、というロジックのほうが合理的だと思う。


各FX会社の英ポンド/円スプレッド比較、スワップ比較

英ポンド/円のスプレッドは1.0銭原則固定が業界最狭水準。通常のFX口座では楽天証券「楽天FX」トレイダーズ証券「みんなのFX」が該当。裁量トレードとシストレが合わさったインヴァスト証券「トライオートFX」などもこれに並ぶ。ザイFX!「FX会社おすすめ比較」では全60口座以上のFX口座について、スプレッド比較が可能だ。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる「英ポンド/円スプレッドの狭い順」

英ポンド/円のスワップ金利は、2016年5月23~25日のデータではFXトレード・フィナンシャルのメタトレーダー(MT4)口座「FXTF MT4」が34円で業界最高水準。ザイFX!「FX会社おすすめ比較」では全60口座以上のFX口座について、スワップ金利比較が可能だ。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:スワップ金利で比べる「英ポンド/円スワップ金利の高い順」


ザイスポFX!の記事でも英ポンド絡みのスプレッド比較

 英国国民投票の最中や投票締切り直後は相場が乱高下したり、スプレッドが大きく拡大することが予想され、無闇にトレードすることはオススメできない。

 しかし、ある程度、時間が経って、スプレッドが正常化し、しかし、明確なトレンドが出てくるようなことがあったら大チャンス。以下の記事では、そのようなときに備えて、英ポンド絡みの通貨ペアを有利なスプレッドで取引できるFX会社を紹介している。

英国国民投票後のチャンスに備えよう! 英ポンド/円スプレッドが狭いのはどこだ?
2016年06月21日(火)東京時間 14:40 公開 「ザイスポFX!」

楽天証券「楽天FX」……は英ポンド/円だけでなく、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルと、EU、英国がらみの通貨ペアのスプレッドを、3ペア同時に大幅縮小しています。これはもしや「Brexit相場」(※)を狙ったのでは…と勘ぐってしまいますよね。これはもう、うまく利用するしかない!?

英ポンド/円スプレッドが業界最狭水準に! 定番中の定番ツール、マケスピのFX版って?
2016年06月30日(木)東京時間 12:25 公開 「ザイスポFX!」

まさにその2通貨ペアを含む3通貨ペアのスプレッドを、英国国民投票の1カ月半前に縮小していた口座がありました。それが楽天証券「楽天FX」です! 英ポンド/円のスプレッドを1.9銭原則固定から1.0銭原則固定に、英ポンド/米ドルも1.9pips原則固定から1.0pips原則固定にと、いずれも大幅縮小。しかも、いずれも原則固定スプレッドとしては業界最狭水準です。

キャッシュバック最大2万6000円に増額! 注目の英ポンド/円が超激狭スプレッドだ!
2016年06月27日(月)東京時間 14:32 公開 「ザイスポFX!」

ちなみに英国国民投票の結果判明後、週が明けた6月27日(月)の14時台にトレイダーズ証券「みんなのFX」の取引画面を確認したところ、以下のとおり、英ポンド/円は1.0銭原則固定という通常時のスプレッドが提供されていました(他社では通常時よりもまだスプレッドが拡大している会社もあったのですが…)。

英国国民投票後がチャンス? 英ポンド/米ドルのスプレッドが狭いFX会社を探せ!
2016年06月22日(水)東京時間 13:30 公開 「ザイスポFX!」

原則固定スプレッドとして業界最狭なのは、1.0pips原則固定。該当するのはヒロセ通商「LION FX」JFX「MATRIX TRADER」、そして楽天証券「楽天FX」です。

今もっとも熱いのは英ポンド/豪ドル!? 初心者にもオススメの意外な理由と攻略法
2016年06月20日(月)東京時間 16:29 公開 「ザイスポFX!」

ヒロセ通商によると、英ポンド/豪ドルは「いまもっとも熱く!激しく!超人気のある通貨ペア」だそう。そして、この1.7pips原則固定というスプレッド、今回のスプレッド縮小に伴ってヒロセ通商およびJFXのウェブサイトで公開された、ひろぴー氏の解説動画によると、「日本一、いや世界一狭いんじゃないか」ということなんです。


英ポンドだけに収益チャンスがあるとは限らない

 英国国民投票というイベントがあるからといって、収益チャンスがあるのは英ポンド絡みの通貨ペアだけとは限らない。英ポンドが絡まない通貨ペアの方がむしろ、トレードしやすいとの見方もあるし、CFDを利用して、為替以外のトレードにチャレンジすると、大きな利益が得られる可能性もある。

 以下の記事は6月2日と、英国国民投票のかなり前に公開されたものだが、英国国民投票というイベントが英ポンド絡みではない、豪ドル/円や米ドル/円に影響を及ぼす原理について解説されている。

英国国民投票はなぜ、英ポンドだけでなく、豪ドル/円や米ドル/円にも影響するのか?
2016年06月02日(木)東京時間 16:23 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

6月23日(木)の英国国民投票の結果は誰にもわからないわけですので、投票日に向け、マーケットはリスクオフに傾きがちといえます。つまり、英国国民投票は英ポンドの行方を占うために重要ですが、前述のようにグローバルな株価にも大きな影響を与えるわけですので、株価に対する感応度が高い豪ドル/円や米ドル/円の行方にも大きな影響を与えます。

 また、英国国民投票後は、英ポンド絡みの通貨ペアは流動性が低くなっているので、そういった通貨ペアではなく、冷静に流動性が高い米ドル/円を狙った方が良いと以下の記事では奨めている。

英国民投票で儲ける方法とは? チャンスは英ポンドではなく、あの通貨ペアにあり!
2016年06月21日(火)東京時間 11:15 公開  「FXほっとLINEで作戦会議」

米ドル/円が100円まで突っ込めば、参院選も控えているため、介入警戒で反発しそう。残留で108円台まで跳ねたところも輸出企業の売りが入るでしょうから、戻り売りのチャンスと見ています。国民投票については「英ポンドで儲ける」というよりも、「英ポンドの影響を受けて急変した、流動性の高い通貨を狙う」というスタンスがいいかと思います。

 英国国民投票前後に、CFDを利用して、英国の株価指数や金(ゴールド)など、為替以外の取引をする手もある。特に「VIXレバ2倍ETF」という銘柄は変動率が大きく、大儲けのチャンスがあるかも…。

まさかのEU離脱で暴騰しそうな銘柄発見! CFD口座開設で最大3000円がもらえる!
2016年06月22日(水)東京時間 11:45 公開 「ザイスポFX!」

VIX指数とは、米国株価のボラティリティを示す指標で、投資家の不安心理を表すことから、別名「恐怖指数」とも呼ばれています……「VIXレバ2倍ETF」の価格水準はまだまだ低く、やはりEU残留を織り込んでいるマーケット参加者が多いのかもしれません。逆にもしも、まさかのEU離脱となった場合は、ものすごい暴騰となる可能性がありそうです。


●2016年6月以降の英国国民投票に向けた流れ

EU離脱派は投票日の1週間前ぐらいまで勢いを増していたが、以下の記事ではその理由を解説している。

米雇用統計ショックで6月利上げ消滅! 英国のEU離脱支持が増えたワケとは?
2016年06月07日(火)東京時間 11:55 公開  「FXほっとLINEで作戦会議」

最近、イギリスでは移民・難民問題が新聞の1面を飾ることが多く、離脱派が勢いを増している原因かもしれません。また、離脱派が集めた寄付金は残留派の2倍。潤沢な予算で行なっているキャンペーンが功を奏しているのか、態度を決めていなかった人たちが離脱に傾いている傾向もあるようです。

離脱派55%に対し、残留派45%という世論調査の結果も…。

EU離脱派が55%へ急増との世論調査も! 流れはリスクオフも日銀サプライズは警戒
2016年06月14日(火)東京時間 12:16 公開  「FXほっとLINEで作戦会議」

Brexitリスクが先週(6月6日~)から高まっています。6月10日(金)に発表された世論調査だと、EU(欧州連合)残留45%に対して離脱55%と、大きな差がつきました。賭け屋のオッズはまだ残留が優勢ですが、先々週(5月30日~)から比べると差がグッと縮小。 


2016年2月の「ボリスショック」による英ポンド暴落とは?

 2016年2月20日、英国のキャメロン首相は6月23日にEU離脱の是非を問う国民投票を実施することを発表。これがそもそもの発端だった。

 その後、当時のロンドン市長で、英国民に人気の高いボリス・ジョンソン氏がEU離脱を支持したことが話題となり、英ポンドは暴落。英ポンド/米ドルは月足終値で31年ぶりの1.40ドル割れとなった。

 ただ、2月末で英ポンド/米ドルは底を打って上昇。2016年6月17日現在、1.42ドル台で推移しており、2月の安値を実は更新していない(英ポンド/円は2月の安値を大きく更新している)。陳満咲杜氏はこのときの英ポンド安は行きすぎだと指摘していた。

英ポンド/米ドル 週足 2016年6月17日(金)現在
英ポンド/米ドル 週足

 以下に2016年2月当時の関連記事をピックアップしている。

ポンド/円は150円近辺まで下落余地あり! EU離脱問題で揺れる英国と欧州に注目!
2016年02月25日(木)東京時間 13:14 公開 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

キャメロン政権の30名の閣僚の内、6名が英国のEUからの離脱を支持することを表明……決定的な打撃となったのが、キャメロン首相の盟友であり、かつ国民的に人気のあるロンドン市長、ボリス・ジョンソン氏がEU離脱支持を表明したことで、離脱の可能性が急速に高まったとの見方が広がったこと

ポンド急落の原因はロンドン市長にあり!? 6月国民投票で英国はEUを離脱するのか?
2016年02月23日(火)東京時間 16:00 公開 「FXほっとLINEで作戦会議」

急落のきっかけはロンドン市長であるボリス・ジョンソン氏がEU離脱への賛成を表明したこと。ボリスは国民からの支持率がもっとも高い政治家で、次期首相の最有力候補だと思います。私の近所の人たちもみんなボリスが大好きだし、影響力は非常に大きい。

月足終値で1.40ドル割れなら31年ぶり! 英ポンドを暴落させたボリスショックとは?
2016年02月25日(木)東京時間 16:59 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

EU離脱派には、「看板的存在がいない」と言われていました。ところが、イギリス国民に大人気のジョンソン氏が「EU離脱派」に加わったことで、政治に興味のない層にも求心力が働くことが予想され、国民投票の情勢は一気に様変わり。英ポンドの下落に拍車がかかっています。

アナリストの予想がはずれまくる理由とは? 英ポンド/円は暴落濃厚だが目先は一服か
2016年02月26日(金)東京時間 18:21 公開 陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

何しろ、英国のEU離脱懸念によって、英ポンドは急落してきたが、冷静に考えてみれば、英国はユーロ圏ではないし、元々のEUのオリジナルメンバーでもなく、離脱するかどうかということ自体が大袈裟なテーマ……断っておくが、筆者はこれからの英国の材料を推測できるわけではなく、単純に英ポンド安の行きすぎを指摘しておきたいにすぎない。


●西原氏、松崎氏は2016年の英ポンド下落を早くから指摘

 ザイFX!連載陣の1人、西原宏一氏は2015年末に公開した2016年の相場見通しの中で、英ポンドに注目。英ポンド/円の下落余地が拡大していることを指摘していた。

 2015年12月末といえば、英ポンド/円は180円をやっと割れたところであり、その後、下落を続け、2016年6月16日(木)には145円台の安値をつけているのだから、その下落幅には驚かされる。

2016年は英国のEU離脱懸念が高まる!? 英ポンド/円は下落余地拡大で170円へ
2015年12月24日(木)東京時間 17:15 公開 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

この英ポンドの下落に拍車がかかった要因の1つが「Brexit(英国のEU離脱)」懸念……このBrexit懸念が2016年の英ポンドの下落を誘引するため、2016年は英ポンドの下落予測が拡大しています。

英ポンド/円 週足 2016年6月17日(金)現在
英ポンド/円 週足

 松崎美子氏も西原宏一氏との対談記事の中で、2016年は英ポンド売りに注目と発言。次項でまとめたスコットランド独立騒動と比べて、「Brexit(英国のEU離脱)」問題の重要度は100倍、1000倍だと語っていた。

2016年のドル/円は110円程度まで下落も。Brexit巡る国民投票に向け英ポンドは…!?
2015年12月29日(火)東京時間 15:00 公開 「FXほっとLINEで作戦会議」

私が注目しているのが英ポンド売り。「Brexit(イギリスのEU離脱)」を問う国民投票は2016年6月16日(木)実施の可能性が高まってきました。2014年のスコットランド独立を巡る国民投票前には英ポンドが大きく売られましたが、Brexitの重要度は100倍、1000倍。スコットランドであれだけ動くのなら、今回の国民投票でも英ポンドが動かないわけがありません。


2014年9月に起こったスコットランド独立騒動とは?

 英国で近年行われた国民投票的なものとして、2014年9月18日に行われたスコットランド独立の賛否を問う住民投票が挙げられる。このときは独立反対派がずっと優勢だったのだが、投票の10日ほど前に行われた世論調査で、独立賛成派が反対派を上回り、俄然注目を集めることとなった。しかし、結局は独立反対派が勝利した。

スコットランド独立の可能性が急浮上! 経済への影響は? ポンドは暴落するか?
2014年09月10日(水)東京時間 16:29 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?」

独立賛成派(51%)が反対派(49%)を初めて上回ったのである。これによって、スコットランド独立という一大イベントがにわかに現実味を帯び始めたのだ……スコットランド独立に関する動きが出てきたのは、「北海油田の発見と開発」がきっかけ……北海油田はスコットランドの「領海」の9割を占めるが、その恩恵を受けている英国に対して、スコットランドは不満を持っている。

ドル/円は108円抜いて続伸する可能性! スコットランド独立なら英ポンドは急落?
2014年09月11日(木)東京時間 18:20 公開  西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

英ポンド/米ドルはこの1カ月半で、高値の1.7192ドルから約1000pips急落しています……仮にスコットランドの独立が決定した場合、英ポンド/米ドルは5~10%下落するというのがマーケットのコンセンサス。

ザイFX!で2014年を振り返ろう!(2) 【相場:後編】黒田バズーカで円安進む!
2014年12月17日(水)東京時間 15:02 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?」

スコットランドの英国からの独立の賛否を問う住民投票が9月18日(木)に実施され話題となった。一時は、独立が可決されるのでは…との見方が優勢となり、為替相場では英ポンドが急落する場面も見られたが、結果は反対多数で否決された。


1992年に英国で起きた「ポンド危機」とは?

英国では1992年に「ポンド危機」が起きている。このときはジョージ・ソロスをはじめとしたヘッジファンドが英ポンドを売りまくり、英国当局はそれに敗れて、英ポンドの暴落が起きた。以下の記事ではその模様をまとめている。

ポンド危機:中央銀行がヘッジファンドに敗れポンドが暴落した「ブラックウェンズデー」
2016年06月23日(木)東京時間 12:43 公開 「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?」

ソロスはこの「ポンド危機」で英当局に打ち勝ち、「イングランド銀行を破産させた男」(※)という異名を取ることになる……そのポジションは総額100億ドル(当時のレートで1兆2000億円)に上ったという……「ポンドは『まるで蛇口から流れる水のように』売られている……前代未聞の「1日2回目の利上げ」が行われたのだ。政策金利はさらに3.0ポイント引き上げられ、15.00%になった……英ポンド以外のトレード対象も含めると、その利益は20億ドルほどにもなると推定されている。


その他のEU離脱・英国国民投票関連記事

 ザイFX!ではこの他にもEU離脱・英国国民投票関連記事を以下のとおり掲載している。こちらもご参考に。

英国国民投票はユーロ/ドルにどう影響? テクニカル的にはまだ下落しそうだが…
2016年06月22日(水)東京時間 16:21 公開 松田哲の「FX一刀両断!」 

今はリーマン前の状況とは似ていない。ただし、英国のEU離脱問題には要注意!
2016年06月02日(木)東京時間 13:23 公開 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

英中銀カーニー総裁が金融緩和を示唆! 発言受けポンド急落、株価は大幅上昇。(動画解説)
2016年07月01日(金)東京時間 11:01 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

ポンドショートカバー買い手は不在か? 本日もブレグジット関連報道に注目!(動画解説)
2016年06月29日(水)東京時間 10:43 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

ブレグジットでポンドどこまで下げる? 引き続きブレグジット関連報道に注目!(動画解説)
2016年06月28日(火)東京時間 11:01 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

ブレグジットVS政策当局の綱引きへ! ドル円底堅いポンド円リスク高いか?(動画解説)
2016年06月27日(月)東京時間 10:06 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

英国EU残留観測高まる開票結果待ち! 調査会社ユーカブ残留52%離脱48%。(動画解説)
2016年06月24日(金)東京時間 08:02 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

英国民投票は10年に1度のチャンス? 高揚せず冷静にまずはスプレッド確認!(動画解説)
2016年06月23日(木)東京時間 10:29 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

ついに明日英国民投票ポンドどうなる? 投資家も中銀も結果を見ずに動けない。(動画解説)
2016年06月22日(水)東京時間 11:03 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

EU残留派優勢にポンドショートカバー! 今晩23時~イエレンFRB議長議会証言。(動画解説)
2016年06月21日(火)東京時間 10:45 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

キャンペーン再開後はEU残留が優勢! 英国民投票とイエレン議長議会証言。(動画解説)
2016年06月20日(月)東京時間 10:35 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

残留派議員が銃撃キャンペーン中止。ポンドショート+円ロングが巻き戻し。(動画解説)
2016年06月17日(金)東京時間 10:25 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

FOMC年1回利上げ3月1人→6人へ増加! 英国民投票開票日のスプレッド要注意(動画解説)
2016年06月16日(木)東京時間 11:48 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

英世論調査結果にポンド相場が乱高下! 世界的に株式市場はリスク取れず下落。(動画解説)
2016年06月14日(火)東京時間 11:40 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

英国民投票まで10日リスク回避優勢!日銀選挙前最後の会合、動きあるか?(動画解説)
2016年06月13日(月)東京時間 11:14 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

イエレンFRB議長強弱まちまちの発言!サプライズなら日銀と英国民投票か?(動画解説)
2016年06月07日(火)東京時間 10:30 公開 FXデイトレーダーZEROの「なんで動いた? 昨日の相場」

安心感が戻ってクロス円全面高、EU協議のゆくえ引き続き注視!
2016年06月29日(水)東京時間 15:49 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ポンド安値更新だが動きは静か、不透明感は増すもドル円小動き
2016年06月28日(火)東京時間 15:42 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

めっきり動かなくなった金融マーケット、日本の為替介入の有無に注目
2016年06月27日(月)東京時間 15:06 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ポンド1.32台まで歴史的な下落! 海外市場では軽めポジションで対処すべし
2016年06月24日(金)東京時間 15:46 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

いよいよイギリスの国民投票、ドル円早朝に高値やってしまった感も
2016年06月23日(木)東京時間 16:02 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ドル円104円台後半へジャンプ、不透明感の増大で値動きの軽さに注意!
2016年06月20日(月)東京時間 15:07 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ドル円103円台も追加緩和のあだ花、英投票に向けますます神経質な展開
2016年06月17日(金)東京時間 15:55 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

イギリス問題でユーロ全面安、今晩のFOMCは声明文に注目か
2016年06月15日(水)東京時間 16:41 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

イギリス問題で円買いに、政治リスクに注意払っておきたい
2016年06月14日(火)東京時間 16:26 公開 持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」 

(※本まとめは随時、更新していく予定です)

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